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  • 野党共闘は失敗か?|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    2021年10月31日に行われた第49回衆院選では、2012年に自民党が政権を奪回して以降、はじめて衆院選での大規模な野党共闘が実現されました。しかし選挙結果は多くの野党支持者の期待とはうらはらに、野党第一党である立憲民主党が選挙前から13議席減らし、共産党も2議席失うという後退を示しました。この結果をうけて野党共闘の評価は割れています。 もちろんこうした結果をうけて試みを再考するというのは必要なことでしょう。しかしながら結論をはじめから決めてかかるような主張もまた、見かけないわけではありません。ここではそうした議論ならざる議論に終止符を打ち、真に内実のある議論へと進むべく、選挙結果をもとに野党共闘の検証を行っていきます。 野党共闘とは これまでの衆院選では、小泉政権下での一部の例外を除き、自民と公明の得た票の合計は全国の有効投票総数の半分に届いていませんでした。それにもかかわらず自公が圧

    野党共闘は失敗か?|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • これは政治的事件である――立憲民主党の本多議員をめぐる調査報告書の問題について|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    性犯罪刑法改正の議論の場で多平直氏が行ったとされる不適切発言に関して、7月12日、立憲民主党ハラスメント防止対策委員会から調査報告書(以下、報告書)の提出がなされました。 報告書全文ダウンロード この報告書からただちに明らかなのは、検証すべき事実関係が執筆者の持論と切り分けられておらず、肝心の事実関係に関しても正確な記述を欠いていることです。これは論理的に飛躍のある箇所が含まれる点にとどまらず、多数の主語の欠落や文章の破綻にまで至っており、件の調査報告のずさんさがうかがわれると言わざるを得ません。 報告書文における個々の瑕疵については、先日発表された詳細な記事『立憲民主党は立憲主義と民主主義を放棄するのか、あるいは多議員をめぐる報告書の致命的欠陥について 』があるためそちらに譲りますが、この記事では「筆者の主観的な評価と、対象者の言動が全く区別が付けられないまま著述が展開されていく

    これは政治的事件である――立憲民主党の本多議員をめぐる調査報告書の問題について|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 「今」を歴史の転換点にしよう|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    今度の衆議院選挙では、新型コロナウイルスをめぐり、医療や経済が争点にのぼるでしょう。しかしそれだけではありません。首相の虚偽答弁や公文書の改竄が発覚してから初めての衆院選にもあたるのです。政府統計の不正が露見してから初めての衆院選でもあります。ですからそれは過去の選挙に輪をかけて重要となるもので、これまで損なわれてきた社会のあり方や、倫理、道理といったものを前にして、私たちに何ができるのかが問われることになるはずです。また、そうしたことをきちんと問えなければ、与野党の勝敗のいかんにかかわらず、今度の選挙は敗北と言わざるを得なくなるのでしょう。 新型コロナはこの一年を通して次の二点を浮き彫りにしてきました。それはすなわち、政府の問題解決能力のなさと、国民軽視の姿勢にほかなりません。 もともと私たちの社会には、感染症ばかりでなく様々な問題が生起します。それは地震や台風などの短期的なものから、少

    「今」を歴史の転換点にしよう|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 衆院選の野党共闘は東日本で大勢が決する|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    47回衆院選(2014年)と48回衆院選(2017年)をもとに、野党共闘のシミュレーションを行いました。その結果、いずれの場合でも、逆転が起こる選挙区は東日に集中していることがわかりました。 その逆転の模様をアニメーションで示します。 特に関東地方では多くの選挙区が覆る結果でした。 また、当選者と落選者の得票率が10ポイント以内の選挙区を「接戦選挙区」として集計したところ、これも野党共闘モデルでは東日で多い結果となりました。 ⭐想定した野党共闘モデル ここで想定した野党共闘モデルの説明を行います。やや細かい話も含むので、いったん飛ばしていただいても大丈夫です。 まず、47回衆院選については下のような枠組みを想定しました。 与党の勢力は3つに分けました。与党側①は自民・公明の公認候補で、選挙協力があります。これに対して、無所属で立候補している与党系の候補を与党側②とし、さらに次世代の党の

