こんにちは、磯崎哲也です。昨年、拙著「起業のファイナンス」を出版した後、有識者の集まり等で「日本のベンチャー企業の現状について講演してくれ」というご依頼をいくつかいただきました。 話し終わって、「日本でもベンチャー企業のチャンスはあるんだね」と前向きになっていただいた方も多いのですが、「やはり日本でベンチャー企業が育つのは難しいんじゃないか?」という否定的なご意見の方もいらっしゃいます。そうした方は、アホなので私の話が理解できない…のかというと、全くそうではなく、むしろ経済や投資等に知見もあって、私なんかよりずっと頭がよさそうな方々が多いのです。 しかし、そうした方々は、「ベンチャー企業とは何か」という本質について、やはりちょっと勘違いされているかもしれません。むしろ、そうした「頭がよく」「大局的で」「上から目線な」視座こそが、ベンチャー企業の本質の理解を難しくしている気がします。 (私は