研究者個々人の好みや分野によって異なるところもあるが、標準的・テキストブック的には、以下のようになるだろう。 イントロダクション 先行研究の紹介と問い・仮説の設定 分析 結論/討議/インプリケーション この「分析」のパートについては、社会学界隈では下記のように教えることが多いような気がする。 データと変数の説明 使用する変数の基本統計量 丁寧な記述的分析(クロス表やグラフ) モデルを使った推定 確かに社会学の論文では、モデルの推定をする前にたくさんのクロス表を掲載していることがある。そうしておいて、最後に「クロス表から得られた以上の結果を重回帰分析で検証してみる」のである。かつては私もそのようにしていたのだが、自分としてはこの方針で論文を書くことはなくなった。 はたして以上のような分析の手順は、意味のある手順であるといえるだろうか? モデル推定で擬似相関であることが分かるような変数の効果に
ウルリッヒ・ベック(ドイツ語: Ulrich Beck、1944年5月15日 - 2015年1月1日[1])は、ドイツの社会学者。 生涯[編集] ポンメルンのシュトルプ(現在のポーランド領スウプスク)生まれ。ミュンヘン大学卒業。ヴェストファーレン・ヴィルヘルム大学、オットー・フリードリヒ大学バンベルクを経て、1992年からルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン(ミュンヘン大学)およびロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの社会学教授を務めた。チェルノブイリの原発事故直後に出版された『リスク社会』(1986年)はベストセラーとなった。 2015年1月1日、心筋梗塞のため死去[1]。 日本語訳著書[編集] 単著[編集] 『危険社会: 新しい近代への道』(二期出版、1988年/法政大学出版局、1998年) 『世界リスク社会論――テロ、戦争、自然破壊』(平凡社、2003年→ちくま学芸文庫、20
MIYADAI.com Blog (Archive) > 沖縄風俗関連のツイートを今朝連投しましたので、まとめました。 « マル激トーク・オン・ディマンド更新しました。 | イベント出演のお知らせ » miyadai 4:29am, Apr 27 from HootSuite むろん理解しています。RT @SoyBeansPeacock: @miyadai 初めまして。沖縄出身の者です。今週のマル激の中でアメリカを説得したとされていた団体のHPを見て、地元の人間として合点が行くと同時に…沖縄には基地という麻薬に溺れていない人々もまた多くいることにご留意 miyadai 4:33am, Apr 27 from HootSuite 沖縄取材に協力していただける方は、沖縄の二重性を自覚しておられます。二重性には二つあります。「土建業界と民衆の二重性」「土建屋的再配分に預かる民衆の“基地は嫌”と“
総合案内サイトへどうぞ(関連サイト多数!) 『国際政治の数理・計量分析入門』[作成中] 制作者松原望は上智大学を定年退職し、聖学院大学大学院政治政策学研究科教授に就任いたしました。今後も一般の方のいっそうの有効利用をめざして充実を図っていくつもりですので、従来にもまして皆様のご活用を歓迎致します。今後もよろしく。[2008/4] 制作者松原望は、東京大学を定年退官し、上智大学教授となりましたが、本サイトはすでに事実上全国的利用となっていました。今後、上智大学の授業を念頭において作成を続けますが、一般の方の利用は従来通り歓迎致します。今後もよろしく。[2004/4] 責任制作 松原 望(Nozomu Matsubara, Ph.D.) 東京大学大学院新領域創成科学研究科教授・ 総合文化研究科及経済学研究科教授(兼)、 放送大学客員教授 専攻:相関社会科学、統計学 メールアドレス
