オルタナティブバンク、あるいはソーシャルバンクというものがある。普通の銀行から資金が借りられないNPOなどに融資する。預金者は社会貢献や社会改革の趣旨に賛同し、特定目的の融資と指定して預金する。預金を通じた社会貢献の一種でもある。欧州で成長しているが米国にもあり、日本でも最近、出てきている(北海道グリーンファンド、市民バンクなど)。今回は金融分野での社会企業について考える。 ■欧州のオルタナティブバンクの仕組み 私たちは、銀行に預けたお金が誰に貸し出され、どう使われるか気にしない。借りる時も原資が誰から集められたか気にしない。金利などの条件で融資も預金も決める。これに対しオルタナティブバンク(ボランタリーファイナンス、ソーシャルバンクとも呼ばれる)では例えば自分が貸したいと思う分野や借り手に対してならば安い金利でもよいとする。借りるほうもその意思を尊重し、きちんと返そうとする。つまり貸す側
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