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文学の検索結果1 - 40 件 / 5194件

  • 文学フリマへの批判と提言|西中賢治

    2024年5月19日に、『アラザル』の新刊となる16号を発行します。「政治」を特集した13号(2020年発売)に続き、2度目の特集号として「経済」をテーマに制作しました。昨今の物価高や円安、税制改正によって、お金の問題が生活の中で大きくなっているこのタイミングで、同人それぞれがお金について考えたエッセーを掲載しています。 https://x.com/arazaru/status/1790958151883424005 さて、「インディペンデント批評誌」として発行している『アラザル』は、2008年の創刊以来、常に都内で行われる文学フリマに合わせて新刊を作ってきました。増刊号を出す際や、何も新刊のないタイミングでも文フリに出店してきたので、我々にとっては文フリはもっとも大きな発表の場になっていると言えます。しかし、今回の16号は文学フリマで販売しないことにしました。正直に言うと、同人の誰もがぼ

      文学フリマへの批判と提言|西中賢治
    • <書評>『大江健三郎論 怪物作家の「本当ノ事」』井上隆史 著:東京新聞 TOKYO Web

      冒頭で著者の井上は告白する。大江健三郎の小説はずっと苦手だった、と。実はここが本書の眼目である。大江を読むとは、安易に共感し感動することではない。むしろ違和感を受け止めることなのだ。 振り返れば「奇妙な仕事」「飼育」などの鮮烈な初期作品から、『芽むしり仔撃ち』「セヴンティーン」『個人的な体験』などの問題作、そして『万延元年のフットボール』という頂点に至るまで、大江作品は強烈な臭気に覆われてきた。性や死や暴力の横溢(おういつ)は読者を戸惑わせる。そんな作品群の勘所をとらえるには、とりあえず表層的なストーリーから距離を置き、垂直水平といった軸や、らせん状の葛藤など力動的な感覚をとらえたい。著者はそんな読みの手ほどきをした上で、こう問う。 大江は戦後民主主義の守り手として社会運動にコミットし、障害を抱えた長男に寄り添った。国内各賞からノーベル文学賞まで広く受賞し社会的な評価も高い。でも、そんな枠

        <書評>『大江健三郎論 怪物作家の「本当ノ事」』井上隆史 著:東京新聞 TOKYO Web
      • 書評『遊園地と都市文学』坪野圭介著 米古典にみる開かれた楽園 - 日本経済新聞

        ロサンゼルスの黒人居住区を車で走っていたとき、移動遊園地に出くわしたことがある。荒廃や貧困といった言葉で語られがちなこの場所の空き地で、大型の遊具が回転し、子どもたちがはしゃぎ回り、大人たちも笑顔を浮かべていた。このノスタルジックで非現実的な光景が、目に焼き付いて離れない。アメリカの夢とは、こういうささやかで儚(はかな)い、人工的な地上の楽園のことなのではないか。だから、アメリカ合衆国における遊

          書評『遊園地と都市文学』坪野圭介著 米古典にみる開かれた楽園 - 日本経済新聞
        • 戦前の少女小説復刊相次ぐ 常識に反発、奮闘に共感 活字の海で - 日本経済新聞

          絶版となった戦前の少女小説の復刊が相次いでいる。現在では忘れられてしまった作品の中から、現代にも通用する良作を掘り起こそうという動きが強まっている。「誰からも離れて、たった一本、山の頂きに咲いている桜の花のような女になろう」――。森田たまの『石狩少女(おとめ)』(ちくま文庫)は明治時代の北海道に暮らす多感な文学少女、悠紀子が主人公だ。「平凡にお嫁にいって、平凡に人妻として一生を終るべき人じゃ

            戦前の少女小説復刊相次ぐ 常識に反発、奮闘に共感 活字の海で - 日本経済新聞
          • 瀧波ユカリ on X: "「五藤氏は慶子を夫のDVに晒されながらも力強く生きた女性として描いていたのに、荒井氏の脚本では“自由奔放で自分勝手な女”というイメージが強くなってしまっている、と感じたそうです。…」 《知らぬ間にシーンの追加と脚本改変、脚本料は10万円…》 https://t.co/iyqHV6GJZu"

            • 「私のおかげで少女たちは自由になった」─小児性愛作家のゆがんだ“愛情”

              写真と手紙を人質にとられて 1976年にジーは18歳になり、何度かの苦悩に満ちた試みの末に、ようやくマツネフの支配から逃れた。その頃には彼女は彼に対してますます批判的になっていた。「批判の気持ちが強くなってきたのです」と、彼女は言う。 だが、彼女の人質状態はその後何十年も続くことになる。今度は彼の作品と、そこで使用される自分の手紙に囚われることになったのだ。 交際していた3年のあいだに、ジーはマツネフに促されて愛やセックスについてあけすけにつづった手紙を何百通も書いた。 マツネフはその一部を1974年に小児性愛を熱烈に擁護した『16歳以下』(Les Moins de Seize Ans)に使用し、彼女の許可なしに出版する。別の著書(『離教的情熱』、Les Passions Schismatiques)によれば、彼はそれらの手紙を「大人と子供の関係は子供にとってもきわめて豊かなもので、その後

                「私のおかげで少女たちは自由になった」─小児性愛作家のゆがんだ“愛情”
              • 大谷翔平起用で…化粧品の売上が約20倍に! スポンサー収入MLBダントツ1位、大谷翔平「本当の広告価値」を考える(内野宗治)

