ニューラルネットワークは画像認識などの分野で力を発揮していますが、ただ画像を識別するだけでなく、どのような根拠を元に分類が行われたのかを人間が理解できるようにする必要があります。機械学習を扱うブログ「Distill」に、既存の解釈可能なメソッドをリッチなユーザーインターフェースにまとめることでニューラルネットワークの画像認識処理を人間が理解しやすくするという方法へのアイデアが掲載されています。 The Building Blocks of Interpretability https://distill.pub/2018/building-blocks/ ニューラルネットワークは、入力された画像のすべてのピクセルのカラーチャンネルの値を入力する入力層と、クラスラベルに関連する確率が出力される出力層の他に、いくつもの隠れ層が存在しています。隠れ層においてコンピューターは、画像内のすべての位置
マイクロソフトは、Windows 10に機械学習専用のAPI「Windows ML」を搭載すると、3月7日に米国で開催したイベント「Windows Developer Day 2018 March」において明らかにしました。 Windows MLには大きく分けて2つの側面があります。1つは、あらかじめ学習済みのモデルをONNX形式として読み込んでWindows 10上で実行するという、Windowsマシン上での機械学習実行環境の提供です。クラウドに依存することなく、学習済みモデルをローカルで実行できます。 「ONNX形式」とは、マイクロソフト、Facebook、Amazon Web Servicesが協力して策定している学習済みモデルの共通フォーマット。またWindows MLが提供するツールを用いてCaffeやCNTKの学習済みモデルの読み込みもサポートするとのこと。 そして2つ目は、そ
by israel palacio 人工知能(AI)を用いて自分の声をリアルタムでVOCALOIDの「結月ゆかり」に変換することに成功したのがプログラマーのヒホさん。一体どういうことかというのは、以下のムービーを見ればわかります。 ディープラーニングの力で結月ゆかりの声になってみた - YouTube ディープラーニングの力で結月ゆかりの声になってみた by ヒホ ニコニコ技術部/動画 - ニコニコ動画 「結月ゆかりになりたくないですか?」という突然な問いかけからムービーはスタート。 ヒホさんはこの目標を実現するためにディープラーニングを用いたそうです。 というわけで、ここからやり方のザックリとした解説がスタート。 目標は「マスター(ヒホさん)の声を私(結月ゆかり)の声にリアルタイムで変換すること」です。 よくある音声変換の過程は、以下のように声を音声認識を用いて文章化し、それをVOCAL
AlphaZeroの仕組みと可能性 2018.02.07 Updated by Ryo Shimizu on February 7, 2018, 08:32 am JST AlphaZeroクローンはあちこちにあるが、どうも将棋とかオセロとか三目並べとか、ありきたりな題材しかない。 AlphaZeroの原理はモンテカルロ探索木なので、原理上は完全情報ゼロ和ゲーム、すなわち盤面の組合せが有限であるものは全て攻略できることになる。 出典:wikipedia Monte Carlo Search Tree しかし囲碁、オセロ、三目並べ、将棋、チェスが攻略できるだけでもそれなりにウレシイが、世の中にある問題の大半は完全情報ではない。現実の問題をAlphaZeroに入力する際には、不完全情報ゲームでも勝てる見込みがないといけない。 ところがいくら探しても僕の見える範囲では不完全情報ゲームを攻略したと
新たな教育プログラム「DL4US」が開始しています。 2019年5月に、松尾研究室の新たなディープラーニングの無料教材「DL4US」が公開されています。「Deep Learning基礎講座演習コンテンツ」のバージョンアップ版の位置付けなので、今から学習する方はこちらに取り組んだ方が良いかと思います。 Dockerを使った環境構築方法を紹介している記事を書いたので、もし良ければ以下記事参照下さい。 Deep Learning基礎講座演習コンテンツが無料公開 以下のようなサイトが無料公開されていました。 学習に自由に使用してよいとのことです。ただ、肝心の使用方法が詳しく書いてないので、初心者には環境構築が厳しく、簡単に環境構築できる人にとっては、知っている内容のところが多い気がして、内容が良いだけにもったいなと感じました。 そこで、ちょっと初心者向けに環境構築の補足をしてみたいと思います。 そ
