■俳優・奈良岡朋子さん 代表を務める劇団民芸として11月に、映画人の一人として12月に特定秘密保護法への反対の意思表示をしました。今後も反対していきます。 政府は国民のために特定秘密法が必要と言っていますね。でも、本当にそうならば国民が理解できるように説明すべきです。反対の声がどんどん増えて半数以上になっているわけでしょう。 それなのに有無を言わせず通すという姑息(こそく)な手段をとるのは、政治家の風上にも置けません。これでは民主主義とは言えませんね。 私の10代のほとんどは軍国主義の中で育てられました。爆撃を受けて多くの友人を亡くしました。治安維持法で特高に身柄を持っていかれ、死んだ親類がいます。病院で亡くなる直前に会った姿が忘れられません。 特定秘密法で最初に頭をよぎったのは特高警察でした。いま、文化人の端くれにいますが、劇場でしゃべったせりふで警官が「中止」と言うようになったら、やり