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小泉悠さんにとって、夏は一つの思い出がよみがえる季節だ。 毎日のように通っていた図書館のある市民センターの2階で、母親が有志と原爆展を開くのだ。 両親は、二人とも反核・反戦運動に熱心だった。母親らが主催していた夏の原爆展では、小泉さんも投下直後の悲惨な写真を毎年見ていた。 『風が吹くとき』『トビウオのぼうやはびょうきです』……。当時読んだ原爆をテーマにした児童書の題名は、いまでもいくつもそらんじられるほど。その恐ろしさは、深く脳裏に刻まれた。 母親らが原爆展をしている階下の図書館で、息子は軍事本も、読みあさっていた。自衛隊員と遊んでいることも、親は快く思わなかった。 「両親とはさんざんもめました」 だが、両親との確執は、独特のバランス感覚とさまざまな素養を養うことにもなった。 意見の異なる相手にどう耳を傾け、どうしたら納得してもらえるのか。自分のやっていることを両親に説明しようと必死で考え
「週刊漫画ゴラク」で連載中のマンガ「一級建築士矩子の設計思考」の単行本1巻が2022年3月9日に発売されると、好評を受け14日には早くも重版が決まった。 本作は東京・亀戸で立ち飲み屋兼設計事務所を営む27歳の一級建築士・古川矩子(こがわかなこ)を主人公に、現代建築事情を盛り込んだマンガだ。建築にまつわる緻密な情報や建物をめぐる騒動が描かれていくが、作者がかつて成人向けマンガを長年描いてきた鬼ノ仁(きのひとし)さんであることもマンガ好きの反響を呼んだ。実際に一級建築士資格を持つ鬼ノさんの考証により、建築の知識がふんだんに盛り込まれているのが特徴だ。 鬼ノさんは1990年代から20年以上にわたって成人向けマンガを描き続けてきたヒットメーカー。2019年に成人向けマンガを引退し、一般向けマンガに活躍の場を移した。マンガと並ぶもう一つのライフワークともいえる「建築」をテーマに作品を描き始めた動機を
お下がりの洗濯機をいつ持っていけばいいかという連絡を母にしたら、いま病院のレントゲン検査にきているとのことだった。 心臓に人工弁を入れている母は、“念のため”の検査がやたらと多い。いつも飄々とした外科医の先生が「うん、今日も異常なっしーん」と壁に貼りつけた検査の書類を見ながら、もう当り前に決まってたことかのごとく言ってくれるのだが、超弩級な心配性の母は、いつもあれこれと質問をする。 その質問が、なんか、天王寺動物園のトラの背中にマウンテンゴリラが乗って檻から逃げ出した想定の避難訓練というか、とにかく「そうはならんやろ」と言いたくなるような想像の産物なので、母はだいたい「そうはならんのですよ」と先生に笑われて、すごすごと診察室をあとにすると言う。 「もう病気はいやや、ピンピンコロリがいい」 母が電話で、さめざめと泣いた。 「すでに病気で二回死にかけとるから、あなたの場合はピンコロ ピンコロ
はじめに 専門家としてのアイデンティティ 分野の雰囲気の変化 コモディティ化と専門家の役割の低下 商業化・特許・ブラックボックス シェアの低下 計算資源の不足 新しい IT 技術を習得できない 小回りがきかない 同僚や分野の関心との乖離 他人事になってしまった 自分の存在意義を信じられない 今後の方針 可能性 1: 日本の電顕施設での解析支援とその問題 可能性 2: 電顕施設ではなく(生)化学系グループへ所属する 可能性 3: 仕事だと割り切って企業に行く おわりに 追記とコメント返信 変更履歴 はじめに 筆者*1は構造生物学(X 線回折と電子顕微鏡単粒子解析)のためのプログラム開発とデータ処理を専門としている。昨年、英国の研究機関にて任期なしの investigator scientist ポストに昇進し、Nature に筆頭著者として論文を出し、年間被引用数 1850 以上、h-ind
