2018年、日本。私たちは「彫刻」に囲まれて暮らしている。へえ、そう? と、意外に思うだろうが、考えてみてほしい。町中には銅像がたくさんあるし、旅行や法事で仏像を拝む機会も少なくない。フィギュアなども彫刻に含めれば、目にしない日の方が珍しいかもしれない。だから、私たちはもっとよく知るべきだ。彫刻の楽しみ方を。 全10回にわたり彫刻の楽しみ方を考える本特集、今回のテーマは「仏像」。仏像って退屈? いやいや、アイドル界ナンバーワンの美術通・和田彩花さんによれば、簡単な基礎知識を押さえるだけで、仏像を見るのは"友だちに会う"くらい気軽で、楽しいものになるそうだ。というわけで、東京国立博物館(トーハク)に和田さんと一緒に行き、仏像の見方を教えて貰ったぞ。しかも、今回は特別に東京国立博物館研究員・西木政統さんによるディープな解説付き。もう、仏像を退屈とは言わせない!みなさん、今日は鎌倉時代の仏像から
@東京国立博物館 最近、生きるのが嫌になることが立て続けに起こった時に丁度テクノ法要に行く機会があったのだけれど、これは一体何と表現したらいいのだろう? 救われるとも、仏を信じるとも違う、とても不思議な気持ちになったので、記録としてその時のことを残しておく。 (注:いつものように長いうえに、自分の話が多いエントリです) 釈迦は鬼を救えるか そしてテクノ法要へ 宗派の壁を超える 釈迦は鬼を救えるか 先日通り魔のようなものに遭ってそこそこのダメージを負い、ちょっとした騒ぎになった。幸いにして命に(おそらく)別条はなかったものの、数日間は痛みが残るくらいの攻撃を受けてしまった。 しかし痛みより何より私の中に深く痕跡を残したのは、抱えきれないほどの相手への「憎悪」の感情だった。自分の中に沸き起こった感情は、「恐怖」よりもおびただしい「憎悪」。 あれから3週間ほど経った今も「あいつを絶対に許さない」
戦国時代はドラマや小説で人気の題材で、たまにテレビ番組で歴史研究が紹介されたりするものの、様々な経緯で色々と誤解が多い*1。そのためか、蘊蓄を語るのが好きな人が多いTwitterらんどでは、鎌倉から江戸、中世から近世の小ネタが人気である。当時の宗教についても誤解が多いそうで、「戦国と宗教」と言う本が紹介されていた。 誤解する以前に、当時の宗教についてイメージが沸かないのだが、為政者と宗教団体との関係について詳しく説明されている本書を読んで多少はマシになった。武田信玄や上杉謙信の寺院との関係、織田信長と一向衆(と言うか石山本願寺)との対立、大友宗麟のキリスト教への改宗、豊臣秀吉のバテレン追放令などの経緯の説明から、当時の宗教観をあぶり出していく。 従来思われてきたよりもずっと宗教間対立は小さく、共存共栄が原則とされていたそうだ。そもそも、仏教の宗派間どころか、仏教と神道、仏教とキリスト教の違
1.はじめに 2ヶ月ぶりのブログ更新です。この間、何をしていたのかというと、ひたすら時間をみつけて表題のサイト、SAT2018(SAT大蔵経テキストデータベース2018年版)を作っておりました。デジタルアーカイブの研究・教育利用のソリューションの一例とお考えいただけるとありがたく思います。今回の技術面でのキーワードはIIIF, Mirador, TEI, Word2vecで、隠れたキーワードはWebコラボレーションです。 1994年に始まったSATプロジェクトでは、比較的初期の段階から、入力が済んだ順にテキストデータを公開していましたが、2008年に最初の全文検索Webサイトを公開した時は、大正新脩大藏経約1億字の全文検索や辞書検索、論文検索機能などが中心であり、2012年/2015年の改定では仏典画像の自前公開やリンク、パラレルコーパスなどが新規追加されました。 今回、2018年版は、ネ
