「家族」の枠組みを問い直す試みは、今も続いている。京都市東山区にある古民家を改修した「コモンプラス凜娯館(りんごかん)」は、食事付きシェアハウスにカフェが併設された施設。ジェンダー研究者の堀あきこさん(47)と、パートナーで会社員のズンさん(45)=活動名=が2012年から運営する。 「おいしそう!」「この魚は何?」。12月初旬の週末の夜、凜娯館の共有スペース。住人たちがこたつに入り、カマスの一夜干し、万願寺唐辛子と揚げの甘辛煮、白菜と豚肉のミルフィーユ鍋などの料理を囲んだ。 現在、堀さんらを含め、大学生や大学教員、1歳児を持つシングルマザーら6人が住む。入居費は、月に▽食費2万5000円▽家賃4万〜7万円(収入や部屋スペースに応じる)▽光熱費−−などで計8万〜11万円と、ワンルームマンションで1人暮らしする費用ほどの設定だ。 この記事は有料記事です。 残り293文字(全文662文字)