「世界人類が平和でありますように」。街を歩いているとこんな言葉が書かれた柱をときどき目にする。実はこの柱、「世界約180カ国に20万本以上」存在するとされていること、〝創始者〟がある宗教法人の教祖だということをご存じだろうか。昨年末、これまであまり注目されてこなかった教祖に焦点を当てた学術書が出版された。著したのは40代で大学院に入り博士号(宗教学)を取得した吉田尚文さん(51)。記者自身、いぶかしく思っていた柱の正体について話を聞かせてもらった。(共同通信=松森好巨) 神社や寺、公園に役所の敷地―。白地に達筆な文字が記された角柱がひっそりと立っている光景に見覚えがある人も多いだろう。正面に日本語、側面に英語などの外国語(「世界…」の翻訳)が記されているほかは設置者名などは確認できない。 一見して誰が建てたのか不明だが、吉田さんによると「May Peace Prevail On Earth