大阪市の不動産会社「プレサンスコーポレーション」元社長が業務上横領容疑で逮捕、起訴された後に無罪が確定した事件で、捜査を担当した大阪地検特捜部検事が、上司の主任検事に対して「元社長の逮捕は待った方がいい」と訴えていたことが判明した。この進言があった当日、特捜部は元社長の逮捕に踏み切った。 元社長は山岸忍氏(61)。学校法人が土地売却で得た手付金21億円について、法人元理事長(66)らと共謀して着服した疑いで2019年12月に逮捕され、21年11月に無罪が確定した。その後、違法な捜査で苦痛を受けたとして国を提訴。この訴訟に絡み、当時の経緯を記した検事4人の陳述書を国側が提出し、山岸氏側が14日に明らかにした。 陳述書によると、捜査検事は山岸氏と共謀したとされた別の不動産会社元社長の男性(57)の取り調べを担当した。この男性は山岸氏の関与を認めたが、19年12月16日の取り調べで「供述を撤回し