【前回までのあらすじ】 ろくろ首のお六の許婚の川太郎に支度金を返すために、お六と恋仲となった人間の与四郎は藪医者の欲庵にお金を借ります。 花水橋の野良狐の家から盗み出した金で返済しようと、お六が包みを開けたところ、中身は金ではなくて大きな玉でした。 お六が怒って放り投げた玉を、お六の弟のちょろけん小僧が拾い、玉の力で木の葉を小判に変えて窮地を救ったのでした。 ※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 化物夜更顔見世 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション (11ページ目です) ※画像は拡大できます。 【原文】 川太良、「人間に添つているお六を取り返すにハ、所詮化け物 面《づら》では始まらず」 と、良き化け巧者《こうしや》な花水橋《はなミづばし》の野良狐《のらぎつね》の方へ、数多《あまた》の手の者を引き連れ来たり、 「或《ある》いは巡礼《じ