ロシア・ウラジオストクで9日閉幕したアジア太平洋経済協力会議(APEC)で、野田佳彦首相は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉参加表明を見送った。今回のAPECでは、6月に参加が決定したカナダ、メキシコがTPP閣僚会合に合流。同時期に事前協議入りした日本は取り残された格好だが、参加表明への道筋は依然として描けていない。 野田首相は8日の首脳会議で、TPP交渉に言及したが、「参加に向けた関係国との協議を進める」と述べるにとどまった。 日本は平成22年11月の横浜APECで、当時の菅直人首相が「平成の開国」として参加の検討を明言。東日本大震災などで参加決定は延期されたが、野田首相が昨年11月の米ハワイAPECでカナダ、メキシコとともに事前協議入りを表明し、参加機運が一気に高まった。 しかし、その後、国内議論の集約は一向に進まなかった。野田政権は社会保障・税の一体改革関連法成立などを優先。
ロシア極東ウラジオストクで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議は9日、穀物価格の高騰で懸念される食料の安定供給について議論した。食料輸出の規制抑止などを盛り込んだ首脳宣言を採択し、2日間の日程を終えて閉幕した。 これまでの討議では、貿易や投資を規制する保護主義的な政策を最大限自制することや、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の実現に向けた取り組みを継続していく方針を確認した。 首脳会議に先立つ閣僚会議では、環境保全と経済成長の両立を目指すため、太陽光パネルなど環境関連製品54品目の関税を、2015年末までに5%以下へ引き下げることでも合意した。 首脳会議は今年が20回目で、ロシアが初めて議長国を務めた。13年はインドネシアが務める。(共同)
【ウラジオストク=半沢尚久】野田佳彦首相は8日午後(日本時間同日昼)、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議出席のため訪問中のロシア・ウラジオストクでプーチン大統領と会談した。北方領土問題をめぐり双方の立場を改めて主張。今秋に次官級協議を開き、年内にも予定される首相のロシア訪問に向け、領土交渉を実務的に継続していくことを確認したとみられる。 首相とプーチン氏の会談は6月のメキシコ以来で2回目。 会談の冒頭、プーチン氏は「(日露間の)貿易が拡大している」と言及。ウラジオストク郊外の液化天然ガス(LNG)基地の建設や紙パルプ工場の建設での協力を念頭に、「日本の企業が極東地域をはじめロシア市場に進出している」と述べ、経済・エネルギー分野での協力拡大の意義を強調した。 首相は「ロシアがアジア太平洋地域に関心を高く持つようになったことを歓迎している」と応じた。 その後、両首脳立ち会いのもと、オ
アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が8日、ロシア・ウラジオストクで開幕する。野田佳彦首相は7日の記者会見で、中国の胡錦濤国家主席と韓国の李明博大統領との首脳会談について「正式な会談はないが、立ち話の機会があればわが国の立場を伝えることもある」と述べた。 立ち話形式での会談とすることで、政府が国有化で地権者と大筋合意した沖縄県・尖閣諸島や、李氏が上陸した島根県・竹島をめぐる両国との対立を先鋭化させない狙いがある。 APECでは経済連携も主要議題となるが、首相は6月のメキシコ・ロスカボスでの20カ国・地域(G20)首脳会議に続き、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加を表明することは見送る。 昨年11月のAPEC直前、TPPへの「参加方針」を表明して以降、国内の調整が進展していないためだ。 個別会談はロシアのプーチン大統領のほか、オーストラリアやシンガポールの首脳と行い、オバマ
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