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掃除・片付け
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ここ二週間の僕のトピックをあげるなら、「50を過ぎたらバンドはアイドル」という筋肉少女帯の新曲が完成した。 「50を過ぎたら……」本当にその通りだと思っている。存在の非日常性、不条理感、幻想度……ウソっぽさ、すべてにおいて50歳を超えたロックはアイドル的だ。 だって、そうでしょう。 本来なら若者のために作られた音楽ジャンルをがっつり初老になってまだやり続けているのだ。“ヤング”という基本概念と光の速さで乖離していくのは当然のことだ。社会への反発、大人への抵抗、そんなメッセージを50過ぎて叫ぶ者があるなら前者はメンドーなツイッター民だし後者はヘンなおじさんだ。 「大人は信じられない!」と憤っている輩が憤る矛先より20も30も歳上なのだ。何よりいい歳をしてライブとかやっているのがおかしいよ、ということだ。エレキギターをギュンギュン鳴らしたりドラムをドコドコ叩いたり「やかましい! 君たちは学生さ
Q. 庵野(秀明)さんの『シン・仮面ライダー』の制作ドキュメンタリーが話題になっています。押井さんはご覧になりましたか? 映画製作は自分以外のアイデアが出てくるのがいいと言いつつ、あれじゃないこれじゃないとリテイクを繰り返して現場のスタッフ&キャストが疲弊していく様子が収められています。ドキュメンタリーなので作り手側が面白おかしく切り取っている可能性は否めないのですが、スタッフがアイデアを出しても答えを出せない庵野さんを見ていると、こっちも胃がキリキリしそうです。押井監督から見て、このようにスタッフや出演者に無理を強いる撮影は正しいのでしょうか? ── 今回はNHKでオンエアされた『シン・仮面ライダー』のビハインドのドキュメンタリー『ドキュメント「シン・仮面ライダー」~ヒーローアクション挑戦の舞台裏~』をご覧になった方の質問です。 押井 『シン・仮面ライダー』を観てないし、そのドキュメンタ
パパ活、というものをしたことがない。パパ活というのが具体的にどのような行為を指すのかよくわからないのだが、聞くところによると、若い娘とご飯に行ってご馳走をしたらもうアウトであるらしい。 飯どころか一緒に散歩をするだけでもそれに金銭が発生したらダメなのだそうだ。僕は特に若い娘と散歩やご飯をしたいとも思わないので、まぁいいんだけど、もし、仮に若い娘と散歩やご飯に行くことになったなら、どう段取ればいいのだろう?などと時々ふと夢想することがあるので、あるいは本当は若い娘と散歩やご飯に行きたいのかもしれない。夢とうつつは入り混じるのかもしれない。 「散歩って、ご飯って、どこ行く?」 若い娘の希望などもうまるでわからないから、そう、いっそこちらから尋ねるのではないか。 「う~んそうね、今日は髪を切りに行くから、そのあとトリキに連れてってほしいかな」 「トリ? トリアッテ? あ~イタメシ的な」 「違う。
今年で第45回目を迎える「ぴあフィルムフェスティバル2023」が、9月9日(土)~23日(土・祝)にかけ、東京・京橋の国立映画アーカイブにて開催されることが決定。同映画祭のメインプログラムとなる自主映画のコンペティション「PFFアワード」の応募受付が3月23日(木)まで実施されている。 また、3月15日(水)に開催される「第4回大島渚賞」の記念上映会を前に、大島渚監督が審査員を務めていた当時のPFFアワードをよく知る犬童一心監督、手塚眞監督、小中和哉監督が一堂に集結。小中和哉監督の最新作で映画作りに没頭する高校生の青春を描いた『Single8』の話題もあわせ、70年代の8mm自主映画シーンを熱く語り合った。 自主映画を作ってる同世代との出会い ──当時、自主映画を作っていた学生にとって、雑誌『ぴあ』はどのような存在でしたか? 犬童 『ぴあ』は、映画を差別化しないでフラットに選択できることが
── 押井さん、今回は『天使のたまご』(85)についての質問です。これを取り上げたのはAmazonプライム・ビデオで配信が始まっていたからです。これで初めて観る方もいらっしゃるのではないかと。 押井 えっ? Amazonプライム・ビデオで配信しているの? 私、なにも聞いてないよ。普通はなにか言ってこない? だって私、あの作品に関しては原作権ももってるんだよ。原作・監督・脚本ですよ。脚本や監督は、契約内容によっては連絡がない場合もあるかもしれないけど、原作権は違うと思う。原作者というのは、それくらい扱いが違う。私が原作権をもっているのは『天たま』と『御先祖様万々歳!』(89)、『立喰師列伝』(06)、あとは『アヴァロン』(01)も持ってたかな。どちらにしろ、少ないんですから! ── 押井さん、その辺のことはあとでチェックしてもらうとして、これはとてもいい機会ですよね。配信なので、たとえ寝たと
