●サントリー学芸賞の岩井克人による選評(というか要約)を読むと、『記号と再帰--記号論の形式・プログラムの必然性』(田中久美子)という本が面白そう。 http://www.suntory.co.jp/sfnd/gakugei/si_reki0065.html 以下、岩井克人による選評の抜粋。 《(…)記号論にはソシュールとC.S.パースという二人の創始者がおり、バビロンの混乱にある。ソシュールの記号論は、記号を指し示すもの(シニフィアン)と指し示されるもの(シニフィエ)の結合体とみなす「二元論」であり、パースの記号論は、記号とは指し示すもの(表意体)が解釈項を通して指し示されるもの(対象)に至ることであるという「三元論」になっている。》 《それ(プログラミング言語)によって明らかになるのは、「関数型」と「オブジェクト指向型」というプログラミング言語の二つのパラダイムがそれぞれ二元的と三元的