占い師の館「いやな予感がしますね…」 ポ村に漂う、不穏な空気を感じ取る占い師ソヨウ。 「でもこの空気… 嫌いじゃ無いですね。 しばらく静観してみますか…」 ソヨウはニンマリとしながら、割れた水晶を見つめていた。 カシュウ研究施設 安楽死が許可されている国がある。 条件をつければ、自ら死の薬を投与してもいいらしい。 “明日になんの用も無い” 望むのであれば… 明日以降なんの用事も無い人間皆に“死ねる薬”を渡してもいいのでは無いだろうか。 “人を殺す薬” 人のためにならないなんて、誰が決めた? “人を殺す薬”を“人を救うため”に使う。 ポ村で一人、誰にも気付かれないように死の薬の研究をしているカシュウ。 この村には村民を守るため、障子にあるようなたくさんの目に見張られている事には、気付いていた。 そのため目立たないよう、夜が更けてから活動を始める。 死を望む人間のために… そんな彼らのために…