「BAND-MAID US TOUR 2022」(2022.10.30 EAST RUTHERFORD, NJ AMERICAN DREAM) 写真:FG5 すべての写真(6)を見る 『PMC Vol.25』では、世界的な人気を誇るBAND-MAID、3年ぶりのアメリカツアーを特集。現地を訪れたライター阿刀大志による追加2公演のレポートと帰国後のメンバーインタビューを掲載しているが、ここでは、ルポルタージュ完全版の前編をお届けする。 5人組ハードロックバンドBAND-MAIDが約3年ぶりとなるアメリカツアー「BAND-MAID US TOUR 2022」(2022.10.9〜11.1)を成功させた。前回は5公演だったが、今回は自身最大規模となる13公演。そのうち2公演は予想以上のチケットの売れ行きを受けて追加されたもので、最終的には12公演がソールドアウトとなった。チケットの総売上枚数は2
Q. 押井監督も出演されていた『花束みたいな恋をした』の感想をお聞きしたいです! 僕は“時代の不安の記憶装置映画”だと思いました。
2022年10月15日横浜・みなとみらいのぴあアリーナMMにて、電気グルーヴのワンマンライブ『and the ARENA〜みんなとみらいのYOUとぴあ〜』が開催された。 ピエール瀧の逮捕→復帰以降、電気グルーヴが客前でライブを行ったのは、2021年8月22日の『FUJI ROCK FESTIVAL 2021』、2022年5月14日の『SWEET LOVE SHOWER SPRING 2022』、7月19日リキッドルームのDGCC(電気グルーヴカスタマークラブ)会員限定ライブ、8月19日『SONICMANIA』の4本。今回は、それに続く5本目である。 (リキッドルームを除く)通常のワンマンライブとしては、瀧の逮捕により東京2デイズが中止になった『電気グルーヴ30周年“ウルトラのツアー”』の大阪公演(2019年3月10日、Zepp Osaka Bayside)以来、3年半ぶり。アリーナでの電気
指原莉乃がプロデュースするアイドルグループ=LOVE(イコールラブ)。2017年9月にシングル『=LOVE』でメジャーデビューし、今年の9月で5周年を迎える彼女たちが、5周年を記念した=LOVE史上最大規模となる『=LOVE 5th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT』を国立代々木競技場 第一体育館にて開催した。 当公演では、新型コロナ感染予防対策を徹底の上、「昼の部」「夜の部」の2公演、2万人を動員。ステージ上に設置されたLEDモニターでは、当コンサートのために特別に制作されたCG演出やメンバーのスペシャルな歌唱・オフショット映像を取り入れ、パフォーマンスとリンクして映し出すなど、大会場を活かした5周年ならではの盛りだくさんな演出と、全編を通し展開のある構成で会場を大いに盛り上げた。 カラフルなペンライトが会場を埋め尽くす中、ライブスタートを告げる「Overture」
映画好きの若者を惑わせる響きがゴダールの周辺には漂っていた ゴダールを入れるべきか迷ったんですが、露骨に影響を受けていることは間違いありません。ただ、僕はゴダールがヌーヴェルヴァーグと言われて出てきた頃を全く知りません。ビデオもDVDもない時代ですから、そう簡単に観られなかったんです。 高校3年生の時だったと思いますが、『映画評論』を読んでいると、「ジガ・ヴェルトフ集団」という言葉が出てきました。ゴダールが匿名で映画を作っていた時代の集団名なんですが、この響きに無邪気に惹かれました。それで、高校の学級日誌にその日あった出来事を書かせる番が僕に回ってきたとき、ジガ・ヴェルトフ集団について長い文章を書いた記憶があります。ゴダールの映画を全く観たことがないにも関わらずですよ。今思うと恥ずかしいんですが、当時ヌーヴェルヴァーグはとうに終わっていたにもかかわらず、それぐらい映画好きの若者を惑わせる響
『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』『イノセンス』など、さまざまな作品を世に送り出してきた日本を代表する映画&アニメーション監督、押井守さん。そんな押井監督が、読者の皆さんの映画についての質問に答えてくれるという連載がスタート! 押井さん発案の連載タイトル「あの映画のアレ、なんだっけ?」のようなフワッとした質問から、ズバッと突っ込んだ鋭い質問まで、種類は問いませんので、下記のリンクの質問フォームにどしどしお寄せください! 聞き手は、押井監督とは長年の友人でもある映画ライター・渡辺麻紀さん。回答トークがどんな方向に展開していくかは神のみぞ知る!なので、あしからず! ※質問は各回記事内にリンクのある応募フォームからお寄せください!