                連日のように試合での活躍が報じられるドジャース・大谷翔平。その活躍に呼応するようにシーズン中にもかかわらず、多くの日本企業がスポンサーの名乗りをあげたことも話題となっている。一体、大谷翔平が広告に出演することの価値とはどれほどのものなのか。4月24日に発売された『大谷翔平の社会学』(扶桑社新書)より、大谷の出演広告について考察したパートを抜粋して紹介する。(全3回の第1回/第2回、第3回も配信中) 大谷、大谷、大谷… 2023年3月、東京。 約1400万人がマスクで顔を隠して暮らす異様な大都市に、日本で最も有名な「顔」が舞い降りた。大谷翔平、言わずと知れた野球界のスーパースターだ。第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で「侍ジャパン」の中心選手となった大谷は、大会MVPに輝く大活躍で日本を熱狂の渦に包んだ。メディアは大谷の一挙手一投足を追いかけ、連日トップニュースで報じた。

                  大谷翔平起用で…化粧品の売上が約20倍に! スポンサー収入MLBダントツ1位、大谷翔平「本当の広告価値」を考える(内野宗治)
                • 小説が「読める」批評家は 文学の潮目に立ち会った文芸時評:私の謎 柄谷行人回想録⑭|じんぶん堂

                  記事:じんぶん堂企画室 1980年ごろの柄谷行人さん 書籍情報はこちら ――柄谷さんは、1977年から78年にかけて、文芸時評を執筆し、東京・中日・北海道・西日本新聞に掲載されます(79年『反文学論』として刊行)。文芸評論家としてデビューした柄谷さんですが、唯一の文芸時評です。 柄谷 今回聞かれるということだったので、予習のつもりでちょっと読み直してみたけど、全部忘れちゃってたね(笑)。ただ、アメリカから帰ってきてすぐにやったということは覚えてる。準備もせず、いきなりやったんですよ。もともと本になるとも思っていないし、そのとき書いて終わりという感じでした。 新人の評価は間違えられない ――“文芸時評”は、新聞や雑誌で1カ月や3カ月ごとに、その期間に発表された文学作品を論じていく批評の形式です。日本独自のものだとも言われていて、日本の文芸批評の伝統と言っていいかもしれません。執筆者は作家の場

                    小説が「読める」批評家は 文学の潮目に立ち会った文芸時評:私の謎 柄谷行人回想録⑭|じんぶん堂
                  • 谷崎源氏の基礎的研究

                    凡例 序章 一  『源氏物語』の近代 二  谷崎源氏の概要と本書の構成 三  本書で明らかにしたいこと 研究編 第一編  昭和源氏の実像 第一章 二つの谷崎源氏 はじめに 第一節 削られた『源氏物語』―〈旧訳〉にまつわる言説 第二節 〈新訳〉草稿に見える書き入れの実態 第三節 新たなる禁忌のコード 一 玉鬘と光源氏 二 斎宮女御と光源氏 三 紫の上と夕霧 四 空蝉と河内守

                    • 最も過大評価されている作家:三島由紀夫

                      三島由紀夫は日本を代表する文豪・憂国の士といわれるが、過大評価され過ぎだと思い、所感を書いておく。 駄作が多すぎる三島由紀夫はかなり多作な作家で、小説・戯曲だけでおそらく200作を超える。 新潮社の三島由紀夫全集はバカデカサイズの全42巻からなり、通読した人間は三島の専門家くらいだろう…専門家すら怪しいが。 なぜならあまりにしょーもない作品が多すぎるから。 三島由紀夫といえば金閣寺。少し落ちるものとしては仮面の告白、潮騒、美徳のよろめき、鏡子の家、憂国、豊饒の海がある。 しかし他の95%の作品は・・・? 私は三島由紀夫が好きで、小説だけでなく戯曲を含めて結構読んでいる方だと自認しているが、若者がつまらぬ観念を語るだけの作品、あまりに紋切り型の恋愛作品が多すぎて、読むのが時間の無駄・苦痛だ。 打率の低さは擁護しきれないほどである。 三島由紀夫vs東大全共闘2021年に『三島由紀夫vs東大全共

                        最も過大評価されている作家:三島由紀夫
                      • 【ポール・オースターを偲んで】スペインの出版社への手紙(Forbes JAPAN) - Yahoo!ニュース

                        「ニューヨーク三部作(The New York Trilogy)」はじめ多くの作品で世界中の読者から愛された米国の作家、ポール・オースター(Paul Auster)氏が亡くなったことが、米「ニューヨーク・タイムズ」紙によって報じられた。 この訃報を受けてフォーブス・スペインが公開した記事を以下、翻訳でご紹介する。妻や娘への愛情が伝わる、オースター自身の手になる手紙についてのものである。 ブルックリンの守護聖人ともいうべきポール・オースターだが、どうすれば自らの文学を、アメリカ以外の数百カ国に広めていけるのかを心得ていた。 その甲斐もあってか彼は2006年、「スペインのノーベル賞」ともいわれる「アストゥリアス皇太子賞」の文学部門(the Prince of Asturias Award for Literature)を受賞している。 そしてそのスペインでは長年にわたり、オースターの作品をスペ

