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昨日かなり遅ればせながら、大河ドラマ「光る君へ」の第1回を観た。 力の入ったセットや小道具で、それらしい雰囲気が出ていてよかった。大筋で雰囲気が出ているから、細部にあるアナクロニズム(後の時代のものごとが紛れこむ時代錯誤)が、かえっておもしろい。 「光る君へ」の調度品のしくじりを発見。 藤原兼家の後ろの唐屏風に書かれている人物が明らかに清国人w(平安時代だったら宋代か唐代の人物のはずなのに)#光る君へ pic.twitter.com/zwc1jeaayX — 介 (@suke88887) January 7, 2024 視聴前にこのツイートを見ていたから、多少の先入観があったことは否定できない。けれども、過去を描くのにアナクロニズムはつきものだ。無毒なアナクロニズムなら、アナクロニズムとして美味しく楽しめばいい。 第1回は少女時代の紫式部の話。ちなみに「少女時代の紫式部」という表現もアナク
奈良時代に都が置かれた奈良市の平城宮跡から、今の和歌にあたる「倭歌(やまとうた)」と記された木の札、木簡が見つかりました。調査にあたった奈良文化財研究所は「日本古来の歌を『やまとうた』と記した最古の例になる」としています。 木簡は、平城宮跡のうち天皇の住まいがあった区域の近くを流れる水路の跡で見つかりました。 長さはおよそ30センチ、幅は3センチほどで、およそ1300年前の奈良時代前半ごろのものとみられます。 調査にあたった奈良文化財研究所などによりますと、木簡には古代日本を意味する「倭」と「歌」の文字のあとに、日本語の音に漢字をあてた「万葉仮名」で和歌が記されていて、冒頭の2文字は日本古来の歌を意味する「やまとうた」を示しているということです。 これまでは平安時代の「古今和歌集」が「やまとうた」と記した最も古い例とされてきましたが、今回の発見でおよそ100年さかのぼるとしています。 奈良
3/15(金)、一橋講堂(千代田区一ツ橋)にて、DHの国際シンポジウム「ビッグデータ時代の文学研究と研究基盤」が開催されます。そこで基調講演をしてくださるTed Underwood先生は、ビッグデータ時代の文学研究に正面から取り組む英文学者として活躍しておられ、2019年、その成果として「Distant Horizons: Digital Evidence and Literary Change」をシカゴ大学出版局から刊行されました。この本の序文は、大変興味深いものであり、膨大なデジタルテキストをにどのように取り組めばよいのか、そして、それによって、人がただ読むだけではうまく見えてこなかった文学の様々な側面、特に文学史やジャンルがどのようにして見えるようになるのか、ということについて、ラディカルな議論と一つの解決の方向性を提示しておられます。本の全体としてはその具体的な方法も示されています
大河ドラマ「光る君へ」をおもしろく観ている。平安時代の政治劇が楽しい。 「光る君へ」第1回の漢文について書いた記事が、思いがけず好評をいただいた。ありがとうございました。 そこに大抵のことは書いたし、第2回はあまり漢文が出てこない。もう「光る君へ」関連の記事は書かないつもりだった。 ところが一昨日、また遅ればせながら第3回を観たら気が変わった。やっぱりよく作られた雰囲気の中にあるアナクロニズムがおもしろい。 無毒なアナクロニズムはドラマの楽しみのひとつだ。噛めば噛むほど味が出る。 そこで、第3回に出てくる漢文の描写のアナクロニズムをまとめてみた。(今回は詩、つまり漢詩もあるけれど、ひとくくりに漢文と言う。) 孟子(34:20頃~)永観2年。西暦では984年。藤の花の盛りの時期。 主人公のまひろは、左大臣源みなもとの雅信まさのぶの屋敷で倫子ともこたちと偏継へんつぎをして遊んでいた。 一方、藤
「歌聖」とたたえられた藤原定家による古今和歌集の直筆注釈書「顕注密勘」が、「王朝の和歌守(うたもり)」とされた冷泉家で見つかった。古今集の歌の解釈や言葉の意味を後世に伝えた「古今伝授」に関わる資料の一つとみられ、100点超の冊子・古文書とともに一つの箱に収められていた。専門家は、和歌の家に伝わった古今集や古今伝授の「神髄」を物語る重要な資料群とみなしている。 「冷泉家の古今伝授は藤原俊成、定家から守り伝えられてきた教え。今回、(歴代当主が教えを継承してきた)勉学の跡を示すおびただしい数の資料が見つかった」。冷泉家住宅(京都市上京区)での記者会見で、同家の第25代当主で時雨亭文庫の冷泉為人理事長はそう切り出した。
木や竹の先端をとがらせてつくった筆記具「角筆(かくひつ)」。広島大はこの夏、角筆研究の第一人者、小林芳規・同大名誉教授(国語学)が収集・寄贈した文献を集めた資料室を、東広島キャンパスの中央図書館に新設した。新型コロナウイルスの影響で、当面は学内のみで利用される。 角筆は、墨などをつけずに資料に書き込んで爪痕のようにくぼませ、字や絵などを描く。方言や言語の読み方などを書き込むのに用いられ、当時の発音や解釈などの解明につながるという。 同大によると、小林名誉教授は1961年、漢籍資料から角筆の書き入れを初めて発見。国内でこれまで確認された文献は約3350点にのぼる。中国・敦煌の文書や朝鮮半島の古代「新羅」の経典、さらに中東のコーランなどにも角筆の書き入れがみられ、世界的な広がりが確認されているという。 小林名誉教授が昨年度、文化功…
わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日本近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 『古典文学の常識を疑う』の続篇として、『古典文学の常識を疑う Ⅱ 縦・横・斜めから書きかえる文学史』(勉誠出版、2019年9月)が出ました。前著の時もここで紹介したが、今回は私自身も、一項目を担当している(「秋成の学問は創作とどう関わるのか」)ので、またまた紹介させていただく。 編者は、松田浩・上原作和・佐谷眞木人・佐伯孝弘の各氏である。「はじめに」では、元号「令和」の出典である『万葉集』をめぐっての安倍総理の談話を引く形で、研究最前線ではすでに否定されている古典文学の常
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