サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
GPT-4o
bookplus.nikkei.com
日経BOOKプラスに掲載されている記事、本、著者を任意のキーワードで検索することができます。 ※ISBNも検索にご利用いただけます。ISBNとは出版物固有の13桁の番号で、裏表紙に記載されています。本サイトでISBNを使って書籍を検索する際は、ハイフン(-)を省略し、13桁の数字のみを半角文字で入力してください。
その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日は芹澤連さんの『 戦略ごっこ―マーケティング以前の問題 エビデンス思考で見極める「事業成長の分岐点」 』。「はじめに」の前編です。 【はじめに】 WHO/WHAT/HOWを考える“以前”のお話があります 「誰に、何を、どのように」──これはビジネスのあらゆる場面で用いられる、最も基本的な思考法と言えるでしょう。いわゆる「戦略系」の話では、ほぼ必ずと言っていいほど登場するフレームワークです。実際、上流の戦略から四半期のプロモーション、新商品開発、広告コミュニケーション、PRや記事コンテンツ1本に至るまで、およそ全ての顧客志向の仕事はこの3要件を定義せずに進めることはできません。例えば広告だと、ブランドのあるゴールに対して、 WHO: ターゲット
「頭がいい人とそれ以外の人の違い」について、偏差値35から東大に合格した僕(西岡壱誠)が考える本連載。今回のテーマは、前回( 『ドラゴン桜』に学ぶ、頭のいい人が「なぜ?」を問い続ける理由 )に引き続き、「なぜ?」の力です。 僕の考える「頭がいい人の条件」のなかで、「なぜ?」を問いかける力は、最も本質的な条件のひとつです。「なぜ?」は、すべての教科・学問の基本。国語の読解力の基本でもあるし、多くの人が、子どものときには好きだった理科を嫌いになってしまう理由も「なぜ?」を忘れてしまうから。そして、僕の観察するところ、東大生の特徴は、朝から晩まで、日常的に「なぜ?」を考えているところにある。そんなお話を、前回はしました。 さて、では、東大生たちはいつ、この「なぜ?」の力を身につけているのでしょうか? 「1日16時間の勉強」が可能な理由 もちろん、大学に入ってから身につけたわけではありません。受験
「昭和」が終わって三十数年。あなた自身が「昭和人間」の場合も、身近な「昭和人間」についても、取り扱い方にはちょっとしたコツが必要です。「昭和人間」ならではの持ち味や真価を存分に発揮したりさせたり、インストールされているOSの弱点をカバーしたりするために、有効で安全なトリセツを考えてみましょう。 社会の至る所に生息し、それぞれの場で活躍している「昭和人間」。一定の年齢以上のあなたは、自分自身が「昭和人間」でもあります。 昭和と令和とでは、世の中の常識も人々の考え方も大きく変わりました。もちろん、人生の年輪を重ねている「昭和人間」には、若者にはない長所や底力があります。いっぽうで、今の時代とややズレがある常識や感覚が、周囲のヒンシュクを買っているケースも少なくありません。昭和人間自身が、ズレに戸惑う場面もよくあります。 この連載では、さまざまな角度から「昭和人間」の習性や考え方にスポットを当て
「戦略の戦略家」「戦略の大家」と呼ばれ、日本でもベストセラーとなった『 良い戦略、悪い戦略 』(日本経済新聞出版)の著者リチャード・P・ルメルト教授が、戦略を立てる際に欠かせないスキルの3つの要素を解説。重要な問題を見極め、現実的に解決可能なのかを判断し、リソースを集中投入する決断を下す能力を持っているか? 『戦略の要諦』(リチャード・P・ルメルト著/村井章子訳/日本経済新聞出版)から抜粋・再構成してお届けする。 戦略立案スキルの三要素 困難な課題に直面したとき、あるいは大きなチャンスに遭遇したとき、有能な経営者は実現可能な最大の前進や成果が見込める道を選ぶ。言い換えれば、成否を決するような最大級の障害物が自分の力で克服可能だと判断したとき、その道を選ぶのである。 戦略を立てるスキルは三つの要素で形成される。 第一は、本当に重要なのはどれで、後回しにしてよいのはどれかを見極める能力。第二は