MIYADAI.com Blog (Archive) > 自殺対策支援NPOライフリンクのイベントへの出席報告、ならびに政権交代への所感 « 仕事を楽しむためのwebマガジン、B-plusで、インタビューに応じました。 | マル激トーク・オン・ディマンド更新しました。 » 数あるNPOの中で突出して有効な活動を行ない、活動開始から3年で自殺対策基本法の成立にまでこぎ着けた、ライフリンクの清水康之代表。 僕が最も尊敬する人物の一人です。 ライフリンクが主催する東京ビッグサイトの国際会議場・大会議室で800人以上集めるイベントに、今年もまた出席させていただきました。 声がかかるたびに、こうした仕事で声がかかるような状態が早くなくなればいいな、と願わざるを得ません。 だから、ここで告知することも躊躇していたのですが、清水康之氏をサポートするために、ここに報告させていただきます。 概要はNHKの当
MIYADAI.com Blog (Archive) > 『調査情報』2009年7-8月号(489号)に次著を予告する長文を掲載しました « マル激トーク・オン・ディマンド更新しました。 | マル激トーク・オン・ディマンド更新しました。 » ──────────────────────── 「昭和を知らない子供たち」へ 〜〜社会の記憶から消去された「昭和の終わり」〜〜 ──────────────────────── ■昭和から平成への改元は1989年。崩御の日に最初の著書『権力の予期理論』の後書を書き上げた。何ヶ月も続いた「自粛ブーム」や女子高生たちが大勢並んだ「ご記帳ブーム」のせいで、80年代のバブル的ないしポストモダン的な狂騒が何だったのか、よく分からなくなっていた。 ■しかしそれは表層のこと。『権力の予期理論』の執筆時に私はテレクラ・フィールドワークに明け暮れていたのだが、テレクラ
[前半から続く](前半の「続きを読む」にアップされた文章につながります] 【ソーシャル・デザインに必要な概念セット】 ■〈システム〉と〈生活世界〉の関係を確認します。〈システム〉ではデニーズ的アメニティが提供されるのに対し、〈生活世界〉では地元商店的アニメティが提供されます。前者は「役割&マニュアル」優位な関係性で、後者は「善意&自発性」優位の関係です。だから前者は匿名的・入替可能で、後者は記名的・入替不能です。 ■近代化とは、〈生活世界〉で賄われて来た便益を〈システム〉に置き換える「合理化過程」。置き換え途上の段階ゆえに〈システム〉化され切らない〈生活世界〉が残っていると信じられるのが「近代過渡期」(モダン)で、置き換えが完遂して汎〈システム〉化=脱〈生活世界〉化した段階が「近代成熟期」(ポストモダン)。 ■近代化がある程度進んで、「まだ〈生活世界〉が残っている」というより「敢えて〈生活
目次 【ネット社会の摩擦係数の低さの両義性】 【ネット社会化が無効にする大ボス論】 【国家を草刈り場とする権益争奪1:共謀罪】 【国家を草刈り場とする権益争奪2:入管法】 【官僚の質低下がもたらす全体性危機】 【全体性の空洞化と統合シンボル問題】 【ノーマライゼーションの地獄】 【グッドフィール・ステイトと正統性の危機】 【グッドフィール・ステイトと民主政の危機】 【デモクラティックになること自体の両義性】 【ソーシャル・デザインに必要な概念セット】 【日本はIT化の副作用に一番脆弱な社会だ】 【〈生活世界〉再構築とポストモダン的正統性】 【「市民的視座の固着」から「視座の輻輳」へ】 【「真理の言葉」から「機能の言葉」へ】 【「機能の言葉」の集塊と全体性の参照】 【多様性フォビアに処するエリーティズム】 【プラットフォームとしての祭りの可能性】 【当事者性を括弧に入れた「包摂と連携」】 【
──────────────────────── 政治的ニュースが重要になる中、テレビがメディアとして持ちうる力とは? ──────────────────────── 【マスメディアの凋落は「場」の凋落と関係する】 広告収入やセットインユース(スイッチが入った受信機器の総数)の減少という形で、新聞やラジオやテレビなどが凋落しつつある。他方で、労働市場の縮小や麻生内閣の疲弊で世の中は暗いムードである。そんな中、一部の局は四月編成からニュース系へのシフトを強める模様である。 これは合理的対応だ。音楽の世界では、ITMSに見るようなアーカイブス化&インターネット化と、享受者の「島宇宙化」を背景として、CDシングルを購入して新曲にアクセス(して話題に乗り遅れないように)する必要が消えた。程度の差はあれテレビの娯楽番組もそれを追いかけよう。 だが娯楽系からニュース系へのシフトで生き残れるほど世の中