前エントリが思いの他読んで貰えて「まぁ、こんなものか」と思っていた20数年の枯れたプログラマ人生に幾許かの水を挿して貰った気分になった。ありがとう。 続きを書いて欲しいという声もちらほら頂いたので調子にのって書いてみた。 ↓前エントリ https://anond.hatelabo.jp/20210130001953 年収が高いのでは?という声をそれなりに頂いた。 最初に所属した会社が倒産をして先輩の起業に付いていったのだが、その会社が完全歩合制の会社だった為、多重派遣としては良い方の収入だったように思う。 例えば、月単価から2割が会社のお金、8割が自分の取り分というようなシステムである。勿論、仕事が無い時は収入はゼロ。 前エントリでも書いたが、個人でフリーでいるより単価交渉をしやすく、将来貰えるかは解らないが年金も2階建てに出来る。 現状ではある程度キャリアのある人達にとっては悪くないシス
2004年にベストセラーとなった「洞窟オジさん」(小学館)をご存じだろうか。当時13歳だった少年が家出し、57歳で発見されるまでの43年間、人知れず洞窟や森の中で過ごした日々を描いた1冊である。 洞窟オジさん (小学館文庫) 作者: 加村一馬 出版社/メーカー: 小学館 メディア: 文庫 廃坑となった洞窟で雨風をしのぎ、腹が減れば狩りや採取、魚釣りで食料を調達。少年は人間が作り出した便利なシステムから遠くかけ離れたところで自然と格闘し、命をつないできた。 長い野宿生活の中で、彼はいったい何をどうやって食べ、生きてきたのか。究極のサバイバルライフは十数年前になぜ終わりを迎えたのか。73歳となった現在、どういった暮らしをしているのか。「洞窟オジさん」こと加村一馬さんに話をうかがった。しばしの「家出」にお付き合い願いたい。 話す人:加村一馬(かむらかずま)さん 昭和21年8月31日生まれ。群馬県
私たちを乗せた飛行機はパキスタンのカラチ空港で給油し、二十時間ほどのフライトでバグダッド空港に着いた。 タラップを降りたとたん、私は激しい息苦しさを覚えた。 私がアルバイトでイラクの建設現場に行くことになったのは、1980年の七月半ばのことだった。サダム・フセインが大統領になった翌年である。当時、大学を中退した私は、金がなくなると高田馬場の職安前の公園内にできる寄せ場に行き、日雇い労働で食いつなぐ生活をしていた。 そんなある時、顔馴染みの手配師が、「にいちゃん、外国の現場があるんだけど、行かねかぇかい?金はいいよ」と誘ってきた。聞くと、契約期間は七月末から三か月。旅費は勿論、衣食住付きで三百万円を支払う。仕事は日本の大手建設会社が建てているビルに資材を運び入れる外国人労働者の監督をするのが仕事だという。 「こんなにうまい話があるのかな……」と多少疑心暗鬼にはなったが、「前金として百万円払う
Twitterで何気なくつぶやいた就職氷河期世代である自分のホームレス体験談と、その後の意外な復活劇が多くの反響を呼んだらしく、こうやって寄稿させていただく機会を得ることになった。 あくまでも一個人の体験談ではあるのだけれど、それでも誰かの役に立てばと、一部、細部を伏せながら書いてみようと思う。 「一生このままなのだろうか」住まいを失った、2006年夏 何もすることがない――というより、何もすることができないというのが正しい。アパートを借りようとすると、現在の住所や保証人のない私には貸すことができないと言われ、アパートがないため住民票を移すことができず、それを理由に神奈川県の役所は私の話を聞いてくれることはなかった。
バスマン @BUSMANTHEWORST 思った事を呟くだけです。無言フォローOKです。フォロバは適当な基準でします。フォロバ希望の方は言っていただければ優先します。質問があればお気軽にどうぞ。休みの日は完全にバスを忘れたいのでほとんど呟きません。 連絡用アドレス:busmantheworst@gmail.com m.youtube.com/channel/UC-6En… バスマン @BUSMANTHEWORST 今日は実家の亡くなった親父の部屋で寝ます。 認知症だったんですけど、 たぶん母ちゃんに怒られながら、 記憶と闘ってる親父のノートを見つけてしまい、 さっき病院で親父の亡骸を見ても余裕だったのに、 今は涙が止まらない😭 pic.twitter.com/Jeg8brZbrs 2019-12-05 00:17:48
