玄葉光一郎外相は10日の記者会見で、1960年に中国で発行された世界地図には沖縄県・尖閣諸島が日本領として明記してあると指摘し、尖閣をめぐる中国の領有権主張に反論した。 外務省によると、尖閣を日本領と明記しているのは中国の「地図出版社」発行の世界地図。「釣魚島」という中国側の呼称を使わず、日本側の呼び名に従って「尖閣群島」と記載し、沖縄県の一部として扱っている。 外相は中華民国時代の20年に当時の駐長崎領事が「沖縄県八重山郡尖閣列島」と記した感謝状を日本人に出した経緯にも触れ、中国はもともと尖閣を自国領と位置付けていなかったとの認識を示した。 同時に1895年の閣議決定で沖縄県に編入される前の尖閣に関しては当時の公文書の内容に照らして中国の領土でないのは明らかだと説明した。