「世界に『意味を与える』ために人はファインダーの向こう側に関係している自分自身を感じなければならない。そのためには、集中力、心の鍛錬、繊細さそして幾何学的なセンスが求められる。」アンリ・カルティエ=ブレッソン 欧米人と日本人とでは、なぜか好む写真が違う。よって欧米の写真家と日本人写真家が撮る写真の傾向も違う。 ネットで世界中のフォトグラファーの写真が見られるようになった今日、それがこれまで以上に顕著に思えてきて(たとえばこのサイト)、なぜそうなのか、ここ1、2年ずっと考えてきた。 なかなか答えはでなかったのだが、先日、上記のカルティエ=ブレッソンの言葉をある本で読んだとき、「もしや」と思ったことがある。写真における「意味」について、欧米人と日本人は、正反対のアプローチを取るのではないだろうか、と。 すなわち、欧米の写真家が、写真を通して自らが「世界に意味を与える」という能動的なアプローチを