                          【ポール・オースターを偲んで】スペインの出版社への手紙(Forbes JAPAN) - Yahoo!ニュース
                        • ヤマトタケルが超絶美女に化けて強敵兄弟を暗殺!?町田康の話題書『口訳 古事記』を漫画で読む(常盤 魚,町田 康)

                          作家・町田康が「古事記」を今の関西弁で訳した『口訳 古事記』が、「面白すぎてヤバい日本神話!」と話題だ。本書の発売1周年を機に、『脳梁ドッグファイト』シリーズが人気の漫画家・常盤魚が「ヤマトタケル篇」をコミカライズ。父帝から敵の元へ、鉄砲玉として遣わされた美少年ヤマトタケルがとった驚きの行動とは…? ヤマトタケルの恐るべき戦法 ある日、父の天皇から、食膳の席に出てこない兄に厳重注意するよう命じられた小碓命(おうすのみこと=のちのヤマトタケル)。しかし、その想定外の行動が父を恐れさせて……。

                            ヤマトタケルが超絶美女に化けて強敵兄弟を暗殺!?町田康の話題書『口訳 古事記』を漫画で読む(常盤 魚,町田 康)
                          • アキノ @akinokot 今日の愉快だった授業。ドストエフスキーの長編の登場人物を男女に分けて、それぞれによく使われる動詞を計数する。 結果、男はよく「考え」「殺し」「叫ぶ」。女はよく「愛し」「身を投げ」「泣き」「叫ぶ」。

                            • “新進作家”、レジェンド・エリスンに嚙みつく?――ハルキムラカミによる若干のSF批評に就いて - 街道日誌

                              村上春樹の作品についてはさまざまな人がさまざまなことを言っているが、ある種の作品がSFの質を帯びているのは疑い得ない。「SFマガジン」が2006年に行ったオールタイムベスト・アンケートでは、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』は国内SF長編48位にランクインしている。 さて今回は筆者が偶然発見した村上によるエリスン『死の鳥』書評を紹介する。氏がその本を「読んでいた」ことそのものは、翻訳家・風間賢二氏のエッセイ集『快楽読書倶楽部』(創拓社)によって熱心なSFファンの間ではこれまでも知られていた。ただ、この記事は風間氏が早川書房の編集者であった時代、喫茶店で原稿の受け渡しをした際に村上が『死の鳥』について言及した、と書いてある程度で、村上自身がエリスンについて書いた文章が存在するとは筆者はまったく知らなかった。また、インターネット上にもこの書評に言及しているサイトが見当たらないので

                                “新進作家”、レジェンド・エリスンに嚙みつく?――ハルキムラカミによる若干のSF批評に就いて - 街道日誌
                              • 伊藤千代子を死に追いやった浅野晃の足跡をまた一つ

                                古い知り合いのIさんから電話があった。「本の整理をしていたら、昔、古本屋で見つけた古い本が出てきた、小松さんなら使い道があるかと思って」とのこと。さっそく近くの図書館で落ち合って、少し話をしながら、件の本をいただいてきた。 それは、戦前(1939年、昭和14年)の「思想研究 第八輯(しゅう)」で、四角で囲んだ秘の文字の上に1263と刻印された「教学局」の出版物だった。「教学局」は、1937年の7月に設置された文部省の外局で、図書の刊行などの調査、学校や社会教育団体の思想情報の収集や監督、教職員の再教育などを所掌していた。 当時の教学局長官は、警視庁特高課長などを務めた内務官僚・小林光正だ。小林光正は、戦後、公職追放を受けたのち、報知新聞社副社長を経て、読売新聞の専務取締役に就任している。 「教育關係における思想事件」や「思想彙(い)報」などの報告を斜め読みしながらパラパラとページを捲ると、

                                  伊藤千代子を死に追いやった浅野晃の足跡をまた一つ
                                • 米文学人気を確立、ポール・オースターさんを悼む 鴻巣友季子さん寄稿 - 日本経済新聞

                                  作家・ポール・オースターさんが77歳で亡くなった。作品の魅力や日本の読者に与えた影響について、翻訳家で文芸評論家の鴻巣友季子さんに寄稿してもらった。現代アメリカ文学を代表する作家ポール・オースターが77歳で、ブルックリンの自宅で亡くなった。闘病は伝え聞いていたものの、早い旅立ちに愕然(がくぜん)としている。【関連記事】ニューヨークシティを拠点としたオースターは、「巨匠」というやや無骨な表現は似

                                    米文学人気を確立、ポール・オースターさんを悼む 鴻巣友季子さん寄稿 - 日本経済新聞
                                  • 【メモ】高千穂遥のスぺオペは先輩から「またSFを低俗に戻した」と怒られたが、小松左京が「それもアリ!」と後ろ盾になってくれた…らしい - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

                                    SFはアメリカも日本も、もともとばかばかしい空想を、裸の美女とモンスターとアクションでつないだだけの低俗な小説と言われてきたんです。でも、50年代にアメリカでプロパーSFが勃興し、一気に科学エンターテイメントの位置を確立しました。日本の戦後SFはこの50年代作品を目標にしてきたわけです。→— 高千穂遙 (@takachihoharuka) May 8, 2024 それを実現させ、SFというジャンルを日本においても根付かせたのが、小松左京さんたち戦後第一世代作家で、初期のSFファンも、そこに重きを置いていました。それに納得していなかったのが、野田昌宏さんですね。その野田さんの薫陶を受けたわたしがスぺオペ作家になったのは当然のことです。→— 高千穂遙 (@takachihoharuka) 2024年5月8日 もっともそれで、第一世代の方々には「俺たちが低俗と言われたSFを変えて、ここまできたの