どうもこんにちは、しょーんです :)) "挑戦と失敗から学ぶ 薬大卒 海外在住医学生のいろいろ日記" ということでこのブログをやっている訳ですが 読者の方には疑問に思った方もいるでしょう。 海外の医学部の情報少なくない?w 日本の医学部の入試の記事はあげても 現在の状況などをあまり語ったことがないw なぜ書かなかったかというと シンプルに書く気にならない (´・Д・)」 ということが理由なのですw もう少し細かく言えば現実と分けて ブログくらい気楽に書きたいと思っているから。 嘘は嫌いなので 知り合いに聞かれればブログやってるよと 言いますが自分から言うことは ほとんどありません。 顔出ししてるのに〜? と思われるかもしれませんが pv数関係なく見てていいから ほっといてくれw というのが本音かもしれませんw 自分で言うのもなんですが ちゃらちゃらしょーんも ある特定のことには そこそこ真
ある日、学校から帰ってきた息子が唇を震わせていた。 小学2年になった息子は学校でのことをあまり家で話したがらないが、その日は様子が違ったので「何かあったの?」と聞いてみた。 「仮面ライダー幼児って言われた。仮面ライダーが好きなのは赤ちゃんか幼稚園児だって。」 マジか、そんな超くだらないこと1ミリも気にしなくていいじゃん、と内心思ったが息子はひどく傷ついていた。 「あなたは仮面ライダーが好きなんでしょ。じゃ別にいいじゃない。誰にバカにされようが。そもそも仮面ライダーのストーリーは難しいんだよ。子どもでは本当の仮面ライダーの良さは理解できない。<強さとは何か><力とは何か>を教えているんだ。特にジオウなんて力を持って悪い未来を呼び起こしてしまうことをどう阻止するかをつたえ」と力説している途中で息子が割って入ってきた。 「嫌だ!バカにされるのは嫌だ!僕をバカにしたやつらを見返したい!!」 と。
2014年か15年の頃だった。僕はその時、コンサル会社に出向していて、毎日深夜まで働いていて、殆どタクシー帰りだった。 よく覚えているのだが、確かその日も1時半ぐらいに帰宅して、ask.fmという質問回答サイトを見ていた。そうすると深夜にもかかわらず一人の中学生から質問が届いた。こんな内容だった。 中学2年生不登校の者です。僕はハーフなんですがそれが原因でいじめられていました。 田舎で日本語もあまりうまくないので余計いじめられます。 | ask.fm/M_znuask.fm (この前にもやりとりがあったはずだが見つけられなかった) 自分は中学生だが、ハーフで日本語が上手くないからいじめられていて不登校になったという内容だった。なんで中学生がこんな深夜にオッサンのaskに質問をと思ったが、たまたま見かけて、藁にもすがる思いだったのだろう。何かいい言葉をと必死で考えた。 まず、貴方は今が人生の
鴻上尚史の人生相談。「今の友達グループに、本当の友達はいない」と相談者。自分はいつも最下層扱いと下を向く相談者に鴻上尚史が提案した「おみやげの渡し合い」とは? 【相談10】本当の友達がほしいです(相談者・17歳 女性 あさひ) 女子高に通っている高校2年の17歳です。相談は、学校があまり楽しくないことです。 2年になって、5人の仲良しグループに入りました。授業の移動もランチも、みんな一緒です。ときどき、放課後にケーキの食べ放題にいったりもします。夏休みもいっしょに海に遊びにいきました。 でも、私は5人のなかで、いてもいなくてもいい感じなんです。遊びの決め事とかあっても私に相談なしに決まっていることもよくあります。夏休みの遊びの計画も知らないうちに先に日程も決まって、「行けるでしょ?」っていう感じでした。4人のうち誰かが話しはじめても、私の方を向いて話すことはほとんどありません。私の意見を聞
