【メキシコシティ=市原朋大】カリブ海の島国、ハイチ政府は3日、首都ポルトープランスを含む地域に非常事態を宣言した。前大統領殺害の容疑者を含む囚人が収容されていた刑務所から4000人近くが脱獄し、治安が急速に悪化した。2年以上続く混乱を収束させられないアンリ首相への不満も高まる。同国最大の刑務所など2カ所が2日夜、武装集団による襲撃を受け、多くの囚人が逃走した。地元メディアによると看守や警察官ら
──いまもなお男女の間に賃金格差が残る根本的な原因は何なのでしょうか? 賃金の額に影響を及ぼす大きな因子は、主に2つあると考えられます。ひとつ目は職場に対する貢献度がどれだけ高いか、2つ目はそれに対してどれだけ金銭的な見返りがあるかです。 たとえば仕事量当たりの報酬額が同一の場合、他者と比べて仕事量が少なければ収入は目減りします。 ここ50~60年間のデータによれば、女性の職場への貢献度は増加しており、男女間の差はかなり縮小しています。にもかかわらず、男女の賃金格差は残っています。なぜそうなのかを完全には説明できませんが、同一の仕事量をこなしているのに、報酬額が男性と比べて少ないと感じている女性もいます。これは、きわめて憂慮すべき問題です。 「グリーディー・ジョブ」が奪うもの 人間は、自分の望みを叶えるためにそれまでとは違った道を選択することで、さまざまな変化を経験します。男女間の賃金に差
「手取り13万円」がTwitterでトレンド入りし、話題になっている。きっかけとなったツイートは以下のようなものだ。 このツイートに対し、共感と批判が寄せられている。まず、自分自身も同じ境遇に置かれているという人たちからは共感が集まっている。 就職先決まったのだが、給料を手取り計算サイトで計算したら13万くらい。「やっぱりキツイんですね…将来が不安です…」というものや、「国は本当に知らないんだろうけど、自分も契約社員だった時は給料が低くて常に人生詰みそうだった」という声などだ。 他方で、このツイートに反発する意見としては、「転職すればいい」という意見が多くみられる。 こちらも具体例を紹介すると、「自分も手取り13万円の時がありましたが、今は転職して給料は倍になりました。今の時代探せば色んな仕事があります。頑張って下さい」といったものや、「嫌なら転職すりゃあいい、給与上げるだけならそこかしこ
by Sharon McCutcheon Follow Message 「使用用途を制限せずに毎月5万4000円を生活に困窮する人々に与えたら何が起こるのか?」という実験が、アメリカ・カリフォルニア州のストックトンという街で行われています。「自由に使える現金を与えたら仕事をやめる人が生まれて経済が影響を受ける」という批判に対し、実験の結果、予想外のことが示されたとのことです。 This town is giving families $500 a month. The results are remarkable | Natalie Foster | Opinion | The Guardian https://www.theguardian.com/commentisfree/2019/dec/10/town-gives-families-500-dollars-month-result
【ジュネーブ=細川倫太郎】国連世界食糧計画(WFP)と国連食糧農業機関(FAO)は3日、北朝鮮で数百万人に飢餓状態が迫っていると発表した。猛暑や洪水の影響で2018年の農産物の収穫量が490万トンと、過去10年で最低水準となったためだ。すでに人口の約40%にあたる1010万人が食料不足に陥っており、国際的な支援が必要だと指摘した。 1月から国民1人当たりの食料配給量は1日300グラムと、以前より80グラム減った。食事は主にコメやジャガイモで、たんぱく質が不足している。十分な栄養が摂取できない世帯が増え、幼児や妊娠中の女性への影響が懸念されると報告した。 WFPは「多くのコミュニティーがとても脆弱な状態で、食料配給がさらに削減すると、飢餓の危機に陥る可能性がある」との懸念を表明した。
クリントン政権で労働長官を務めたロバート・ライシュ氏は、退任後は経済学者として「富の格差」についての研究を進めています。そのライシュ氏は今世紀の始まりごろに次のような予言をしました。 「21世紀の社会では世の中の仕事は頭脳労働とマックジョブに二極化する」 マックジョブとは英語圏で言われる「マクドナルドの仕事のようにマニュアルだけをこなしていればできる仕事」のことです。ライシュ氏はクリントン政権下で進められたアメリカの情報スーパーハイウェイ構想の先に生まれるものは、ICTによってさまざまな仕事がマックジョブ化する未来だと見抜いていたのです。 AIの投入により非正規労働者の仕事は変わった マックジョブとは日本語で言えば非正規労働者の仕事とほぼ同等です。それ以前の日本社会には正社員の仕事があふれていました。それは熟練が必要な仕事です。就職して何年もの時間をかけて、仕事を覚えて、それでようやく一人