「戦略の戦略家」「戦略の大家」と呼ばれ、日本でもベストセラーとなった『 良い戦略、悪い戦略 』(日本経済新聞出版)の著者リチャード・P・ルメルト教授が、ミッション、ビジョン、パーパスといった各種「ステートメント」を作って満足している自称「戦略家」を一喝。経営者が本当にやるべき仕事とは? 『戦略の要諦』(リチャード・P・ルメルト著/村井章子訳/日本経済新聞出版)から抜粋・再構成してお届けする。 ミッション、ビジョン、パーパスは無意味 今日の企業や政府機関のトップは、数々の誘惑にさらされている。例えば、企業たるものは「ミッション」を掲げなければならず、すべての意思決定はそれに基づいて行うべきである、というのはその最たるものだ。 そのせいなのか、多くのリーダーは戦略策定にあたってまず目標を定めるところから始めがちだ。目標を決めればそこからおのずと戦略が導き出されると信じているのだろう。そして多く
いくら美化しても、人間には醜い面がある ──5年ぶりとなる著書『 人間関係を半分降りる 』は、家族や友人、恋人など誰もが悩みを抱える身近な人間関係や社会との関わり方について、「少し離れてつながろう」と距離の取り方をカギに、解決策を提案する内容です。タイトルに込められた、執筆のきっかけを教えてください。 「人間関係を半分降りる」というのは、決して人と関わって生きるのを諦めろという意味で提唱しているわけではないんです。ただ、「友人は良いものだ」「家族は素晴らしいものだ」と大多数が言うことに対して、本当にそうなのか? と一石を投じたかった。 僕は小学生の頃から20歳くらいまで、実の兄からひどい家庭内暴力や嫌がらせを受けてきました。高校に入ってからは陰口やとげとげしさに満ちた狭い人間関係の中で、他者からどう思われるかを気にし過ぎてしまう社交不安障害にも悩まされた。僕の人生にとっては、家族や友人関係
出版業界が一丸となって読書の秋を盛り上げる、読書推進キャンペーン「本との新しい出会い、はじまる。 BOOK MEETS NEXT 2023」が、2023年10月27日から全国の書店でいっせいにスタートした。それに先立って10月17日にオープニングイベントが開かれ、会場の紀伊國屋ホール(東京・新宿)は本好きの老若男女で埋め尽くされた。今回は、国語の教科書を2日で読破するほど子どもの頃から本が好きという芥川賞作家の川上未映子さんのトーク「言葉で世界とつながること」を紹介する。 「秋の読書推進月間」オープニングイベント(紀伊國屋ホール)の壇上に立った「秋の読書推進月間」運営委員会委員長の高井昌史氏(紀伊國屋書店会長兼社長)、神永学さん(ミステリー作家)、川上未映子さん(芥川賞作家)、渡辺祐真さん(書評家)(写真左から順) 出版業界が一丸となって読書の秋を盛り上げる、読書推進キャンペーン「本との新
「昭和」が終わって三十数年。あなた自身が「昭和人間」の場合も、身近な「昭和人間」についても、取り扱い方にはちょっとしたコツが必要です。「昭和人間」ならではの持ち味や真価を存分に発揮したりさせたり、インストールされているOSの弱点をカバーしたりするために、有効で安全なトリセツを考えてみましょう。 昭和人間の一部は、ふとした拍子に「他人の結婚問題に関して暴言を吐く」という不具合が発生します。 「ねえ、○○さんは、どうして結婚しないの?」 「あそこの娘さん、40超えてるのに独身なんですって」「あらまあ、お気の毒」 「女の子なんだから、仕事はほどほどにして早くいい人見つけなきゃね」 「お前もそろそろ身を固めなきゃな。男はやっぱり結婚して一人前だよ」 「ずっと独身のヤツを見てると、男も女も性格にどっか難があるよね」 大きなお世話だったり単なるイチャモンだったりで、どれも言われたら極めて不愉快なセリフ