    衆院選の野党共闘は東日本で大勢が決する|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
    nasuhiko
    nasuhiko 2020/08/26
    「打倒安倍政権」をとなえる野党がマジでそれを目指すなら、小選挙区制においては多少の差異に目をつぶって共闘する他ない。野合?与党だって自民+公明という理念から政策からおよそ異なる二党の連立だよ?
  • 一部の政治家が安楽死や尊厳死の議論を呼びかけていることについて|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    難病の女性患者が殺害された事件をめぐって、7月23日に2人の医師が逮捕されました。この事件を受けて、一部の政治家が、安楽死や尊厳死の議論を呼びかけはじめたことについて、コメントを出します。 まず第一に書いておかなければならないことは、逮捕された医師は「優生思想的な主張を繰り返し、安楽死法制化にたびたび言及していた」と報じられているのであり(7月23日京都新聞)、これに従えば優生思想を持つ人間が嘱託殺人の疑いで逮捕されたということで、こういった事件をもとに政治家が安楽死や尊厳死の議論を持ち出すのはどういう神経をしているのかということです。どういう人権意識を持ち、どういう社会観を持っているのかということです。 そして第二に、政治家は、安楽死や尊厳死の持つ公的な性格に自覚的であるべきということです。 安楽死や尊厳死というのは、一見して自己決定権に関する個人の問題であるようです。しかし、それらがも

    一部の政治家が安楽死や尊厳死の議論を呼びかけていることについて|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 立憲民主党の支持率はなぜ下落したか|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    ⭐それは自民の支持率の下落とともに起きた 立憲民主党の支持率の下落には、単なる一つの政党の事情をこえた問題があります。それというのも、同時期に内閣支持率と自民党の支持率が下落し、新型コロナウイルスへの政府対応を多数の国民が支持していないことが世論調査から明らかであるからです。 政府の対応がまずいのであれば、ドイツのメルケルやイギリスのジョンソン、ニューヨークのクオモらを横目で見て、国民は「自民に変わる党はないか」「より真っ当な政府が欲しい」と思うでしょう。しかし野党はその思いにこたえて支持率を伸ばすことができなかったのです。 一人一人の考えには違いがあり、世論はそうした人々の総体を扱うわけですから、どのような変化であれ単一の理由を挙げ、「このせいでそうなったんだ」と語るのは乱暴であり間違ったことです。 そういったことを承知の上で、ここでは直近の支持率の動き――特に立憲民主党自民党の支持率

    立憲民主党の支持率はなぜ下落したか|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 与党の政策は根本的に何がいけないのか|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    日米貿易協定によって日の農業生産額が年間600憶~1100憶円減少するという試算を、政府が10月18日に発表しました。この試算では日米間で協議されている自動車への関税が撤廃されるという前提のもとに、GDPが0.8%上昇するとも見積もられています。もっとも、関税をめぐる協議の先行きはまだまだ不透明で、撤廃が実現するかどうかはわかりません。 ここで、都市と地方という観点からこの日米貿易協定のことを考えると、これは都市部の自動車産業を優遇するために、地方の農業を犠牲にしているということができます。以前の記事で、今の日では都市と地方のバランスが崩れていることに触れてきましたが、今回の日米貿易協定でもまた、与党が一貫してそれを推し進めていることが浮き彫りとなりました。 このことは決して農業にとどまる問題ではありません。地方に不利で、中央や大都市に有利な政策は、地方から大都市への人口の移動を加速さ

    与党の政策は根本的に何がいけないのか|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 第25回参院選精密地域分析 自民党|三春充希(はる) ⭐未来社会プロジェクト|note

    ⭐今回の参院選の結果 「自民党はこんなに地方(田舎)の支持を得ているのか。だったら自民党はもっと地方のための政策をやってほしい。今の政策がそうなっているとはとても思えない――」 下の地図を公表したとき、ある自民党の支持者の方からこうした意見をもらいました。この記事をもって、それに対する返信とすることにしましょう。 ■図1. 第25回参院選(2019年)比例代表・自民党得票率 ■図2. 第25回参院選(2019年)比例代表・人口密度に対する自民党得票率 自民党が都市部よりも地方で強いことは図1の地図からも読み取ることができますが、図2のグラフのように、横軸に人口密度を、縦軸に自民党の得票率をとって1986個の市区町村を表示すると、その傾向はより明瞭になります。図2のグラフでは人口密度の高い都市部ほど右に位置するので、点が右下がりに分布しているということは、自民党の得票率が都市部で相対的に低く

