はじめに 2009年2月に東京で開催されたナノテク総合展でもカーボンナノチューブ(CNT)の出展も多く、これを用いた製品の開発が進められているのが実感できる。カーボンナノチューブ本来の電気的・機械的性質を最大限に引き出すためには、まず凝集状態をほぐす分散プロセスが重要である。BYKの持つ分散安定化技術について述べた後、カーボンナノチューブに適した湿潤分散剤を紹介する。 コンテンツ 1,吸着理論と吸着基 1,1分散安定化のプロセス 1,2吸着メカニズムと吸着基 1,3分散機の使用・機械的エネルギーの投入 1,4安定化メカニズム 1,5分散剤設計の注意点 (以下、次号予定) 1,6分散剤開発の歴史 2,CNT向け分散剤 2,1溶剤系・無溶剤系での分散 2,2水系での分散 3,CNTディスパージョン 1,吸着理論と吸着基 1,1分散安定化のプロセス 固体粒子の分散安定化プロセスを考える。第一は固