ニッチな領域に勝機あり!人生をメールサーバに捧げたエンジニアの生存戦略 京都発の技術が東京、どころか世界に羽ばたいています。メールという一見レガシーにも感じられるジャンルで存在感を発揮する、京都のエンジニアの生き方から、技術者としての生存戦略が見えました。 「電子メールのエンジニアになる」——その一言にどのような印象を持つでしょうか。いまさら? もはやロストテクノロジーじゃないの? しかし、Webサイトやサービスの登録に必要なのは、いまだにメールアドレスです。メールはレガシーと思われつつも、なくてはならない仕組みのひとつ。そのメールにこだわり、「自分のエンジニアキャリアにおいてメールは“人生”」と言い切るエンジニアが、京都にいます。キュービックルートでSisimaiを開発した東邦之(あずま・くにゆき/@azumakuniyuki)さんです。 東さんはモダンな手法、モダンな人とのつながり方で
年収600万円のサラリーマンが住宅ローン3000万円を借りると、どのような暮らしになるのか。 ここでは上記の疑問に対し、年収600万円のサラリーマンとして、住宅ローンを3000万円程度借り、子供を育てているわが家のリアルでガチな暮らしぶりを徹底的に分析し、年収600万円の暮らしとはどういった生活レベルなのかについて分析しています。 年収600万円の「リアル」な暮らしぶり 様々な年収を想定した解説がネット上には溢れていますが、ここでは私のリアルな生活実態をもとにした、実際に年収600万円で住宅ローンを3000万円程度組んだ生活をしているからこそ分かる・感じる真実をお伝えできればと思いました。 以下で紹介する年収600万円の暮らしぶりレポートの価値は、リアルでガチであること!それに尽きると思っています。 税金や住宅ローン、家計簿などただ巷に溢れる情報をツギハギしただけの記事には無い、まさに今、
ネットを回遊していると、ときどき、「会社をやめて、これからはブログで食べていこうと思います」と宣言する若者たちを目にします。 個人的な利害関係があるわけじゃないので、「ああ、頑張れよ」と思うくらいなのですが、彼らに対して、ネット上では逆風が吹き荒れることが多いんですよね。 僕は彼らに「危うさ」を感じる一方で、そういうのが新しい生き方のひとつであり、それで食べていけるという選択肢が世の中にあるほうが、生きやすいのではないか、とも思っています。 若いうちであれば、何かやってみてうまくいけば万々歳だし、失敗しても、「それもまた経験のひとつ」として今後に活かせるところもあり、ブラック企業、あるいは「どうしても自分に合わない場所」にしがみついているよりはマシなんじゃなかろうか。 でもなあ、そうやって「理解のある大人」であろうとしながらも、僕のなかには、なんだかすごくモヤモヤとした感触が残っていたので
もしかしたら人生が変わるかもしれない。 僕は本気でそう思っていたりする。 TEDで勉強中に出会った そもそもTEDって何? ボディーランゲージが人を作る 内容こんな感じ 僕なりの感想と解釈 【手本】スピーチの掴みが上手い 【明瞭簡潔】定量的で内容もわかりやすい 【謎】生物学は流行りなの? 【ストーリー性】笑いあり涙あり 【ネタバレ】もう一つの結論はこれ! 最後に TEDで勉強中に出会った ご存じの方も多いと思いますが 僕は英語の勉強も兼ねてTEDを活用しています。 www.nagibrno.com 詳細は上記の記事を見てくれればわかりますが TEDでお気に入りのスピーチを見つけて 一度目は日本語字幕をつけて聞く。 ざっくり理解した後で スクリプトをダウンロードする。 そして… 音読! 音読! 音読! シャドーイング! シャドーイング! こんなノリで楽しく勉強しているわけです。 先日、久しぶ
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