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掃除・片付け
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散々Twitterなどで議論されているアニメ「バブル」を見た。「バブル」は絶対に成功するという前提で作られている映画だった。 「ヒカルの碁」「DEATH NOTE」を手掛けた漫画家の小畑健がキャラクターデザインを担当。脚本は「魔法少女まどか☆マギカ」の虚淵玄。監督は「進撃の巨人」「甲鉄城のカバネリ」の荒木哲郎、音楽は「プロメア」の澤野弘之。アニメーションは「王様ランキング」「Vampire in the Garden」のWIT STUDIO。OP主題歌は呪術廻戦の《Eve》!! 声も豪華!主演は『HiGH&LOW THE WORST』の志尊淳、広瀬アリスが助演。ヒロインはTikTok歌い手のりりあ。その他に宮野真守・梶裕貴・畠中祐ら豪華声優陣が出演。 真ん中が志尊淳さん映画だけじゃない!マルチメディアで「バブル」を展開!あらゆる層にリーチします!まずはジャンプ+でコミカライズを連載!さらに
Netflixジャパンオリジナルドラマ「FOLLOWERS」を見た。Netflixジャパンといえばあの「全裸監督」を送り出したチームである。 え〜、日本に来るとなぜかダメになってしまう御三家ってえものがありまして、 ・Twitter ・ハフィントンポスト ・ネットフリックス だなんてインターネットではまことしやかに言われておりますが、この「FOLLOWERS」は全世界190か国に独占配信されるんでありますね。 1話1億円とかかけられているんすよ。このガラパゴス俳優が棒読みで出てくるしょうもねえドラマに何億円、、はあ、、ハイロー何本つくれるかな、、 ということで、「テラスハウス」は海外で人気だそうですが、すさまじい費用をマーケティングとコンテンツに費やすNetflixが、満を持して送り出すのがこの「FOLLOWERS」なんであります。 Netflixのオリジナルドラマといえば、「ストレンジャ
映画館を出たわたしは、ジャック・リヴェットの3倍はあったな...と相対性理論による時間のいたずらを全身に感じていました。そしてふと映画を見る前に、このツイートを見て笑っていたことを思い出したのです。 オタクやばいww(※2019/1 元ツイートが消えていたのでスクショを貼りました) 見る前はそう思っていた。 だが見終わった後に分かった。彼は真実を言っていたのだと。誰もが彼を狂人だと思ったが、彼はまったく狂っていなかった。身を挺して警告をしてくれていたのだ。 それなのにわたしはなにも気づかなかった。狂人と思われていた人はまったく狂っておらず、安全圏にいると思っていたこちらが狂っていたのだ... ということで、『君の名は。』は素晴らしい映画でしたが、わたしは全く理解出来なかった。しかしみんなが感動しているので無理解ぶりを反省し、どうすれば感動できるのかを自分なりに調べたので、自戒を込めてここに
It is election season. The world is busy and rubbish. But it is also Christmas. So take a breather and let me tell you a story about London, trains, love and loss, and how small acts of kindness matter. I'm going to tell you about the voice at Embankment Tube station. — John Bull (@garius) December 11, 2019 ホームに電車が入ってくると、日本では「白線の内側までお下がりください」みたいなアナウンスが流れるが、ロンドンの地下鉄では「Mind the Gap(溝に気をつけて)」というアナウンス
いま局地で話題沸騰の「コブラ会」。YouTubeプレミアムで配信されているドラマのタイトルだ。これはあの1980年代の大ヒット映画「ベスト・キッド」の続編で、主人公のライバルで悪役だったコブラ会のジョニーが主人公になっている。ガラの悪い、冴えないオッサンが主役のドラマ?興味ないわという人こそ見てほしい。コブラ会はたくさんのことを教えてくれる。 主人公のジョニーだが、稀に見る手のつけられない悪役で、毒親に育てられたアル中のクソ野郎。LAの安アパートに住み、修理工(なんでも屋)の安い仕事をしてどうにか生計を立てているが、クライアントに「そんなビッチなこと言うなよ」と言って雇い主に「ビッチって言われた!!」という苦情が行き、あっさりクビになる。ジョニーはミネラルウォーターの代わりにビールを飲んではクダを巻くただのダメなオッサンなのである。そんなジョニーが同じアパートに住む高校生を偶然救ったのがき
