【ジュネーブ=平本秀樹、高田真之】18日の世界保健機関(WHO)総会で、新型インフルエンザに関する警戒水準を現行の「フェーズ5」から、世界的大流行(パンデミック)を意味する最高の「6」に引き上げるか否かの判定について、日本や英国、中国、メキシコなど感染国が相次いで、「地理的な広がりだけで決めるべきではない」とする立場を示し、慎重姿勢を求めた。 「パンデミック宣言」による経済的、社会的打撃を恐れる各国が、WHOをけん制したものだ。 フェーズ引き上げ条件は、二つ以上の大陸で人から人への持続的感染が確認されること。ただ、18日、欧州でスペインと並んで感染確認例が多い英国のジョンソン保健相が、ウイルスの毒性が弱いことを考慮すべきと主張したことについて、日本の渡辺孝男・厚生労働副大臣が同調し、記者団に、「『フェーズ6という勇み足の決断は問題ではないか』との意見が多くの国からあり、日本もそういった考え