Q. 今年のアカデミー賞に国際長編映画賞のみならず作品賞・監督賞・脚色賞にノミネートされた『ドライブ・マイ・カー』。押井さんはご覧になったでしょうか? タイトルどおり車のシーンが多い映画でしたが、押井さんの映画も車のシーンが印象的なものが多いですよね。押井さんにとって車のシーンの演出に対するこだわりや、印象的な作品があれば教えてください!
『電脳コイル』(2007年)以来15年ぶりとなる磯光雄監督によるオリジナル新作アニメーション『地球外少年少女』。前編、後編が劇場上映され好評を博し、現在は動画配信サービスNetflixで全6話が配信中。さらに3月25日(金)よりブルーレイ、DVDがAmazonとぴあにて通信販売も開始される。 物語は、日本の商業宇宙ステーション「あんしん」に招待された子供たちと、宇宙ステーションで暮らして来た月生まれの子供たちの出会いから始まる。ネットに繋がるステーション、コンビニと自販機、布の隔壁や簡易宇宙服──、頑張れば手の届きそうな近未来は斬新であり、繰り広げられる冒険に胸躍る快作だ。 本作のキャラクターデザインと作画監督を務めた吉田健一氏に制作経緯、ご自身の画境に至るまで、広範にお話を伺った。 子供たちに「宇宙って面白そうだな」と思って欲しい ──吉田さんが本作に参加された経緯を伺えますでしょうか。
── 湯浅さんが初めて監督も手がけたのは、『バンパイヤン・キッズ』(01~02)のパイロット版『なんちゃってバンパイヤン』(99)ですね。プロダクションアイジーの作品です。 湯浅 アイジーで『なんちゃってバンパイヤン』ともう1本、短編の『スライム』(『スライム冒険記~海だ、イエー~』(99))の監督をやったんですが、このときちょっと考えたんです。このままアニメーターで行くのか、それとも演出もやるのか? そのときのキャリアで言うとアニメーターの方が順風満帆だろうという感じではあった。演出をやることに否定的な意見もあったし、向いてないと言う人も多かった。 ── でも、監督の方を選んだんですね。 湯浅 そうです。理由は簡単、面白そうだから。やったことがないので伸びしろがあるんじゃないかと考えたんです。 アニメーターとしてはそれなりの評価をいただいていたものの、自分では伸びしろを感じなかった。もち
── 『クレヨンしんちゃん』とは真逆のOVA『THE八犬伝~新章~』(93~95)の第4話、大平晋也さんが演出を務めた『浜路再臨』で湯浅さんは作画監督を担当し、これもまたアニメファンの注目を集めました。この作品はどういう経緯で参加したんですか? 湯浅 その頃、『クレヨンしんちゃん』をメインに仕事をしていたんですが、外からの誘いも来るようになったので、映画をやっていない時期はそれに応えるようにしていたんです。そんなとき、大平くんというアニメーターから誘いがあった。それが『新八犬伝』の4話だったんです。大平くんは『AKIRA』(88)や『紅の豚』(92)などのジブリ作品も手がけたアニメーターとしてもとても知られている方ですが、監督としても活躍している。 大平くんとの仕事は、いわばカルチャーショックみたいな感じ。ここまで突き詰めるんだとびっくりしました。自分が考える遥か先のレベルのことをやってい
── 現在は監督として活躍している湯浅政明さんですが、キャリアはアニメーターからスタートしています。 湯浅 最初は演出や監督にはまるで興味がなかった。単にアニメの画を描きたかっただけだったので、将来はアニメーターを生業にしたいと思っていたんです。 そう考えるようになったのは中学時代。アニメは物心ついた頃から好きでずっと観ていたんですが、どうやってアニメが作られているのかという部分には注目していなかった。その頃は、漫画とアニメの区別もついてない感じでした。 でも、中学1年生のときに、劇場編集版『宇宙戦艦ヤマト』(77)が公開されてアニメブームが起きた。その後も宮崎(駿)さんの『ルパン三世 カリオストロの城』(79)や、出崎(統)さんの『エースをねらえ!』(79)、さらにりんたろうさんの『銀河鉄道999』(79)が公開されて、アニメーターという仕事があるということを初めて知ったんですよ。相次い
