「ダイラケ」の愛称で「昭和の爆笑王」として漫才の枠を超えて一世を風靡された中田ダイマル・ラケット師匠。 「僕は幽霊」「家庭混線記」「地球は回る目は回る」など、数々の名作漫才を残され、「いうてみてみ」「きいてみてみ」「なんじゃとて」「いっしょや~いっしょや~」などなど数多いギャグを生み出されました。漫才好きの少年だった私にはまさしくヒーローのような存在でした。 私がプロの漫才作家になった頃にはダイマル師匠はすでに亡くなられていたので一度もお目にかかることはありませんでしたが、30年以上も前にテレビの特番の中で「ダイラケコーナー」を作ることになり、駆け出しだった私がその構成を任され、取材でディレクターと共にラケット師匠のご自宅に伺うことに。ドキドキしながらご挨拶をすると、大師匠であり業界の大先輩のラケット師匠が若いディレクターと同じく若造だった私に「わざわざ来てもろてすんませんなぁ、ご苦労さん