    第25回参院選精密地域分析 自民党|三春充希(はる) ⭐未来社会プロジェクト|note
  • なぜ投票率はこんなにも低いのか? なぜ無党派層はこんなにも多いのか? それは『ある時』に始まった。――「武器としての世論調査」番外編②|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    なぜ投票率はこんなにも低いのか? なぜ無党派層はこんなにも多いのか? それは『ある時』に始まった。――「武器としての世論調査」番外編② 衆院選の投票率は一貫して落ちてきたわけではないのって、知ってました? ちょっと下の図を見てください。これは1990年までの衆院選の投票率の推移です。1990年以降は隠しています。 果たしてこの時点までの推移を見て、この先にある急落を予見できるでしょうか。 当時の人たちは、今後もある程度の投票率が維持されると考えていたのに違いありません。 しかし実際はこのようになったのです。 少し解説を書き込みました。 1990年までは投票率のベースが一貫して高かったものの、1990年以降はそのベースが崩壊してしまっており、郵政選挙と民主党への政権交代という2回の選挙で伸びているだけのように見えます。 1990年からの数年間で何かが起こったのです。それこそが、投票率の低下を

    なぜ投票率はこんなにも低いのか? なぜ無党派層はこんなにも多いのか? それは『ある時』に始まった。――「武器としての世論調査」番外編②|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 第25回参院選精密地域分析 れいわ新選組|三春充希(はる) ⭐未来社会プロジェクト|note

    第25回参院選(2019年)比例代表の地域分析を行います。第一回は、おそらく多くの人が気になっているはずの、れいわ新選組の分布から見ていきます。特に前回衆院選の立憲民主党の票がれいわ新選組に流れたのかといったことについて、現時点で可能な範囲で検討していきます。 ⭐れいわ新選組の得票率分布:全国 まず得票率の分布を見てみましょう。この分布からは、れいわ新選組が全国的に広く票を得ているということが読み取れます。 都道府県別で得票率が高かったのは東京(7.95%)、沖縄(7.28%)、神奈川(5.74%)でしたが、そうした地域だけが突出した地盤となっているわけではありません。 れいわ新選組は結成されてからわずか3か月で参院選をむかえました。候補者の選定はさらに遅かったため時間もなく、全国の隅々を回れたわけではありません。また、全国的な組織を持つわけでも当然ありません。 それにもかかわらず、各地の

    第25回参院選精密地域分析 れいわ新選組|三春充希(はる) ⭐未来社会プロジェクト|note
  • 投票率を上げるとは、どういうことか|三春充希(はる) ⭐未来社会プロジェクト|note

    ■問いの立て方そのものが間違い 若者の投票率を上げようとして、これまで様々な取り組みが行われてきました。選挙に行こうというキャンペーン、若者をターゲットにしたキャラクターやグッズ、模擬投票などの実施……そうしたことにどれほど効果があったのかという疑問には、昨今の投票率の惨状が答えてくれています。 こうした取り組みはなぜ無力なのでしょうか。それは、投票率が落ちているという事態の質に踏み込まず、場当たり的に投票率という数字ばかりを上げようとしているからにほかなりません。 投票率の低下は社会全体が背景にある問題です。今の社会の中でどのような教育が行われ、新しく社会に出てくる子供たちがどのような人間関係を築いており、政治参加のモチベーションを持っているかという問題です。いわばそこが質にあるわけで、投票率の低下というのは表層の現象だという認識が必要です。 そうした投票率の低下の質の所在を考えな

    投票率を上げるとは、どういうことか|三春充希(はる) ⭐未来社会プロジェクト|note
  • 公明党の勢力分布を初公開・市区町村別に比例得票率を地図化(2017年衆院選精密地域分析Part5)★ はる/みらい選挙プロジェクト(情勢分析ノート)

    公明党の比例得票率を地図化し、過去の分布と比較します。 公明党の勢力分布 以前、維新を別個にしたうえで与野党の得票率を比較したところ、西日で与党がリードし、東日で野党がリードする傾向が明らかになりました。(与党2553万票と野党4党2610万票の広がり) 上の地図からわかるように、この東西の与党勢力の偏りを作っている大きな要素は公明党によるところが大きいです。また、小選挙区ではこの比例票が自民党に乗るため、西日で与党が非常に強い傾向があらわれます。 自民党に選挙協力しているため小選挙区での議席は持たないものの、得票率1位の沖縄県、2位の福岡県は地盤をなしていると言えるでしょう。それに対して小選挙区で4議席を持つ大阪と2議席を持つ兵庫では必ずしも突出した比例得票率があるわけではありません。 政党支持率 公明党は48回衆院選で、比例票が700万票を割り込んだことや小選挙区での落選があった