                                      【メモ】高千穂遥のスぺオペは先輩から「またSFを低俗に戻した」と怒られたが、小松左京が「それもアリ!」と後ろ盾になってくれた…らしい - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
                                    • はてな匿名ダイアリーを通して著作権を考える - 死に物狂い

                                      【2024.04.23追記:ここから】 本記事の公開後、下記増田の作者様から直接ご連絡を頂戴し、動画の作成および公開について快く承諾をいただけた。この場を借りて改めて御礼を申し上げるとともに、折角なのでということで再録・編集した動画を下記のとおり動画を公開する。まことにありがとうございました。インターネットにも感謝します。 www.youtube.com 【2024.04.23追記:ここまで】 いつものようにはてなブックマークを見ていると、あるはてな匿名ダイアリーの記事に出会った。 anond.hatelabo.jp 面白い! 落語みたいでいいですね。と感じた矢先、これは声に出して読むとより面白いのではないか、と思った。早速読み上げてみると、やっぱり面白い。面白い話は演る側にとっても面白いのである。興奮冷めやらぬ中、私にしては珍しく、今すぐに形にしなければと、腹の底から意欲が湧き出て、とり

                                        はてな匿名ダイアリーを通して著作権を考える - 死に物狂い
                                      • ファミレスで隣の席のカップルが喧嘩を始めて女がスマホのLINEの画面見せて彼氏に詰問。「彼氏の浮気か?」と思ったが違って。「ChatGPTに書かせた奴、そのまま貼ったの?」

                                        やねうらお @yaneuraoh BM98,BMSの生みの親 / ヒルズにオフィスのある某社CTO / プログラミング歴45年(5歳から) / 将棋ソフトやねうら王開発者yaneuraou.yaneu.com / 音楽理論ブログmusic.yaneu.com / 天才(らしい) s.nikkei.com/3aWHJj0 d.hatena.ne.jp/yaneurao/ やねうらお @yaneuraoh いまファミレスにいるんだけど隣の席のカップルが喧嘩をおっぱじめた。 女がスマホのLINEの画面見せて「これは何?」と彼氏に詰問している。 私は彼氏の浮気がバレたのかな?と思ったのだが、違ったようで、その彼氏とのトーク画面らしかった。 男「これが何か?」 1/n 2024-05-06 19:10:23 やねうらお @yaneuraoh 女「これ前回のデートのあと、あんたが送ってきたお礼の文章。

                                          ファミレスで隣の席のカップルが喧嘩を始めて女がスマホのLINEの画面見せて彼氏に詰問。「彼氏の浮気か?」と思ったが違って。「ChatGPTに書かせた奴、そのまま貼ったの?」
                                        • ここで俳句の解説するとボロクソ言われるのが落ちなので、リアルで相談し..

                                          ここで俳句の解説するとボロクソ言われるのが落ちなので、リアルで相談した方がいいよ。 …というのは、俳句は滅茶苦茶コンテクスト(文脈)に依存する芸術だからだ。短歌31文字が対決的な文化(歌合せとか)を成立させてきたように「向き合う他者」に言葉を届ける能力をもつのに対して、俳句は仲間内のような座の中で成立してきたように「コンテクストを共有する仲間」の間で盛り上がるタイプの道具であり、背景となる文化文脈を共有していないことが多い現代社会(特にネット上)では、説明したところで、「そうとは限らないのでは?」みたいな突っ込みが山ほど入るのが目に見えてる。「なんでそう言い切れるの?」「必ずしもそうとは限らない」etc……いやうるせえわ。俳句ってそういうモンなんだから仕方ねえだろ。 それを踏まえた上で、可能な限りの解説をするぞ。長いので暇人向けだ。ちなみに、調べて作者名見て「あー」(嘆息)と声が出そうにな

                                            ここで俳句の解説するとボロクソ言われるのが落ちなので、リアルで相談し..
                                          • 短歌を詠むほど俳句は作れなくなる

                                            https://anond.hatelabo.jp/20240506061423 短歌の結社に入っていて、歌会にもよく参加していたことがあるが、元増田のような話は何度も聞いたことがある。もはや歌人あるあるネタだし、私も深く共感する。ただ、字数という点に増田はこだわっているようだが、この話題はそのようなレベルの話ではない。 多くの人は短歌と俳句が同じ短詩型文学であるから、短歌も詠めれば俳句だって作れるだろうと思いがちだが、それは大いなる誤解だ。むしろ短歌を詠めば詠むほど、俳句から遠ざかることになる。 なぜなら、両者は表現のアプローチが正反対だからだ。短歌は風景と言葉を使って<私>の情念を表す文学であるのに対し、俳句は<私>と言葉を使って風景を表す文学なのである。 短歌を詠むということは、言葉に情念を圧縮するということだ。穂村弘は短歌を爆弾に喩えたが、自分の情念を読み手の心奥深くに埋め込もうと

                                              短歌を詠むほど俳句は作れなくなる
                                            • 短歌をやっている者だけど俳句って難易度ヤバすぎるだろ