【2018年1月21日最終更新】 かるび(@karub_imalive)です。 1月16日から東京国立博物館でスタートした特別展「仁和寺と御室派(おむろは)のみほとけ-天平と真言密教の名宝-」に行ってきました。展覧会タイトルから、割りと地味な感じなのかな~と軽く考えていたら、行ってみてびっくり!メチャクチャいいじゃないですか! 何がいいかって言うと、平安~鎌倉時代を中心として、仁和寺や、真言宗御室派の寺社が保有する仏像がハンパなくすばらしいんです!仁和寺金堂に納められた国宝「阿弥陀如来坐像および両脇侍立像」をはじめとして、個性豊かでグレード感の高い仏像たちが、計算しつくされた贅沢な展示空間の中でガッツリ楽しめました。2018年初頭からとんでもない仏教美術展が始まったなーという感じです。 早速ですが、興奮覚めやらぬ中、詳細なレポートを書いてみたいと思います! ※なお、本エントリで使用した写真
今回は、仏典研究のためのIIIFコンテンツを収集して閲覧できるサイト、というのを作ってみました。とりあえず1分くらいお時間がおありの方は以下の動画GIFをご覧になってみてください。 要するに、世界各地のデジタルリポジトリ・デジタルコレクションに少しずつ含まれている仏典関連のIIIF manifestを集めて、IIIF manifest中の文字列で検索できるようにして、さらに、Miradorでクリックするだけで簡単に画像を並べられるようにしたものです。 技術的には特に難しいことはしておらず、最近世間で広まっていてフリーソフトで実現できる一般的な技術を組み合わせただけでこれくらいのことはできます。もう少し具体的には、IIIF manifestをサイトに登録すると、IIIF manifestのJSON形式をたどって文字列が入っているはずの箇所を取り出してから、それらの文字列を一つにまとめて、フリ
鎌倉に行く人いたら、ぜひここに行って欲しい。 最近できたばっかりのKamakura coffeeさん。長谷駅近くの小さなカフェで、鎌倉大仏クッキーがのったクレープが食べられるよ。味も二種類。りんご味と栗味。飲み物も充実してるので、… https://t.co/6XokiHfuLR
奇僧はまだしも、快僧……? 道鏡、西行、文覚、親鸞、日蓮、一遍、尊雲(護良親王)、一休、快川、天海……お坊さんの名前が10人ずらり。共通点は、歴史の教科書で名前を見たことがあること、それから人物がとんでもなくて、おもしろいこと。この10人について、それぞれコンパクトに評伝がまとめてある。醍醐味は、読み通すと日本史が俯瞰できることだろう。 著者の今井雅晴さんは、1942年生まれ。日本史学を学び、茨城大学や筑波大学大学院の教授として、日本中世史や日本仏教史を専門にしてきた。海外の大学で教える経験も多かったようだ。現在は筑波大学名誉教授。特に、時宗の一遍や、浄土真宗の親鸞についての著作が多い。親鸞は、思うように生きられなかった京都から42歳のときに新天地、関東へ入る。この東国での活動に重点をおいた親鸞伝が近著となるそうだ。 また、この『日本の奇僧・快僧』自体は、1995年に講談社現代新書として同
200万円以上かかった場合、半額を補助へ 文化庁は、国宝と重要文化財の仏像や障壁画の所有者に対し、クリーニング費用を補助する制度を来年度に創設する方針を固めた。文化財を傷めるほこりやカビを定期的に取り除くことで本格的な修理の周期を延ばすとともに、2020年東京五輪・パラリンピックを前に来日観光客も増える中、鑑賞者の満足度を高める「おもてなし」の狙いがある。 文化庁によると、国宝か重文に指定された仏像、ふすまやついたてなどに描かれた絵、掛け軸などに付いたほこりやカビを除去する作業に200万円以上かかった場合、半額を補助する。来年度予算の概算要求に1億800万円を計上した。現在は国宝の所有者らに適切な保存を促すための施策として修理費の6割を補助する制度があるが、修理を伴わないクリーニング費用は対象外になっている。
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