●「モノリシック」とは mono(単一)+lithic(石の)という言葉からなり、その通り1つのチップに複数のデバイスが作りこまれていること。 アナログシンセの心臓部であるアンチログやトランスリニア回路は、複数のトランジスタの特性・温度条件が揃っていることを前提にしているので、実際上モノリシックのマルチトランジスタがどうしても必要になる。 一般的に2個入りはDual(またはTwin)トランジスタ、3個以上になるとアレー(array)と呼ばれる。 ●アンチログアンプ シリコンPN接合に流れる電流と飽和電圧(Vbe)が対数関係にあるという物性を利用するため、宿命として温度に大きく影響される。大きく2つの温度係数が現れるが、そのうちの1つを打ち消すため、Dualトランジスタを使用する(もうひとつの温度係数を補償するのが温度補償抵抗)。 なお、恒温(高温)補償方式では、原理回路通りトランジスタ1個