10歳から家計を助けるためにアルバイトを開始 ——著書でも語られている幼少期の経験が、パックンさんのお金に対する価値観に大きく影響しているのだと感じました。改めて、どのような環境で育ったのでしょうか。 パトリック・ハーランさん(以下、パックン) 僕、母子家庭なんですよ。暗い話になるけど、7歳のときに両親が別居して、8歳で離婚して。それから数年、母が失業を繰り返していて、かなり家計は苦しかったと思います。日本でいう「生活保護」を受けて暮らしていた時期もありました。 だから僕は、早くから「自分の力で稼ぐ努力をしよう」と考えるようになって。10歳の誕生日の翌日から、新聞配達のアルバイトを始めました。 ——10歳から! パックン はい。それから大学に入学する18歳までの8年間、ほぼ毎日続けましたね。両親の離婚後は母と姉と3人で暮らしていたのですが、11歳のとき、父が姉を引き取ったことを口実に、養育