[東京 1日] - 懸念した通り、トランプ新大統領は1月20日の就任演説でも、保護主義的なスタンスを修正しなかった。なんと「保護こそが素晴らしい繁栄と強さにつながる」と自由貿易を否定し、今後は「米国製品を買い、米国人を雇う」という2つを基本ルールにするという。 2月1日、BNPパリバ証券の河野龍太郎・経済調査本部長は、トランプ米政権のクローニーキャピタリズム(縁故資本主義)は主に2つの経路で、米国の潜在成長率を抑制し、米国人を貧しくすると指摘。提供写真(2017年 ロイター) 残念ながら、こうした政策は主に2つの経路で、米国の潜在成長率を抑制し、米国人を貧しくする。 まず、米国人が割高な商品の購入を迫られるようになる。2つ目は、あまり認識されていないが、為政者の方針に擦り寄る既存企業にばかり恩恵が施され、イノベーションの可能性を秘めた新規参入者の出現が抑制される。 トランプ新大統領はプロ(