子どもの勉強のサポート、資格取得や仕事のスキルアップのための勉強…。毎日忙しくて、勉強に費やす時間がたっぷり取れないからこそ、効率を上げてインプットの質を高めたい。自分に合った勉強法は、必ずある。勉強のコツが詰まった、おすすめの本を5冊選びました。 1. 『私は合格する勉強だけする』 著者/イ・ユンギュ 実は、あなたは勉強の方法を知らなくて損をしているかもしれません。 たった9カ月で司法試験に合格し、韓国YouTubeで受験生の聖地と呼ばれる登録者数約35万人のYouTubeチャンネル「DreamSchool イ・ユンギュ」を運営する著者。 やみくもに勉強しても点数は伸びません。必要なのは、自分が受ける試験に合った勉強法を見つけること。でも、その勉強法を見つけるのが難しいのです。 この本では、「合格者の手記を読む」ことから始まり、「教科書を丸暗記するにはマーカーをどう引けばいいのか」「試験
仕事をしながら自身で定めた目標に向かって勉強している社会人男女を多数取材しました。学びの“現場”である自宅の勉強机にスポットを当てて紹介しつつ、学ぶ理由やキャリアのヒストリー、その人なりの勉強のコツなどを掘り下げます。そこには、大人の学びを効率的かつ前向きに取り組むためヒントがたくさんありました。ムック『THE DESK リアルな「勉強机」から見えた大人の学び100のヒント』から抜粋してお届けします。 毎朝4時45分に起き、息子が起きるまでの時間にキャリアコンサルタント試験の勉強に励む。(1)ニトリで買ったダイニングテーブルを勉強机に。椅子もニトリで購入。(2)勉強道具を入れた外出用のリュックを子ども用の椅子に置く。(3)ノートはコクヨのキャンパスノートを愛用。重要な部分はオレンジ色のペンで書き、赤シートで消せるようにする。(4)(5)キャリアコンサルタント試験の過去問題とそれらを収納した
就活や転職、起業などでは、「やりたいこと」を見つけることが大切だといわれることが多い。 『物語思考 「やりたいこと」が見つからなくて悩む人のキャリア設計術』(幻冬舎) の著者で、学生時代から「nanapi」など多くのネット企業や事業を立ち上げてきた連続起業家のけんすう(古川健介)さんは、「やりたいこと」を探す必要はないという。その真意を聞きました。(聞き手は、日経BP書籍編集者の中川ヒロミ) 「やりたいことが見つからない」悩みが多過ぎる ずっとブログやX(旧Twitter)で発信してきたからなのか、ありがたいことに「本を書きませんか」というお話はたびたび頂いてきました。でも、どうしても何万字という長い文章を書ける気がしなくて、ずっとお断りしていたんです。 『物語思考 「やりたいこと」が見つからなくて悩む人のキャリア設計術』(幻冬舎) という本を書くに至ったのは、ひょんなきっかけからでした。
尿酸値というと「痛風」を思い浮かべる人は多いでしょう。しかし、尿酸値が高くなった「高尿酸血症」が引き起こすのはそれだけではありません。新刊『 健康診断の結果が悪い人が絶対にやってはいけないこと 』の著者である大阪大学特任准教授の野口緑氏も、「痛風は高尿酸血症の局所的な1つの病態にすぎません。痛風発作よりももっと怖いことがあります」と言います。いったいどんなことか、解説していただきました。 あなたの尿酸値はどの段階? 尿酸値は、特定健診(メタボ健診)の必須項目には入っていませんが、とても大切な検査項目です。 尿の中に排泄されることから「尿酸」という名前がついていますが、尿検査ではなく、血糖値やコレステロールと同じく血液検査で調べます。 そして、尿酸値が基準値を超えていると、血管障害が少し進み、「血管が傷み始める段階」になっていると考えられます。 尿酸とは、腎臓から捨てられる老廃物の1つです。