オッス!オラ、いま話題のドラクエ映画を見てきたぞ! 「君の名は。」のトラウマからか、日本のアニメ映画に拒否反応が出る自分....しかもあの悪名高き山崎貴が総監督...ということで、公開前から「宗教上の理由で見ません」と公言していたが、ツイッターであんまりにも賛否両論になっていて、無限に検索して感想を読んでしまう、、 どうもネタバレによると、「ラスト10分に興ざめする超展開になる」ということで、詳細を見ると「うわーたしかにそれはないわな」という内容だった。納得しながら、また無限に「ドラクエ 映画」で検索して阿鼻叫喚を眺め続ける、、なんで、、なんでこんなに気になるの、、 そんな一日を過ごした後、「だめだ、あまりにも気になりすぎる、やっぱり見に行こう」と決意を固め、行ってきたのでした。 その結果は!! ネットのネタバレを踏んだくらいでは回避できないくらいのすさまじい地獄だったのだった。 みんな、
レンタル彼氏カトレアを使ってみたら少女漫画の主人公になった&時給6000円のレンタル彼氏と無料のレンタルなんもしない人を呼んだ話 【記事アップデートのお知らせ】 すごいサービスに出会ったので記事をアップデートしました。表題の記事は下にありますのでそちらにご興味ある方は下をチェケラしてください。 新しいタイトルですが レンタル彼氏カトレアを使ってみたら少女漫画の主人公になったです。 レンタル彼氏カトレアは、東京、千葉、埼玉、神奈川を中心に芸能人並のイケメンとデートが出来るおすすめサービスです。 芸能人並のイケメンとデート ハハッそんなことあるかいなと思ったのだが、いざ使ってみるとそんなレヴェルではない神対応にひれ伏しまくったのであった、、 レンタル彼氏カトレアさんのWebサイトはこちら。今すごくお得なキャンペーンをやっているのでぜひ使ってみよう。ちゃんとマスク着用&消毒も完璧など、コロナ対策
今日、25歳女子に「昨日ズートピア見に行ったんだよ」と言ったら「誰とですか?!あれってデートムービーですよね!」と言われて驚愕した。世間ではズートピアはデートムービーということになっているそうだ。どうりでTwitterで「ズートピア」と検索したら、カップルの自撮りとプリクラ&「ズートピアかわいかった☆笑った〜そのあとハンバーガー食って帰ったおいしかったピース」みたいなツイートしか出てこないはずである。てっきり「人種のるつぼ・アメリカで描かれた、差別をテーマにした真摯な社会的寓話」な映画だと思っていたのに、いつのまにか世間はそんなことになっていたのか... そういえは六本木ヒルズの映画館もやはりカップルでぎっしり満員だった。 ※以下ネタバレ含む この世界では綿密なリサーチにもとづいて、動物たちが社会生活を営み、リアルな大きさで登場する。映画の着想は、「地球上の動物は90%の被食者と10%の捕
スタバでたまにアメリカ発の「フレンドリーな接客」をがんばって取り入れようとしている子に会うことがある。「今日は寒いですね〜」「お仕事ですか?」「あっわたしもそれ好きなんです〜」みたいに話しかけてくれるやつだ。だいたいいつも、「君絶対そんなの興味ないしマニュアルに書いてあるから言ってるんでしょ...」みたいな感じでお客さんとの間になんとも微妙な空気が流れるのを感じる。わたしはそれを「エセ・フレンドリー」と呼びたい。 知らない人に気軽に話しかける文化がない日本でそれをやるのは大変なことだと思う。なんだか頑張りすぎてしまって、ウェットになってしまうのだ。コーヒーを売ってくれる人と買う人の関係なのに、これは、、、キャバクラかな?みたいな距離感を発動してしまうこともある。 なぜなら日本の接客業は「お客様は神様」みたいな感じで、カウンターの中と外では別世界の人間で話をすることも叶わないみたいな空気があ
セッションという映画を見た。友人が「町山さんの映画評が嫌いだ」と言っていて驚いた。わたしは昔から町山さんの映画評が大好きで、だいたいあれを嫌いになりようがないじゃない、と思っていたからだ。でもその友人が言うには、 「町山さんの映画評は"正しい"。正しいが故に、他の解釈を許さない。いま日本の映画評は、町山さんの以外の見解が存在しないようになっている。それは映画にとってもすごく良くないし、あまりにも気詰まりだ。菊地さんはその状況の突破口を開いたんだと思う」 ということだった。なるほどなあ。 菊地さんとのやりとりで、町山さんがマジョリティだと言われているのが全然ピンと来なかった。「映画秘宝」節というのは永遠にマイノリティだと思っていたから。だが、町山さんの意見はいつのまにかメインストリームになっていたのだ。全然気が付かなかった。 従来の「映画評論家」の文章と比べて、宝島社から「映画秘宝」を経てア