12月17日(金)から公開される『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』は、仮面ライダー生誕50周年を記念した劇場作品。 現在放送中の『仮面ライダーリバイス』(テレビ朝日系)と前シリーズ『仮面ライダーセイバー』(同)の共演をメインに、仮面ライダー誕生の過去を紐解き、50年先の未来の姿を映し示しながら、仮面ライダーたちが平和を取り戻す姿を描いている。 古田新太ら豪華ゲストの出演や、藤岡弘、の息子・藤岡真威人が仮面ライダー1号/本郷猛を演じることでも話題を呼んでいる本作で、主演をつとめるのは前田拳太郎。前田が演じる『仮面ライダーリバイス』の主人公・五十嵐一輝は、家族を守るために悪魔のバイス(声:木村昴)と契約して仮面ライダーに変身する力を手に入れる。そして、お調子者のバイスに振り回されながらも少しずつ絆を深め、共に戦っていく。 2021年4月の俳優デビュー後、早々に『仮面ライダーリバイス
── 今回のお題は現在公開中の『DUNE/デューン 砂の惑星』の楽しみ方についてです。監督は『メッセージ』(16)、『ブレードランナー2049』(17)のドゥニ・ヴィルヌーヴ。原作はフランク・ハーバートです。 押井 やっぱりオーニソプターじゃない? オーニソプターがまともに飛んでるように見えたのはこの作品が初めてだよ。これまでもいろんな映画に登場していたメカだけど、飛べそうなものはなかった。宮さん(宮崎駿)もオーニソプターは大好きで、『ラピュタ』(『天空の城ラピュタ』(86))にも出している。でも、あんなのどう見たって飛べないじゃない。 私のように飛行機に興味がある者は、もれなくオーニソプターと聞くと目の色が変わる。私たちにとってのロマンであり、永遠の願望。みんな「羽ばたいて飛びたい」って思っているんだから。 実際は原理的にエネルギーのロスが激しくてダメなんだけど、それが叶うのがファンタジ
映画『最後の決闘裁判』は、巨匠リドリー・スコット監督の最新作であり、実話を基に描く重厚な歴史ミステリーであり、マット・デイモン、アダム・ドライバー、注目の新星ジョディ・カマーら名優たちの演技をじっくり堪能できる“多層的”な作品だ。始まった瞬間から観客を惹きつけ、観れば観るほどに謎のドラマが深まっていき、観終わったあとも考察したくなる……そんな本作の魅力を3人の著名人が解説! 本作が様々な角度から楽しめる、深掘りできる“映画館でじっくり観たい1作”であることがわかるはずだ。 マット・デイモンがサー(リドリー・スコット)に監督を頼んだ企画だと聞いているけど、それはとても正しい選択です。今のハリウッドで中世ヨーロッパをちゃんと描ける監督というのは極めて少なく、その最高峰にいるのがサーですから。 『最後の決闘裁判』はジャンルで言うと文芸映画になるので、サーお得意の暴力は控え目。が、それでも、さすが
第93回アカデミー賞授賞式で作品賞、監督賞、主演女優賞を受賞した『ノマドランド』のクロエ・ジャオ監督(右)とフランシス・マクドーマンド(左) すべての写真(6)を見る Q. 異例の4月開催となったアカデミー賞授賞式が終わりました。今年は“アジア”や“女性”の存在が大きかったように思いますが、押井さんは今回の結果などをご覧になって、どんな感想を持ちましたか? ── 今回は4月25日に発表された米国のアカデミー賞の結果についてです。押井さんは数年前からアカデミー会員なので、自ら投票もしていらっしゃいます。 押井 だから、候補作はほぼ観ていますよ。私がどの作品に投票したかは言えませんが(笑)。 個人的には、ノミネート作にSFやファンタジーなどがなかったので低調だった。アニメーションに関しても長編は不調で、いいのは短編に集まっていた。実写も短編の方が面白かったと思うよ。 ── 質問者の方がおっしゃ