「東大生や頭のいい人が読んでいる本」と聞くと、「さぞかし難しい専門書や外国語の原典を読んでいるのでは」と思っていませんか。 でも、実はそんなことはありません。僕自身も本は好きで読むほうですが、論文系の本も読めば、ビジネス本やベストセラー本もよく読みます。ただ、読み方や選び方に「ちょっとした違い」はあるかもしれません。 そこでこの全3回の記事では、僕が実際に会ってきた東京大学の学生が読んでいる本を挙げつつ、頭がいい人たちの「本の読み方」についても紹介したいと思います。 なぜ東大生は古典・名著を好むのか まず、東大生が圧倒的に読んでいるのが、「古典」「名著」といわれる本です。 昔の本が今でも読み継がれているのは、時代を超えた本質的なメッセージが書かれているから。それを読んでおきたいと思うのは、温故知新で物事の本質を知り、今の時代を生きるヒントにしたいからではないかと思います。 とはいえ、一言で
人の意思決定の大半は、直感に委ねられている。こう指摘するのが、ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンの著書『 ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか? 』(村井章子訳/ハヤカワ・ノンフィクション文庫)です。この名著を、慶応義塾大学大学院経営管理研究科の清水勝彦教授が読み解きます。『 ビジネスの名著を読む〔戦略・マーケティング編〕 』(日本経済新聞出版)から抜粋。 システム1とシステム2の関係 本連載ではカーネマンの(行動経済学の、と言ってもいいでしょう)集大成の著作『ファスト&スロー』を見ていきます。人間の非合理性に関する書籍は連載「 名著を読む『予想どおりに不合理』 」でも取り上げました。私がこれにこだわるのは、「正しいこと」は企業や個人の成功に「必要条件」ではあっても「必要十分条件」ではないと思うからです。 「正しい戦略」を立案したのに上司らの協力が得られなかったり
インターネット上の意見に政府の圧力がかかるのは70カ国中53カ国、監視干渉行為をしない国は日本を含めてたった4カ国。ネット上の自由に迫る「影」は着々と広がり続けています。その実情とは。長年情報通信政策に携わり、現在は大手プロバイダーのIIJ副社長である谷脇康彦氏の著書『 教養としてのインターネット論 世界の最先端を知る「10の論点」 』から一部を抜粋して紹介します。 インターネットはどう生まれ、どう使われてきたか 1960年代のインターネット草創期。インターネットの普及は世界の人々の間で情報や知識を共有することを促し、透明で民主的な社会の実現に貢献するという期待が利用者の間に確かに存在していました。これはインターネットの基本精神である「自律・分散・協調」という面に依拠するものでした。 具体的には、インターネットを構成するルーターなどの機器は民間の人たちが「自律」的、つまり自由に設置・運用し
豊かで調和のとれた社会づくりを目指し、世界50カ国以上でITサービスを提供しているNTT DATA。グローバルITサービスプロバイダーのリーディングカンパニーとして、サステナビリティ経営にも取り組んでいます。NTT DATAの持ち株会社であるNTTデータグループ執行役員でコーポレート統括本部サステナビリティ経営推進部長を務める池田佳子さんに、自らがサステナビリティ経営を進める上で大切にしている本や、昇格試験を控えた部下に薦めたい本を挙げてもらいました。 やり抜く力がいるサステナビリティ経営 NTT DATAは2023年7月から持ち株会社、国内事業会社、海外事業会社からなるグローバル経営体制に移行しました(NTT DATAは3社を包括する名称)。持ち株会社であるNTTデータグループコーポレート統括本部には、私が所属するサステナビリティ経営推進部のほかに、財務、人事、事業戦略部門などが含まれて
