沖縄県のアンテナショップ「銀座わしたショップ本店」の店内=東京都千代田区有楽町で2023年5月23日午後4時57分、井上知大撮影 東京都内で特産品を販売したり、観光情報を発信したりする地方自治体のアンテナショップ業界に近年、異変が起きている。都心の一等地で営業していた店舗の閉店や、出店計画の中止が相次ぐ。第1号店のオープンから来年で30年。アンテナショップが直面している課題とは。 5月下旬、東京・有楽町の東京交通会館。全国各地のアンテナショップが軒を連ねるビル内でも、指折りの集客を誇るのが沖縄県の「銀座わしたショップ本店」だ。沖縄出身の歌手、安室奈美恵さんのヒット曲がかかる店内は、平日夕方にもかかわらず30人以上の客でにぎわい、かりゆし姿の店員が汗ばむほどの熱気に包まれていた。 「ここへ来てから来店客は5割増しになりました」と後藤友興店長が語る。1994年、銀座にオープンし、今年2月、現在