Perfumeが、約1年半ぶりの有観客ライブ『Perfume LIVE 2021 [polygon wave]』を8月14日と15日にぴあアリーナMMで開催。そのオフィシャルレポートが到着した。 「男子〜! 握りこぶし」、「女子〜! 手のひら」というあ〜ちゃんの元気な呼びかけ、かしゆかとのっちのご機嫌な「Yeah! 」が会場に響き渡った。「声が出せない代わりに」と3人が編み出したポーズを真似て、静かに、でも、力一杯応える観客。そんなコール&レスポンスでも絆が確かめ合えることを祝うように、熱く、長い拍手がさんざめいた。その音をしばらく浴びるに任せていた3人。「やっぱり本物は違うね」と頬を紅潮させ、ハグのポーズをしながら、半べそくしゃくしゃの笑顔だ。未曾有の困難な時代に、Perfumeも観客もそれぞれの思いでこの日を待ち焦がれていたはず。お互いを思い、讃え、慈しむ、本当に温かい場面だった。 新
7月、夏の暑さに負けないほど“熱い”アニメがスタートした。その名も『かげきしょうじょ!!』だ。未婚の女性のみで構成される「紅華歌劇団」の人材を育成する「紅華歌劇音楽学校」を舞台に、未来のスターを目指す“歌劇少女”たちの希望と葛藤に満ちた音楽学校生活が描かれる。 そんな本作から、主人公・渡辺さらさを演じる千本木彩花さんと、もう1人のヒロイン・奈良田 愛を演じる花守ゆみりさんのインタビューをお届けする。『かげきしょうじょ!!』の話はもちろんのこと、互いの芝居に対する印象や自身の芝居の価値観を醸成させたエピソード、芝居を楽しいと思う瞬間など、「芝居」にまつわる話をたっぷり語ってもらった。 ――お二人はこれまで「歌劇」に触れた経験はありましたか? 千本木 しっかり触れるようになったのは自分が『かげきしょうじょ!!』に携わることが決まってからです。 それこそ「宝塚」に関しては、どのような作品が上演さ
日本時間の26日に発表されたアカデミー賞で作品賞をはじめ監督賞、主演女優賞を受賞した『ノマドランド』。この作品には映像の美しさや現実の車上生活者が多数出演していることなどさまざまな見方ができるが、何よりも「ノマド」と呼ばれる人たちの現実にわたしは注目したい。 日本でノマドというと、オフィスを持たずにカフェやコワーキングスペースなどを移動しながら仕事をする人を指すことが多い。だいぶ忘れ去られているが、わたしが2009年の著書「仕事するのにオフィスはいらない ノマドワーキングのすすめ」(光文社新書)でノマドをそういう意味で使ってから、この言葉は広がった。 しかし現在のアメリカでノマドと言われている人たちは、それとはまったく異なる。ノマドはアメリカ全土をミニバンなどの車で移動し、車上生活を続けながら、季節労働に携わっている人たちのことだ。こういう渡り鳥的な季節労働者は20世紀はじめにもいて「ホー
押井 観てません。『エヴァ』について語ることはあまりないよ。やることなすこと、庵野だってこと以外はね。 ── 諸般の事情で公開が延期されていたんですが、突然「来週公開です」みたいなニュースが流れ、みんな驚いたようです。しかも公開日が、東京の緊急事態宣言が解除される予定だった日とはいえ、異例の月曜日だったのでまたびっくりでした。 押井 まあ、庵野の横紙破りは今に始まったことじゃないし、それも含めて庵野ですよ。 ※続きはアプリでお読みください 質問はこちらのフォームからお寄せください!
