西日本豪雨でJR山陽線の一部区間が不通となっているため、JR貨物は、山陰線などを使った貨物列車の迂回(うかい)輸送を始めた。山陰の路線を使う迂回輸送は1995年の阪神大震災以来。山陽線が復旧する10月まで続けるという。 山陽線で不通になっているのは三原―白市など広島、山口両県内の3区間。豪雨後、JR貨物はトラックや船で代替輸送しているが、定時運行が難しく、列車でしか運べない大型荷物もあり、迂回輸送の実施に踏み切った。 迂回ルートは、山陽線の倉敷駅(岡山県)から伯備線で日本海側に北上、山陰線などを経由して新山口駅(山口県)で山陽線に合流する。料金は山陽線と同じだが、所要時間は名古屋―福岡間で2倍以上の27~30時間かかる。 運行も1日1便で、輸送量は豪雨前の山陽線で運んでいた量の1%程度という。山陰線は電化されていない区間が多いため、米子駅(鳥取県米子市)で先頭車両を電気機関車からディーゼル