インターネット上の仮想空間、メタバースへの関心が高まっている。デジタル空間のメリットは? また、各社が展開するメタバースは今後どうなっていくのか。国内最大級のメタバースプラットフォーム「cluster」を運営するクラスターの代表取締役CEO・加藤直人氏に、ボストン コンサルティング グループ(BCG)の岩渕匡敦氏と苅田修氏が聞いた。連載第2回。 日経ムック「BCG デジタル・パラダイムシフト」 から抜粋。 第1回 「 クラスター×BCG メタバースがもたらす本質的な変化とは? 」 メタバースがもたらす新たな人間関係 岩渕匡敦氏(以下、岩渕) 第1回のお話を聞いて私が感じているのは、自分がユーザーだとしたときになぜデジタルの世界なのか、何がそうさせるのかというところです。おそらくフィジカルの世界で満たせないものが、デジタルの中で、低いコストで実現できる。そういうことが根源にあって、デジタルで
──著書『 滅私 』はミニマリストの男を主人公としています。所持品をできる限り減らし、最低限の物だけで暮らす「ミニマリスト」。日本でこの言葉やスタイルが広まりだしたのは2015年ごろだといわれますが、根強いブームがまだ続いています。小説に取り入れようと思った、着想のきっかけを教えてください。 ミニマリストたちの極端な生活スタイルそのものよりも、メディアやSNSで彼ら彼女らが発している言葉に違和感を覚えたのがきっかけです。「人生を最大化する」「物より経験」など、みな一様に、コピーしたように単語レベルで同じフレーズを多用していました。どこかで見聞きした他人の言葉を、咀嚼(そしゃく)しないでそのまま自分の言葉として発信している。 僕自身も片付け好きではあり、来客には「物が少ないですね」と言われますが、見えるところに置いていないだけで所持品自体は多い。引っ越しでも「単身パック」では足りずに、2トン
「頭がいい人とそれ以外の人の違い」について、偏差値35から東大合格して、ドラマ「ドラゴン桜」の脚本の監修などをしている僕(西岡壱誠)が、これまでに考えてきたことをお伝えする、このコラム。 前回 は、「分解力」の話をしました。 僕が東大生を取材してきてわかったのは、頭がいい人は、どんな課題でも分解して捉えようとする思考習慣が身に付いている、という話でした。例えば、英語が苦手だとしても、漠然と「英語がわからない」と悩むのではなくて、「英単語を暗記するのが遅い」けれど「文章の構造を理解するのは早い」といった具合に、自分にとって「わかる部分」と「わからない部分」に分解していく、という思考習慣です。 この分解力は、頭がいい人とそれ以外の人の違いとして、とても重要だと僕は考えています。だから今回はしつこいようですが、この話をさらに具体的に分解してみようと思います。 現役東大生が作った「わからない分解ノ
『LIFE SCIENCE(ライフサイエンス)』や『LIFE SPAN』、『WHAT IS LIFE?』など、生命科学の本が売れています。その理由の一つは、ウイルス、ワクチン、遺伝子組み換えなどの話題が身近になり、専門家でなくても生命科学をある程度理解して判断した方がよくなっているからでしょう。「40年研究者をしているが、ここ数年の科学の変化は脅威を覚えるほど速く、知識を身につけておいた方がいい」と世界的な生命科学者である吉森保・大阪大学栄誉教授も言います。今回対談をした読書猿氏も「生命科学を学ぶ姿勢が、あらゆる人にとって大切だ」と共鳴します。この対談では、『 LIFE SCIENCE(ライフサイエンス) 長生きせざるをえない時代の生命科学講義 』を切り口に、生命科学の学び方について考えます。今回は対談の前編です。 判断を科学者に委ねていいのか? 吉森保(以下、吉森):生命科学のことを、み
