『AKB商法とは何だったのか』 書評:村上裕一 AKB48はなぜ批判されるのか? という疑問を発端に、「今のアイドル」や「今の音楽シーン」を語り尽くした『AKB商法とは何だったのか』。アイドルを批判も賞賛もせず、豊富な資料に基づいて日本の現状をじっくり考察した好著として各方面から評価されています。 この本書を読んでいただいた批評家の村上裕一さんによる書評が届きました。さやわか氏の前著『僕たちのゲーム史』を巡る対談も行なわれている村上さんですが、はたして本書はどのように受け止められたのでしょうか。 何かを書くとは、何かを書かないことである。それはすなわち、書かれていることが書かれていないことによって規定されているということである。 ツイート どういう切り口から読むかという問題はどんな本にもつきまとうものだが、さやわかにあってはそれが特に顕在化しているように感じる。彼の精力的な仕事ぶりからも明