    公明党の勢力分布を初公開・市区町村別に比例得票率を地図化(2017年衆院選精密地域分析Part5)★ はる/みらい選挙プロジェクト(情勢分析ノート)
  • 共産党の支持率低落について|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    47回衆院選以降、共産党の支持率は低落傾向となっています。これは各社の世論調査をばらばらに検討しても分かりにくいですが、平均すると鮮明に見えてきます。 上のグラフは2013年以降に実施された世論調査をもとにして、共産党の支持率を平均したものです。特徴的な個所が見られるので下に書き込んで示しましょう。 安倍政権下の共産党の支持率には、大きく見て2回、跳ね上がっている箇所があります。それぞれ23回参院選(2013年7月)と47回衆院選(2014年12月)の選挙ブーストですね。ここではピークとなっているだけでなく、選挙に前後して支持率が段差をなしており、支持層の拡大がうかがえます。 選挙ブースト 「国政選挙の公示から投開票に前後して政党支持率が急上昇する現象」です。選挙運動や公示後の報道を通じて、普段は活発でなかった支持層が呼び起こされたり無党派層が支持に回ることが原因と見られますが、選挙ブース

    共産党の支持率低落について|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 去年の夏、内閣不支持層に激変があった|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    日テレ、読売、朝日の3社の世論調査をもとにして内閣不支持層の動きを考えます。 日テレビの世論調査では、内閣不支持率(内閣を支持「しない」有権者の割合)は2014年以降このように推移しています。 この内閣不支持率を理由別にわけて表示したのが下のグラフです。強固と思われる理由から順に積み上げており、下から「人柄」「閣僚」「政策」「支持政党の内閣でないから」「リーダーシップ」「特に理由なし」「その他」「わからない・答えない」となっています。 グラフの見方の一例を示しました。 安保法が衆院で採決された後の時期を例にあげてみます。これは理由別に内閣不支持率の内訳を示したものなので、グラフの上端が当時の内閣不支持率と一致することになります。また、グラフ最下層の「安倍総理の人柄が信頼できないから」を見ると、当時の不支持率のうち安倍総理の人柄が理由となる部分が9.8ポイントであることに対応しています。

    去年の夏、内閣不支持層に激変があった|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 内閣支持率急落の情勢を「支持理由」から見る|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    テレビの世論調査をもとに、内閣の支持理由と不支持理由を検討してみます。理由については各社の世論調査で選択肢がかなり違うので、平均はうまくとれないんですね。なので偏りを念頭に置きつつ考えていくことにします。 日テレビの世論調査を平均と比較してみましょう。(下のグラフ自体は過去の記事を参照してください) 上のグラフの赤線と青線は、それぞれ内閣支持率と不支持率について世論調査を平均したものです。 この平均の線について、下のグラフでは日テレビの世論調査で発表された値(こちらは補正しないままのもの)と比較してしてみました。 内閣支持率について平均(赤)と比べると、日テレビ(オレンジ)はやや低く出る傾向があることがわかります。また、不支持率の平均(青)と比べ、日テレ(水色)はやや高い傾向です。大きく平均と違っている箇所を①、②と書き込んで示しました。このくらい誤差でずれることはあるということ

    内閣支持率急落の情勢を「支持理由」から見る|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • ネットのアンケートをもとに世論を論じるのは全くの誤りです|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    ツイッターの投票機能などを利用して内閣の支持・不支持や個別の政策の賛否を問うアンケートが増えているようです。中には10万人近くが回答しているものもありました。新聞やテレビ局が行う世論調査は回答数が1000程度ですから、10万というのははるかに多いです。けれどもそれはネットのアンケートが正確だということを何ら意味しないことに注意が必要です。 世論調査で正確な民意を知るためには、単なるアンケートと違って「質問をかける対象者を有権者全体の中からランダムに選ぶ」というプロセスが必要です。これを「無作為抽出」と言います。 例えば味噌汁の味見をするとき、かき混ぜないまま透明な上澄みをコップ一杯すくって飲むのと、よくかき混ぜてから一さじ舐めるのを想像してください。どちらの方が正確な味見になるでしょうか。後者であることが明らかですよね。この「よくかき混ぜる」というプロセスが「無作為抽出」に相当するわけです

    ネットのアンケートをもとに世論を論じるのは全くの誤りです|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
    nasuhiko
    nasuhiko 2018/03/22
    当たり前。問題はこの事実を知ってて知らないふりをする連中です。
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