                                              どうも、趣味で短歌をやっている兄ちゃんです たまに俳句を作っては思う 俳句って難しすぎない?ってね まずそもそも17音は短すぎる これを入れたいな、例えば美味しかったを入れようとする。おいしかったは6音 17音マイナス6音残りは11音、足りない 11音じゃすっごく足りないのだ 例えば私が好きなな短歌 「野ざらしで吹きっさらしの肺である戦って勝つために生まれた」 これだって吹きっさらしで7音 戦って勝つために生まれたにしては14音である 後半の14音だけでもう俳句のほとんどの音数を 使ってしまっている、だから短歌は長い 俳句は短すぎる それに季語が枷になるのもある 季語は5音、7音、それ以上いずれにしてもそこで まず音数を消費する。 装備枠が決まっているのに、必ずこれは装備しなければいけない状態なわけで そりゃ無季語俳句もあるにはあるけど、初心者がそんなことやったらただの川柳になるのは目に見

                                                短歌をやっている者だけど俳句って難易度ヤバすぎるだろ
                                              • 小説一冊分の力をたった6語に込められると豪語したヘミングウェイの文章がまるで俳句のよう「これだけの単語で想像を掻き立てるのすごい」

                                                安田鋲太郎@楽しい蘊蓄 @visco110 ブログをRTされると喜ぶ/精神医学/ニューアカ/都市伝説/怪異/古書全般/古楽/性文化史/【注意!】酔っ払い&下ネタ&不謹慎が苦手な人はフォロー非推奨です。 visco110.hatenablog.com(ガチめ) note.com/judith12365(気楽な書き散らし) 安田鋲太郎@楽しい蘊蓄 @visco110 ヘミングウェイはある会食の席で「自分は小説一冊分の力をたった6語に込められる」と豪語し、そんなこと出来っこない、という友人たちと賭けることになった。ヘミングウェイが書いた6語は「For Sale:baby shoes,never worn.」(売ります:ベビー靴、未使用。)だった。友人たちは負けを認めたという。 2024-05-04 21:21:26

                                                  小説一冊分の力をたった6語に込められると豪語したヘミングウェイの文章がまるで俳句のよう「これだけの単語で想像を掻き立てるのすごい」
                                                • 勧善懲悪・勧百諷一 「賦」について | 中国文学万華鏡 | 三村一貴 | WEBみすず

                                                  昨秋残暑のなお厳しい頃、流行病に冒されて七日あまりを病床に過ごし、その後も頭が霧に覆われたような心地のまま、ほとんど読書のできない体となったことがあった。しかし活字を読むのは難しくとも、映画や舞台ならば楽しむことができるであろうと、ふと思い立ち、ある日東劇にオペラ『サロメ』を見に行った。 ユダヤの王・ヘロデは兄を殺して王位、妃、そして王女サロメを奪い、サロメにただならぬ思いを抱いている。サロメは古井戸の底に囚われている預言者・ヨカナーン(ヨハネ)を慕っているが、彼は彼女を拒んでいる。王は春情の動くがままに、サロメに舞を舞わせようとし、もし舞を舞ったならば望むがままに褒美をとらせようという。そこでサロメは七重のうすぎぬを身にまとって舞い、舞い終わるや舞とひきかえにヨカナーンの首を求める。いやしくも預言者であるヨカナーンの首を刎ねるなど思いもよらぬ王は、己が手中にある金銀珠玉の類を述べ立てて、

                                                    勧善懲悪・勧百諷一 「賦」について | 中国文学万華鏡 | 三村一貴 | WEBみすず
                                                  • 村上春樹氏も「天才」崇めた…ニューヨークを変えた作家ポール・オースター氏死去

                                                    米国作家ポール ・オースター氏が4月30日夕方、ニューヨーク・ブルックリンの自宅で亡くなった。享年77歳。[写真 (c)Lotte Hansen、ヨルリンチェクドゥル] 『ニューヨーク三部作』で有名な米国のベストセラー作家ポール・オースターが先月30日(現地時間)、亡くなった。77歳。米国ニューヨーク・タイムズ(NYT)など外信はオースター氏が肺がんの合併症でニューヨーク・ブルックリンの自宅で先月30日夕方に亡くなったと報じた。 オースター氏は米国現代文学を代表する作家の一人だ。1947年米国ニュージャージー州のポーランド系ユダヤ人家庭に生まれたオースター氏は『Hand to Mouth』『最後の物たちの国で』『ムーン・パレス』などの小説はもちろん、詩やエッセイ、翻訳、評論、シナリオなど幅広いジャンルで執筆活動をした。生前34冊の本を出すなど多作だった。イギリス文学評論誌「タイムズ・リテラ

                                                      村上春樹氏も「天才」崇めた…ニューヨークを変えた作家ポール・オースター氏死去
                                                    • 幻の「サンリオSF文庫」、国立国会図書館デジタルコレクションで無料公開中【やじうまWatch】

                                                        幻の「サンリオSF文庫」、国立国会図書館デジタルコレクションで無料公開中【やじうまWatch】
                                                      • わたしは、あなたのお母さんなんだけどさ

