香りが心理状態に直結するわけは、脳の構造にあった 自動車用品店に行けば、山のように並んでいる車内用芳香剤。 フルーツ系やフラワー系、香水系、はたまた無臭など、香りの種類は様々。あなたは、どんなフレグランスを使っていますか? 晴香先生:アロマセラピーのように、ハーブから抽出した香油の香りを健康や美容、精神リラックスに活用できるのはよく知られた話。香りは心理に直結します。 と教えてくれたのは、心理学者の晴香葉子さん。しかし、なぜ、香りと心理は親和性が高いのでしょうか。 晴香先生:視覚や聴覚は視床を経て整理され、大脳新皮質の知覚野に到達します。一方、嗅覚は視床や大脳新皮質ではなく、大脳辺縁系と呼ばれる部位に直接伝わります。ここは、人が今のような状態へ進化する前から存在する脳の中でも原始的で、情動・感情をつかさどる部位。つまり、匂いは瞬時に本能的に処理されます。そのことから、香りは感情などの人の心