ビットコインの理論的源流として、ハイエクの『貨幣発行自由化論』(1976)が持ち出されることがあるようです。川口慎二さんの翻訳をベースに、この本の簡単な要約を作ってみました。 本のタイトルである”貨幣発行自由化論”は、Denationalisation of Moneyを訳したものです。『ハイエク全集II-2 貨幣論集』(春秋社)では、”貨幣の脱国営化論”と訳されています。手元の辞書を見ると、denationalizationの意味は、changing something from state to private ownership or controlとあり、”from state”に重心を置くか、”to private”に重心を置くかで訳が変わってくるということなのでしょう。私は”貨幣発行自由化論”という表現の方が好きです。 川口さんは、あとがきで、「ハイエクの積極的な提案内容に即し
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