                                                        知らないだろうけどね まごうことなきお母さんなんだよ、本当に あなたはね、実際に生きづらさを抱えているね 小さい頃から、ずっと、今も まあそうだろうなあ、って思うくらいには、育てにくい子だった 年取ったらだいたい忘れるけどね いいことばっかり覚えてるよ 早く寝てくれた日の寝顔のこととか 爪を切るときの湿った手のひらとか 玄関先でこけて鼻血出したこととかね だけど本当に手がかからない日だってもちろんあったんだよ あなたに手をかけなくていいことが、自由だということがすごく嬉しかった日もあった でもねえ 普通の人のなかで生きていかなきゃいけないくらいには頑張り屋さんで 普通の人としては生きていけないくらい、歪な感性を持ってうまれてきたあなたが どうしようもなく生きづらいあなたが、死んでしまいたいと言うのなら、お母さんに手をかけさせてくれなきゃ困るんだよ お母さんより大きくなったあなたでも、もしも

                                                          わたしは、あなたのお母さんなんだけどさ
                                                        • 夏目漱石『坊っちゃん』を地理の視点から考える|地理Bの旅

                                                          今回は、読書の秋ということで、文学作品と地理の話です。私はあまりたくさん読書はしませんが、夏目漱石が好きです。特に、小説『坊っちゃん』は読みやすく、楽しく読んでいました。小説の世界(舞台)について地理の視点で考えると、文学を読むのがより楽しくなるということを書かせていただきます。最後に松山旅行のときの写真も紹介します。 今回読んだのは、夏目漱石『坊っちゃん』(角川文庫,2015年改版,はじめの発行年は1906年)です。あらすじを簡単に書くと、東京生まれの「坊っちゃん」が四国にある中学校に数学教師として赴任、悪戦苦闘する話です。そこで出会う同僚の先生や学生たちとのやり取りをコミカルに描いています。 作品の舞台が、漱石がかつて中学校教師として赴任していた愛媛県松山市であるとされていることはとても有名な話ですね。道後温泉には坊っちゃん列車も走っています。こうした有名な話はもっと詳しい方の記事など

                                                            夏目漱石『坊っちゃん』を地理の視点から考える|地理Bの旅
                                                          • 足跡をたどる | 漱石と朝日新聞 | 朝日新聞まるごとガイド

                                                            ここから本文です 足跡をたどる 40歳で朝日新聞へ 足跡をたどる 朝日新聞掲載作品一覧 人気投票No1 漱石@東京 漱石@松山 漱石@熊本 漱石@倫敦 生まれ育ち、絶筆を残した東京 0-49歳(1867-1916)※熊本、松山、倫敦に住んでいた期間を除く 東京をよく散歩した漱石はどんな思いで町を見つめたのか。想像しながら、特に縁の深い新宿区を歩いてみた。 地下鉄早稲田駅の2番出口を出て、夏目坂を上る左手前に「誕生之地」の石碑が立つ。漱石の生家があった。 今は定食チェーンがある。住宅街を約10分歩いた先の漱石公園は終焉(しゅうえん)の地。漱石の胸像が入り口で迎えてくれる。千駄木の「猫の家」などを経て、40歳で移り住み、「それから」「門」などを発表し、「明暗」は絶筆となった。「漱石山房」と呼ばれた。 早稲田通りを東に進むと、老舗や洋風の飲食店などで町がにぎわう。漱石が幼い頃、買い物らしい買い物

                                                            • 米小説家ポール・オースターさん死去 著作に「ニューヨーク三部作」

                                                              著作「4321」を持つ米小説家ポール・オースターさん(2017年10月16日撮影)。(c)CHRIS J RATCLIFFE / AFP 【5月1日 AFP】「ニューヨーク三部作(The New York Trilogy)」などの作品で知られる米国人小説家のポール・オースター(Paul Auster)さんが、肺がんの合併症により死去した。77歳。米紙ニューヨーク・タイムズが4月30日、報じた。 オースターさんはニューヨーク市ブルックリン(Brooklyn)の自宅で死去した。タイムズ紙が友人の情報として伝えた。 オースターさんのがん罹患については、妻で同じく小説家のシリ・ハストヴェット(Siri Hustvedt)さんが昨年、明らかにしていた。 主な作品には「ガラスの街(City of Glass)」「幽霊たち(Ghosts)」「鍵のかかった部屋(The Locked Room)」から成る「

                                                                米小説家ポール・オースターさん死去 著作に「ニューヨーク三部作」
                                                              • ポール・オースターさん死去、77歳…「ガラスの街」「幽霊たち」「鍵のかかった部屋」

                                                                【読売新聞】 現代アメリカを代表する作家のポール・オースターさんが4月30日、肺がんの合併症のため、ニューヨークの自宅で亡くなった。77歳だった。米紙ニューヨーク・タイムズが伝えた。 米ニューヨーク・ブルックリン育ち。コロンビア大卒

                                                                  ポール・オースターさん死去、77歳…「ガラスの街」「幽霊たち」「鍵のかかった部屋」
                                                                • 『源氏物語』の魅力は「愛の豊かさ」 高木和子教授インタビュー - 東大新聞オンライン