「偽札」をつかまされなくなったのはよかったが… 「いまどきの中国人は財布なんて持たないのさ」――そんなコメントをよく聞く。日本に来た中国人観光客は、財布を開いて小銭を数える日本人をチラ見して、「中国は完全に日本を抜いた」と溜飲を下げているらしい。 だが、「財布を持たない」なんてホントなのか、「現金いらない」は単なる見栄じゃなかろうか? じつは、そう思わざるを得ない「キャッシュレス問題」が中国ではいまいたるところで起きているからだ。ほとんど報じられてない中国キャッシュレス化の「闇」についてレポートしたい。 スマートフォンに表示されたQRコード(モノクロの四角い画像)をピッとスキャン。一瞬にして代金支払い完了のQR決済サービスが中国の人々にもたらすのは「煩わしさからの解放」だ。 小銭を数えないで済むし、最高額面の100元札で財布を膨らませなくても済む。何より偽札をつかまされなくなった。 “トラ
菊池氏は、科学者でもあるし、放射能のトンデモさんとも戦っていらっしゃるのだから、きっと統計データを見ることも、ぼくよりずっと慣れていらっしゃるだろう。正直、経済学も統計もぼくは決して得意ではない。しかし、興味を抱いてじっくり見れば、ある程度のことは分かる、つもりだ。 菊池氏の物言いは、恫喝そのものだ。ややパラフレーズを許してもらいたいが、言っていることは「アベノミクスによって自殺者は一万人も減った」「民主党の政策は弱者に冷酷(つまりは民主党のままなら年間一万人余計に死んでた)」「国民の命を大切にするなら金融緩和を続けるしかない」ということだ。正確にそうは言ってないにしても、そのような「印象操作」であることは間違いない。これは、安倍政権を英雄と褒め称えるにとどまらず、民主党政権を殺人者呼ばわりする、極めて強烈な批判でもある。そんなことを言うからには相当の根拠、確信が必要だと思うのはぼくだけだ
2017年6月22日(木曜日) (はじめに) 玄田有史東京大学教授の編集で『人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか』(慶應義塾大学出版会)という書物が出版された(以下、本書と呼ぶ)。この本の帯にもあるように、これはまさに現在の日本経済の「最大の謎」に挑む試みだと言えよう。実は筆者自身も、このオピニオン欄などで何回か雇用と賃金の問題に取り組んできた(注1)。ただし、従来の筆者の考察は主に「日本的雇用」(大企業の正社員を中心としたメンバーシップ型雇用)に焦点を当てたものである一方(注2)、現実の日本の労働市場は遥かに複雑で多面的なものである。 この点、本書の大きな特徴は、敢えて書物としての見解の統一性に拘ることなく、総勢20名以上の研究者を動員することで、序と結びを併せて18章にも及ぶ多様な観点からこの「謎」に挑んだことにあろう。具体的には、正規・非正規雇用の違いに注目しつつ(【正規】)、正統
というエントリをベルリンの壁崩壊25周年を機にブランコ・ミラノヴィッチが書いている(原題は「For Whom the Wall Fell? A balance-sheet of transition to capitalism」;H/T Mostly Economics)。 そのエントリで彼は、一人当たり実質GDPの購買力平価による比較もしくはその成長率に基づき、資本主義への移行国を以下の4つのグループに区分けしている。 明確な失敗国 2013年<1990年 タジキスタン、モルドバ、ウクライナ、キルギス、グルジア、ボスニア、セルビア 相対的な失敗国 成長率<1.7% マケドニア、クロアチア、ロシア、ハンガリー 追随国 1.7%<成長率<2% チェコ、スロベニア、トルクメニスタン、リトアニア、ルーマニア 成功国 2%<成長率 ウズベキスタン、ラトビア、ブルガリア、スロバキア、カザフスタン、ア
2014年10月17日、クレディ・スイスが富豪による富の独占状況についての研究報告を発表した。 報告では世界主要国(地域)における、所得上位10%人口の資産が、該当国の総資産に占める割合が示されている。 報告によると、2014年現在、富豪による富の独占が最も進行している国家はロシアである。所得上位10%人口の資産が、ロシア総資産に占める割合は84.8%に達している。 第2位はトルコの77.7%。第3位は香港の77.5%。第4位はインドネシアの77.2%。第5位はフィリピンの76%。 一方、富の分配が最も進んでいる国家はベルギーであった。所得上位10%人口の資産が、ベルギー総資産に占める割合は47.2%にとどまる。 第2位は日本の48.5%。富の独占率が50%を下回ったのは調査国中、ベルギーと日本の2カ国のみであった。 また中国所得上位10%人口の資産が、中国総資産に占める割合は、2010年
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