晩婚化、非婚化は多くの先進国で見られる共通の現象だ。その中でなぜ日本では最速のスピードで少子高齢化が進むのか。元国税調査官の大村大次郎さんは「日本は子育て世代にダメージのある政策ばかりを講じてきた。教育費は上がり、消費税の負担が重くなり、非正規社員が激増している。児童手当だけでは全く足りない」という――。 【図表】家族関係社会支出(GDP比) ※本稿は、大村大次郎『日本の絶望ランキング集』(中公新書ラクレ)の一部を再編集したものです。 ■日本の少子化は人災か ご存じのように現在、日本は深刻な少子化問題を抱えている。 出生率は先進国では最悪のレベルであり、世界最悪のスピードで高齢化社会を迎えつつある。 この少子化については、「日本人のライフスタイルが変わったから」と考えている人も多い。確かに、ライフスタイルの変化によって晩婚化、非婚化が進んだという面もある。 しかし、晩婚化、非婚化は、女子教