                                                                  多くの東大生は、東大入学前は学校で一番優秀だった。しかし東大入学後、思うように成果を出せない苦しみを抱え込んでしまい、自分を傷つけてしまうことがある。平安時代の仮名文学、中でも『源氏物語』を研究する高木和子教授(東大大学院人文社会系研究科)は、「古典文学研究には唯一無二の正解がないように、人生も正解は一つではない。大学で多様な価値観を養うことが大切だ」と語る。(取材・葉いずみ、本田舞花) 高木和子(たかぎ・かずこ)教授 (東京大学人文社会系研究科)/1988年、東京大学文学部国文科卒。98年、東大大学院博士課程修了。博士(文学)。関西学院大学文学部教授を経て、2013年に東大人文社会系研究科准教授、17年より現職。著書に『源氏物語の思考』(風間書房)、『男読み源氏物語』(朝日新聞出版)、『源氏物語を読む』(岩波書店)、『源氏物語入門』(岩波書店)など。 「正解が一つで

                                                                    『源氏物語』の魅力は「愛の豊かさ」 高木和子教授インタビュー - 東大新聞オンライン
                                                                  • 東京は家の中に文化がない + 追記

                                                                    東京は住宅が狭すぎて家の中に文化がない。 まともな本棚を置けない。絵を飾るスペースがない。靴はひとり数足しか保管場所がない。 大きな冷蔵庫を置けないのでヨーロッパや東南アジアの珍味を貯めておけない。 ホームベーカリーを置けない。ピアノを置く場所がない。食器が一家で20枚もない。 子供が学校で作った紙粘土の鳩を飾れない。五月人形やひな人形を飾れない。 結婚式で作ったドライフラワーはクローゼットの奥にしか置き場がない。 ダブルベッドを2つ置ける部屋がない。もう使わないゴルフバッグを念のため置いておける物置部屋がない。 狭すぎて子供を作れない。それでも仕事のために東京にしがみついている。 生殖を制限してまで働いているという意味で、本当の社畜だと思う。 それでいて地主にバカ高い家賃を払い続ける。 弟夫婦が練馬区に住んでおり上に書いた状況だった。心底気の毒だと思う。 プライベートのかなりの時間は自宅

                                                                      東京は家の中に文化がない + 追記
                                                                    • 『文學界』編集長・浅井茉莉子インタビュー「文芸誌が生き残っていけるかは、たぶんこの5年10年くらいが正念場」|Real Sound|リアルサウンド ブック

                                                                      又吉直樹『火花』(2015年)、村田沙耶香『コンビニ人間』(2016年)という芥川賞受賞作を担当したことで知られる浅井茉莉子が、2023年7月に『文學界』編集長に就任した。『「AV」女優の社会学』(2013年)で注目された鈴木涼美に小説の執筆を依頼したのも、浅井である。鈴木の2作(『ギフテッド』2022年、『グレイスレス』2023年)は、芥川賞候補作となった。他分野からの積極的な起用で純文学の世界に新風を吹きこんできた編集者は、老舗文芸誌をどう舵取りしようとしているのだろうか。(円堂都司昭/2月2日取材・構成) 『文學界 2024年5月号』 ――編集者という仕事を意識し始めたのは、早かったそうですね。 浅井:本を作る人になりたいとは10代の頃から思っていました。学校に行くのは嫌だけど、本屋ならいくらでもいれたし、親も本なら買ってくれたので、就職する時も自然と出版社に行きたいと思いました。大

                                                                        『文學界』編集長・浅井茉莉子インタビュー「文芸誌が生き残っていけるかは、たぶんこの5年10年くらいが正念場」|Real Sound|リアルサウンド ブック
                                                                      • ニホンゴ「再定義」 第15回「ラノベ」 | 小説丸

                                                                        当連載は、日本在住15年の〝職業はドイツ人〟ことマライ・メントラインさんが、日常のなかで気になる言葉を収集する新感覚日本語エッセイです。 名詞「ラノベ 」 ラノベとは何か? ライトノベルの略である、などという言葉では何の説明にもならない。実際、本稿を書いている21世紀前半の文芸界で、常に多くの人がさりげなくしかし確実に気にしながら、徹底的には突き詰められず、ウヤムヤのまま漂い続けているお題だ。まさか、文字通り「軽く読める小説」と定義している人はそんなにおるまい。それほどまでに「ラノベ」という単語には、何かに対するとらえどころのないアンチテーゼ的な色合いがまとわりついている。 なんといっても、イマドキ的言語空間における「蓋然性の王者」Wikipedia にして【業界内でも明確な基準は確立されておらず、はっきりとした必要条件や十分条件がない。このため「ライトノベルの定義」については様々な説があ

                                                                          ニホンゴ「再定義」 第15回「ラノベ」 | 小説丸
                                                                        • いぬわし書房

                                                                          1970年代に世界的な流行をもたらした、ジャマイカの代表的なミュージック、レゲエ界の重鎮にしてレジェンドでもある、ボブ・マーリーの全盛期の頃、こんな噂がまことしやかに広まった。 彼が粗末な自宅の裏山に小屋を建て、そこで自作のレコード盤を一枚一枚手焼きにしているというのが、それだった。 もちろんほとんど眉唾物の風評であり、真偽のほどはともかくとして、それを聞いた途端、すでに小説家の道を歩んでいた私は、憧れと衝撃をもって受け止めたのだ。 爾来、版元に対する違和感と疑念が生じるたびに、夢のまた夢である理想の発表の場として、ボブ・マーリーの山小屋のイメージが勝手に膨らんでゆき、「いつかきっとこのおれも」という呟きが重なって、しかし、思いが募れば募るほどに実現の可能性は低まり、最後は気休めとしての答えでしかなくなってしまった。 そして半世紀以上の歳月が流れ、出版社の注文を受けて書くという、世間的にし