【最後に:永続するだろうバトクロワイヤル過程】 「現実」の位階秩序が崩れ、平行して「現実」と「虚構」との間の序列が崩れた結果、こうした崩れを前提として、「虚構の現実化」に勤しむ「セカイ系」と、「現実の虚構化」に勤しむ「バトルロワイヤル系」とが、拡がるようになりました。いいかえれば「ゲームを現実のように生きる人々」と「現実をゲームのように生きる人々」が増えています。1996年には前者が目立つようになり、2001年頃からは後者が目立つようになりました。 社会学の思考伝統は、「前提を遡ること」や「文脈を参照すること」によって、自明性を突き崩すところにあります。前提のそのまた前提のそのまた前提…。文脈のそのまた文脈のそのまた文脈…。遡及すればするほど、不動の枠組がヘナヘナになって、確かな正義も大きな権威も消えてしまう――。社会学の分析には、そうした「再帰性による相対化(relativization
──────────────────────── 1992年以降の日本サブカルチャー史における意味論(semantics)の変遷 ──────────────────────── 序 『サブカルチャー神話解体』以降の2つの変化 【『サブカルチャー神話解体』以降】 私は『サブカルチャー神話解体』(1993)などの著作を通し、戦後日本のサブカルチャーの変遷史を、社会システム理論の枠組を用いて記述してきました。社会システム理論の枠組は、従来の「上部構造と下部構造の二元論」から区別される「コミュニケーション一元論」の枠組で、コミュニケーション以外のものを要素としないシステムのダイナミズムを記述します。 戦後復興の時代から高度経済成長の時代まで、すなわち1970年代前半までは、日本のサブカルチャーは、経済決定論や下部構造決定論によって説明しやすかったのですが、耐久消費財がゆきわたって「モノの豊かさ」
MIYADAI.com Blog (Archive) > ゼミ生向けの講義を、ゼミ生がテープ起こししてくれました « [videonews.com] マル激トーク・オン・ディマンド更新しました | (上にアップロードしたものの続き[容量限界ゆえ]) » 一ヶ月ほど前にゼミ生の希望でやった特別講義です。 大学での僕のゼミの難易度がよく分かるだろうと思います。 ただ、僕のゼミの標準からいうと、やや平易だろうと思います。 というのは、ゼミ生とは違うお客さんが何人かいたからです。 ──────────────────────── 宮台真司 特別講義「裁判員制度の是非」 ──────────────────────── 【原則と運用の板挟み】 ■裁判員制度を考えると二つの問題に突き当たります。第一に、近代法の原則を知らないので、制度を評価する際の物差しがメチャクチャになるという問題。もう一つは、裁判
さわりを公開します。 前回、19世紀末から20世紀初頭において成熟した「社会学」という学問は、一言でいえば「社会的に共有される形式と、その変容可能性についての学問」である、とまとめました。こういう発想による理論社会学のプロジェクトの頂点が、20世紀中葉のアメリカ合衆国の社会学者、タルコット・パーソンズです。社会を一定の価値観、規範を共有し、それを内面化した人々の集まりとして、そうした人々の行為のネットワーク――システムとして捉え、更にその変動メカニズムまでをモデル化した理論を作ろう――パーソンズはそのように考えて、壮大な理論モデルを試行錯誤して作り上げていきます。今日でもぼくたちはしばしば「社会システム」という言葉づかいに出会いますが、それはパーソンズによって広まったものである、と考えても構いません。 成熟期のパーソンズの理論は「構造機能主義」と形容されます。「機能主義」という言葉は今日で
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