日本の製造業で品質に関する不祥事が相次いでいる。自社経営に打撃となるだけでなく、日本のものづくりへの信頼を揺るがしかねない。「実質的に問題がなければいい」という姿勢で定められた手続きを怠るケースもみられ、規範意識や倫理観が問われている。 日本の製造業で、強みとしてきたはずの品質に関する不祥事が相次いでいる。自社の経営に打撃となるだけでなく、日本のものづくりへの信頼を揺るがしかねない。「実質的に問題がなければいい」という姿勢で定められた手続きを怠るケースもみられ、規範意識や倫理観が問われている。 「別の試験で性能や安全性については担保されていると正当化も行いつつ、不正を行っていた」。三菱電機の一連の検査不正について、外部の有識者でつくる調査委員会の委員長である木目田裕弁護士は25日の記者会見でこう指摘した。 品質を巡る不祥事は同社にとどまらない。日本製鋼所では、北海道の子会社が製造した発電所