                                                                            いぬわし書房
                                                                          • 珥暇に骰を禎す

                                                                            珥暇に骰を禎す(じかにさいをさいわいす、あるいはじかにさいをていす、とも)出典:『淮南子』外5巻 昔、楚の国に珥(みみわ・みみかざり)の暇*1、に骰(サイコロ)を投げ込み、骰が耳輪に嵌まり込むことを楽しむ者がいた。 噂を聞きつけた楚の荘王は配下の伍挙を遣わせ、その者になぜそれが楽しいのか? 何かのまじないなのか? と問うた。 その者が答えていわく「まじないでもなんでもない。ただ耳輪の合間に骰が嵌るのが楽しいのであり、その理由こそが理由だ」と。 伍挙は呆れて帰りこのことを荘王に告げ、王はそれ以上その者について問うことはなかった。 ここから、価値のないものに価値をひたすらに見出すことを「珥暇に骰を禎す(禎珥暇骰)」と呼ぶようになった。 注1 従来この「暇」字を解釈し、耳輪の円環のうち、耳に掛ける隙間の部分を指すと考えられてきた(高誘『淮南鴻烈解』など)。 金谷治氏は、古来よりのこの解釈を肯定し

                                                                              珥暇に骰を禎す
                                                                            • 濱口竜介×今井むつみ「映画制作を通して向き合う、言語と演技の本質」|文化|中央公論.jp

                                                                              俳優が脚本のテキストを身に付ける過程では、何が起きているのか。そして、4月26日公開の映画『悪は存在しない』や、前作『ドライブ・マイ・カー』の魅力とは。濱口竜介監督と『言語の本質』の著者・今井むつみ氏が語り合った。 (『中央公論』2024年5月号より抜粋) 身体に流れ込む言葉 濱口 新聞書評だったと思いますが、共著『言語の本質』の紹介記事を読みまして、強く興味を持ちました。実際に拝読し、期待以上に面白かったですし、自分の職業に関わる本だとも感じました。 今井 ありがとうございます。私も濱口監督の映画に強い感銘を受けた一人ですので、そのようにおっしゃっていただけてとても光栄です。本のどのあたりが映画制作に関係してくると感じられたのでしょう? 濱口 映画制作にも言語と身体の繋がりを調整する、という側面があります。まず脚本が文字として書かれ、その文字を俳優がセリフや身振りとして身体化し、現実化す

                                                                                濱口竜介×今井むつみ「映画制作を通して向き合う、言語と演技の本質」|文化|中央公論.jp
                                                                              • 「合理的配慮ではなく、合理的調整と呼ぶべき」芥川賞受賞作「ハンチバック」著者、市川沙央さんインタビュー - 児童向けコラム | 障害者ドットコム

                                                                                側弯症の女性が主人公の芥川賞受賞作「ハンチバック」。その作者で自身も側弯症である市川沙央さんに「ハンチバック」の作品に込めた思いなどを尋ねました。作品についての質問から、世間の障害者観についての質問まで、幅広くお答えいただきました。特に、障害者の権利やヘイト言説についての質問には、とても気持ちのこもった痛快な回答でした。 あれでも相手役だった「田中さん」 (c)撮影:深野未季(文藝春秋) ──様々な固有名詞や専門用語などが実名で登場していますが、そこに意図はおありでしょうか。 「医療用語、医療機器名に関してはリアリティとともに、日常感を示すためです。特別なものではないということですね。WEB小説用語もそうですね。いや、『ナーロッパ』とかは、単純に『ナーロッパ』というワードを純文学の文芸誌に載せたかった、WEB小説界からそのように殴り込みをかけたら面白いじゃんと思って書いていたかもしれません

                                                                                  「合理的配慮ではなく、合理的調整と呼ぶべき」芥川賞受賞作「ハンチバック」著者、市川沙央さんインタビュー - 児童向けコラム | 障害者ドットコム
                                                                                • 「合理的配慮ではなく、合理的調整と呼ぶべき」芥川賞受賞作「ハンチバック」著者、市川沙央さんインタビュー - 成年者向けコラム | 障害者ドットコム

                                                                                  側弯症の女性が主人公の芥川賞受賞作「ハンチバック」。その作者で自身も側弯症である市川沙央さんに「ハンチバック」の作品に込めた思いなどを尋ねました。作品についての質問から、世間の障害者観についての質問まで、幅広くお答えいただきました。特に、障害者の権利やヘイト言説についての質問には、とても気持ちのこもった痛快な回答でした。 あれでも相手役だった「田中さん」 (c)撮影:深野未季(文藝春秋) ──様々な固有名詞や専門用語などが実名で登場していますが、そこに意図はおありでしょうか。 「医療用語、医療機器名に関してはリアリティとともに、日常感を示すためです。特別なものではないということですね。WEB小説用語もそうですね。いや、『ナーロッパ』とかは、単純に『ナーロッパ』というワードを純文学の文芸誌に載せたかった、WEB小説界からそのように殴り込みをかけたら面白いじゃんと思って書いていたかもしれません

                                                                                    「合理的配慮ではなく、合理的調整と呼ぶべき」芥川賞受賞作「ハンチバック」著者、市川沙央さんインタビュー - 成年者向けコラム | 障害者ドットコム