2016年、Google DeepMind社から恐ろしい論文が出された、AlphaGoその名を冠した囲碁プログラムが既存の囲碁ソフトに勝率99%を叩き出したのだ。AlphaGoは強化学習とDeep Learningを組み合わせた囲碁プログラムで、その年に最強の囲碁棋士の一人である李世ドルさんに4勝1負で勝利した。その後も進歩を続けて今のAlphaGoの強さは人類が体感できるレベルを超えるほど強くなったと予想される。 2017年も終わりのころ、Google DeepMind社からまた途方もない論文が発表された。囲碁とほぼ同じ手法で最強レベルのチェスや将棋プログラムを超えたということだった。実際のところ正確に超えたのかどうかちょっとだけ疑問もあるのだが、まず前提として彼らの新手法が途方もない成果をあげたこと素直に祝福したい。彼らは自分たちのプログラムをAlpha Zeroと名付けた。 コンピュ
データ分析ガチ勉強アドベントカレンダー 23日目。 ここまでデータをどういう風に処理したり、どういうタスクをこなしていくかについて勉強してきたが、 一度基礎的な事項に戻ってみたいと思う。基礎だから簡単というわけではない。基礎だからこそ難しく、また本質的な内容。 データ分析で使われている手法などをまとめて集約して、簡単な説明を付け加えていく。 しかし、このあたりの数学*1は苦手なので、なるべく直感的に自分のイメージを書いていく。 われわれが生きている空間や、距離は"正しい"のか ユークリッド空間/ユークリッド距離 点の距離 分布の距離 wasserstein計量 カーネル(再生核ヒルベルト空間) Topological Data Analysis(TDA) 次元削減/Embedding PCA(principal component analysis) t-SNE(t-Distributed
データ分析ガチ勉強アドベントカレンダー 16日目。 今日からは少しディープラーニングの勉強。 ここ数年間、深層学習用ライブラリも猛烈に整備され、誰でも簡単にディープラーニングを使えるようになりました。 その一方で、整備されすぎて、魔法の箱だという認識も多いですよね。 けれど、深層学習と言えど、しているのはほとんど線形代数と微積分を組み合わせた数値計算です。 だったら自分で作れるのでは? というわけで、仕組みを理解するために、0からスクラッチで作ることにしました。 尚、勉強にはプロフェッショナルシリーズの深層学習を利用しています。 爆速で技術が進む深層学習界隈では少々obsoleteかもしれませんが*1、きちんと基礎の基礎を知るにはいい本だと思います。詳しい計算方法を学びたい人は、どうぞ。(線形代数と偏微分の知識が必要です。) 深層学習 (機械学習プロフェッショナルシリーズ) 作者: 岡谷貴
AlphaGo Zeroが自己学習のみで過去最強になったというニュースが出たのでその元論文を読み、要約をしました。 まず感想を述べると、過去数千年にわたって蓄積してきた知識をAIが数時間で発見することに対する気持ち良さがありました。人間などクソ食らえと思っておりますので、こう言うニュースはとてもスッキリします。そして人間の発見していない打ち筋の発見にも感動しました。これこそがAIの真髄だと信じています。人間が見えていないものをAIが見つける、僕もいつかそんなことをしてみたいと思いながら生きています。 あともう一つ重要だと思ったのは、とてもネットワーク構造および学習過程が簡素化されたことです。マシンパワーも過去に比べて非常に少なく済み、個人でもすぐに再現実験ができそうなくらいです。AIが強くなることと、構造および学習のsimplerが同時に達成できていることが本質的だと思います。 一応、下記
現代のコンピューターテクノロジーで最も注目されているものの1つが、コンピューターが自分で学習して判断する「機械学習」とそれによってもたらされる「人工知能」の技術です。最先端の技術であるがゆえにハードルが高いこの分野ですが、GoogleはノートPCなどに備わっているWebカメラとブラウザがあれば、プログラムの知識がなくても誰でも機械学習を体験できるサイト「Teachable Machine」をオープンさせています。 Now anyone can explore machine learning, no coding required https://www.blog.google/topics/machine-learning/now-anyone-can-explore-machine-learning-no-coding-required/ Teachable Machineでは、ブラウ
