2020年8月7日に公開になった映画『ドラえもん のび太の新恐竜』は1980年に公開された映画『ドラえもん のび太の恐竜』の続編的な作品であり、2018年公開の『のび太の宝島』に続いて川村元気が脚本を手がけている。 「歴史を変えてはいけない」というルールの中でどこまでが許されるのか、ルールを守りさえすれば目の前の存在を見殺しにしていいのかという問いを投げかける――のだが、その着地点に筆者はいささかの違和感がある。 (ネタバレには最大限配慮するが、気になる方は以下、注意されたい) ■『のび太の新恐竜』あらすじ のび太は、恐竜展の会場でジャイアン、スネ夫にバカにされて「恐竜の化石を見つける、できなければ目でピーナッツを噛む」と約束してしまう(なお、むぎわらしんたろうによるマンガ版では、これは『のび太の恐竜』で出会ったピー助を仲間の元に返したあとだと明確に描かれている)。 卵の化石を見つけてタイ