修士課程を終えて博士課程に進む学生の数は03年度の1万1637人がピークで、18年度には約半分の6022人まで落ち込んだ。正規雇用で安定した研究ポストが減り、博士号を取ってもその先の展望が描きにくいことが背景にある。 次に、日本の研究力を見てみよう。注目度の高い科学論文数の国際順位は1990年代前半まで世界3位だったのが18年は10位まで落ちた。同じ平成の30年間に産業競争力も低落。鉄鋼・造船のような重厚長大型産業だけでなく、家電製品やパソコン、半導体のようなハイテク分野でも国際市場シェアの低下が進んだ。 産学そろっての地盤沈下を招いた「主犯」は、イノベーションの担い手を育てる仕組みの弱さだ。 イノベーションといっても日本が得意とした「よりよいものを、より安く作る」式のプロセスイノベーションではない。米アップルのiPhone(アイフォーン)のようなプロダクト(製品)イノベーションである。プ
今年2023年は関東大震災から100年。また、2011年には東日本大震災が起き、大きな被害をもたらしました。今後、どのような大地震が予測されているのでしょうか。そして、私たちは大地震にどう備えればよいのでしょうか。地球科学の第一人者で地震や火山噴火を研究する鎌田浩毅・京都大学名誉教授に聞きました。鎌田さんは、「南海トラフ巨大地震は2030年代に必ず起きる」と断言します。 巨大地震は必ず起きる 日本では近年、大規模な地震が相次いでいます。1000年に1度といわれる東日本大震災以降、日本列島が地殻の変動期に入り、大地震や火山の大噴火がいつ起きてもおかしくない不安定な状況になっています。それに追い打ちをかけるように、約100年周期で起きる南海トラフ巨大地震が、2035年前後に起きることが分かっています。 発生周期の予測は、過去の地震データの検証を根拠にしています。1946年に昭和南海地震が起きた
高森:その頃は、コーチはその人ができるようになったことに合わせて、さまざまなことを指導するんだ、と思っていました。今僕はビジネスコーチになり、いろんな会社に行きますが、毎回まさに同じことを言っています。言う内容はいつも同じです。「目標を認識すること」「課題を明確にすること」「アクションを起こすこと」です。そして、起こしたアクションは完了させて、そこで出た課題を棚卸しして、またアクションを起こすという繰り返しです。 コーチングする会社を訪ねて「目標は何ですか?」と経営者の方々に聞くと、毎回おっしゃることが違います。認識してなさそうなんですね。次に「では課題はやりましたか?」と聞きます。すると、「ちょっと色々ありまして」と言われるんです。「やったんですか、やってないんですか?」「やってません」「分かりました、ではどうしたらできるか考えましょう」というやり取りをします。 ちなみに、「それを今から
「頭がいい人とそれ以外の人では、何が違うのだろう?」 ―― この問題に限れば、僕は人並み外れて、真剣に考えてきた自負があります。 こんにちは、西岡壱誠と申します。偏差値35から2浪で東大に合格した現役東大生です。 「頭がいい人の条件」というのは、多くの人にとって興味あるテーマではないかと思いますが、僕にとっては、ひときわ切実な問いでした。なぜなら、僕は偏差値35から東大を目指し、2浪で合格しています。受験生だった3年間、「頭がいい受験生とそうでない自分の違い」について、嫌でも深く考えさせられました。 東大入学後は、人気漫画『ドラゴン桜2』の担当編集の一員となり、何百人もの東大生に取材して、彼ら彼女らの勉強法や思考法などを調べてきました。ドラマ日曜劇場「ドラゴン桜」でも、「東大監修」として、脚本を監修したり、ドラマに登場する生徒たちが実践する勉強法を提案させていただいたりしています。 そのな
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『日経BOOKプラス|日本経済新聞出版社』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く