私は現時点でおよそ1億ほどの資金を運用しています。 毎日、信用3倍をフルインベストメントしているため、日々の売買代金は3億近くになります。 日々の取引にはAIを使っています。 ここでいうAIとは、人工知能というよりも機械学習と呼んだ方がよいと思います。 今回は、私がどのようなAI手法を使っているか公開してしまいます。 関連コラム: we.love-profit.com 1.利益曲線と口座残高推移 (1)利益曲線 まずは利益曲線を示します。 AI手法を用いたこの投資戦略は、2016年2月22日より運用を開始しました。 ちょうどその直前の2016年1月~2月にチャイナショックが発生しており、 そのショックで私は1000万円の損失を出していました。 この手法はその損失をリカバリするための戦略として運用を開始したものです。 図1.AI投資手法の利益曲線 2017年9月の時点での累積利益はおよそ30
機械学習のスタックしていた案件をFacebook Prophetで3日で返済した話 背景 広告代理店業を行なっており、クライアント企業から予算を預かって、インターネット広告やマーケティング業をしているのだが、クライアントの予算消化の異常値を監視したい 2016年半ばに外部のデータ分析専門の会社に、その日の予算消化が異常の場合、アラートを鳴らすシステムを外注開始、2016年10月に納品 2017年9月半ばに進捗率が芳しくないことが判明した。終わる見込みが立たなかったので、私が解決に当たる (ついでに"Machine Learning: The High-Interest Credit Card of Technical Debt[2]"と呼ばれる負債化してしまう機械学習のシステムとはという評価軸があったので、これらから今回使えそうなプラクティスを取り出して適応してみたいというモチベーションが
はじめに 目標の設定と指標の決定 目標の設定 指標の決定 評価指標に対する最低限の知識 機械学習における知識(補足) ニューラルネットワークの学習 最初に使うニューラルネットワーク 時間的にも空間的にも独立である複数の特徴量を持つデータ 空間の局所的な構造に意味のある多次元配列データ(例えば画像) 時間的な変動に意味のあるデータ(例えば音声、自然言語) ニューラルネットワークの細かい設定 ユニットの数と層の数 正則化 活性化関数 ドロップアウト バッチ正規化 学習の早期終了 性能が出ない場合 データの追加収集 ニューラルネットの設定をいじる 用いるニューラルネット自体を変更する 新たなニューラルネットワークの考案 コードを書くにあたって データ成形 結果を記録するコード フレームワークの利用 フレームワークの選択 ChainerとPyTorch TensorFlow Keras 最後に は
ディープラーニングは特定分野で非常に高い精度が出せることもあり、その応用範囲はどんどん広がっています。 しかし、そんなディープラーニングにも弱点はあります。その中でも大きい問題点が、「何を根拠に判断しているかよくわからない」ということです。 ディープラーニングは、学習の過程でデータ内の特徴それ自体を学習するのが得意という特性があります。これにより「人が特徴を抽出する必要がない」と言われたりもしますが、逆に言えばどんな特徴を抽出するかはネットワーク任せということです。抽出された特徴はその名の通りディープなネットワークの中の重みに潜在しており、そこから学習された「何か」を人間が理解可能な形で取り出すというのは至難の業です。 例題:このネットワークが何を根拠に猫を猫として判断しているか、ネットワークの重みを可視化した上図から答えよ(制限時間:3分) image from CS231n Visua
パデュー大学の機械工学の研究室では、機械学習やディープラーニングで訓練した人工知能(AI)を用いて、2次元的な画像から3次元的な物体を生成する技術が波紋を呼んでいる。 これまで全く目にしたことのない斬新な形の物体を作り上げることが可能となると同時に、抽象的な事象を学習するAIの可能性が示唆されている。 ・独自に開発したAI「SurfNet」を使用 使用するのは、研究者らが独自に開発した「SurfNet」と呼ばれるAIだ。互いに似通ったものであると認識するよう、2次元画像と3次元画像のペアで学習済みだ。 写真を含む2次元画像を用意し、このAIにかければ、VRやAR用の3Dコンテンツが瞬く間に生成される。ちなみに、2枚の2次元画像を使って、幻影のような3Dコンテンツを生成することも可能だ。 ・ロボティクスをはじめ様々な分野で応用可能 今回の開発を終え、研究者のひとりが「人間が現実世界とバーチャ
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