Q. 押井監督も出演されていた『花束みたいな恋をした』の感想をお聞きしたいです! 僕は“時代の不安の記憶装置映画”だと思いました。 ── 今回は押井さんが出演というか、本人役でカメオ出演していらっしゃる『花束みたいな恋をした』についてです。“時代の不安の記憶装置映画”だと、この質問者は感じたようです。 押井 “不安”は感じなかったね。恋愛映画ですよ。いわゆる同棲ものでしょ? サブカル好きのふたりが出会って、5年間一緒に暮らし別れる。 私が気になったのは、ふたりが暮らすアパートというかマンション。多摩川沿いの広いベランダがある部屋。駅から歩いて30分で格安という設定ではあるものの、若くてお金があるとは思えないふたりが暮らすにはリアリティがなさすぎる。つまり、そういうリアリティを追求する映画ではないということです。 ── あのおしゃれなマンションは、私も気になりました。 押井 あれ、麻紀さん、
こんにちは。森崎ウィンです。 今日は、僕の故郷・ミャンマーについての話をさせてください。 ニュースなどで知っている人も多いと思いますが、2月1日にミャンマーでクーデターが発生し、それに対する市民の抗議デモが今も続いています。あの日から1ヶ月半、ミャンマーで生まれ、ミャンマーで育った者として、何をどう言えばいいのか、ずっと考えていました。そして今、ここで自分の想いを言葉にします。 大好きなミャンマーがこうなってしまったことで、今、僕の中には帰る場所をなくしたような感覚があります。それはすごく悲しいし、寂しいし、悔しい。でも、その気持ちをどうやって発信すればいいのかわからずに今日まで来ました。 正直に言うと、目をつぶって逃げたくなる気持ちもありました。何もふれずに、このままなかったことにしようとも思いました。自分に何ができるかわからなかったし。やっぱり僕はエンターテインメントを仕事にしている人
Q. 日本学術会議の会員候補者6名の任命が菅総理によって拒否されたことが大きな話題となっています。この事件や学術会議について押井さんはどんな考えをお持ちでしょうか。僕は事件の前は、学術会議の存在すら知りませんでした。 ── 今回は学術会議についてです。菅総理がその中の6人の任命を拒否したことで、国会が紛糾していましたよね。菅さんがなぜこの6人なのか、理由を明確にしてないからでもあるようですが。 押井 学術会議の話はうんざりだからサクサクいこう。 ── なにがそんなに“うんざり”なんですか? ※続きはアプリでお読みください 質問はこちらのフォームからお寄せください!
佐野元春を成立させるクリエイティブのかけら 大瀧詠一との出会い、「サムデイ」の大ヒット 佐野元春による革命が始まる 音楽ファンのなかには「佐野元春と言えばラジオDJ」ととらえている向きも少なくない。佐野は1981年4月からNHK-FM『サウンドストリート』のDJに抜擢される。坂本龍一、山下達郎、渋谷陽一など錚々たる顔ぶれと共に、彼は1987年3月まで、6年間にわたって毎週月曜日のDJを務めた。いわゆる「元春レイディオショー」である。 サブタイトルを「元春レイディオショー」と名付けて、番組構成も独自のスタイルにした。コンセプトは“レス・トーク、モア・ミュージック”。深夜放送によくある、笑い話の途中で音楽をかけるという調子ではなく、1曲目がこういう理由だから2曲目はこれと、体系的なフローでロックンロールをシームレスにかけまくった。今日で言うプレイリストだね。海外の古本屋でプログラム制作のノウハ
鴻上尚史の定期公演第18弾『ハルシオン・デイズ2020』 2004年の名作が柿澤勇人、南沢奈央、須藤蓮、石井一孝の実力で生まれ変わる 10月31日(土)~11月23日(月・祝)の期間、紀伊國屋ホールにて鴻上尚史 作・演出の舞台『ハルシオン・デイズ2020』が上演されることが決定した。 鴻上が出会った様々な人間と公演するために立ち上げたプロデュース・ユニット「KOKAMI@network」。第18弾となる今回は、絶望と救済、そして希望をテーマに、4人の登場人物が妄想・幻影・虚構と向き合いながら、目まぐるしく物語を展開していく。鴻上作品の中で最も多く上演されている『トランス』のテーマを引き継ぎ、2004年に初めて上演された本作。2011年のロンドン公演を経て、「今だから」届けたい作品として2020年版を上演する。紀伊國屋ホールほか、サンケイホールブリーゼにて大阪公演も開催される予定だ。 主演を
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