生きているだけでしんどい..わかる..わかります。世の中には生きているだけでしんどい人と、そうでない人がいる。しんどくない人にとって生きるとはただ生きることであり、しんどい人にとっては生きるだけでもう苦行なんである。 さらにわ.....わかる..... しんどくない人にとって、人生はただの人生だ。朝が来たら起きて、夜が来たら眠ればいい。しかししんどい方の人にとっては、「まっ、、また朝!!!あああ起きなきゃ、、」と思って起き、起きているあいだじゅうは「世間ではなんとたくさんの物事が起こっているのだろうか、複雑すぎてもうヘトヘト」と翻弄され、家についたら体力を削り取られてもう寝るだけ。寝ると朝が来るのでまた繰り返し、という感じである。そういう人は最近「HSP(ハイリ-センシティブパーソン)」と呼ばれるようになった。(追記:ADHDも生きるのがつらい。詳細は朝日新聞「生きるのがつらい女性のADH
誰もが絶賛する映画「ララランド」。半年前から指折り楽しみにしていたのですが、見たらすっごいダメだった。けっこうショックである。 ララランドはすごいのだ。「ロッテン・トマト」というアメリカの映画サイトで、批評家の93%が支持していて、332のレビューのうち「良くない」としたのはたったの23本。そしてこのブログもそのマイノリティの中に入るのだと思うと、23人の人と入る墓は一緒だなと思う。 友人のあんどうくんが言っていた、こういうことなのかもしれない。 これは大丈夫。同意できる。薄汚れたLAのハイウェイ、憂鬱な朝の渋滞で、突然歌と踊りが巻き起こる。この最高の瞬間が、映画が始まった瞬間に訪れるのでもう最初から涙が出てくる。 この「なぜかわからないけど涙が出てくる」というのがミュージカルの素晴らしいところだ。いつも世界がこんな風だったらいいのだ。争いも暴力もなく、花と笑顔と歌と踊りに満ちた世界ならい
Netflix「Followers」の感想をなんとなく書いたら思いの外大きな反響をいただき驚いております。ただ一方的にマイナスな印象を綴るのもよろしくないので、今回はNetflix「Followers」の良いところをお伝えしていければと思います。 1. 日本の有名人を堪能 Netflixオリジナルドラマ『Followers』全世界190か国独占配信! 監督・蜷川実花が世界に贈る、TOKYOリアルライフ!ということで、日本が世界に誇るたくさんの豪華な役者さんが総出演。中谷美紀, 夏木マリ, 浅野忠信、眞島秀和、笠松将、波岡一喜、柳俊太郎、濱津隆之、佐藤流司, コムアイ, ゆうたろう, 一挙, 上杉柊平, 中島美嘉, 板谷由夏, 池田エライザ, 金子ノブアキさんなどだそうです。 パーティに登場するセレブ役に土屋アンナさん、会場で歌う歌手に中島美嘉さん、まさかの本人役でに沢尻エリカさんが出演
よう!みんなコロナコロナでシケたツラしてんな!そういう私は超元気ですよ!!あまりにもアドレナリンが出すぎて具合が悪くなりそう!!なぜなら タイBL沼という楽園を知ったからです。 ↑これ。右が攻めで左が受けというドラマ上の設定のままファッション雑誌に掲載されているのおかしくない?あまりの濃厚供給に発狂寸前ありがとう地球 この楽園にはYouTubeにアクセスするだけで行けるのでロックダウンも全然ヨユーまじ全然むしろ歓迎っすわていうか自主的に家を出ねえなぜなら楽園がYouTubeにあるからだ ということでこのコロナ時代に絶対に見なければならないものが本日ご紹介する タイのBLドラマ「2gether」です!!! 見ろ!!見てくれ!命を削っても見ろ!日本語字幕を付けてくださる方がいるので日本語字幕がある!字幕設定から日本語を選んでくれ! 腐女子なのに見てない人にはむしろえっ2gether見なくて体調
むかしZくんという男の子に会った。Zくんは4歳のアメリカ人。お父さんが研究者/アーティストで、お父さんが東京で講演をするのに着いてきたのだ。 Zくんに初めて会ったのは新宿にある、繭のかたちをした真新しいビルの控室だった。窓の外には新宿のまちが広がっている。Zくんは突然私に話しかけてきた。それは「今日の朝の地震さ、地震ってあんなくらいしか揺れないの?全然大したこと無いね」ということだった。つんとして強がっているのがかわいかった。 彼は繊細で、賢く、人懐っこい子だった。「彼にしかできない役割」をいくつか持っていた。そのひとつがエレベーターのボタンを押すこと。エレベーターで移動をしたい場合、そのボタンを押すのはZくんだ。他の人が押すと「どうしてそんなことをするんだ」と泣いた。 アメリカと日本の時差はけっこうひどい。Zくんは五時に置きて18時には寝るという完全なルーチンができていた。お父さんはZく
アイドル好きの人が絶対言う「いや曲がいいんだって」を今までは「どうせかわいこちゃんを見る言い訳でしょ」と思っていた。しかしそうではなかった。本当に曲がいいのだ。そしてそのいい曲を歌う子たちがほんとにめちゃくちゃ可愛く見えてくるということもーー(日記はここで途絶えている) (日記の続き)最初にアイドル好きの人々を観察し始めたのは彼ら&彼女らがわたしには全く理解できないことばかり言うからだった。わたしは周囲のクリエイターにハロプロ好きが多いのに気づき、Facebookでグループを作った。そしてみんながハロプロについてアツく語るのをただぼんやり眺めていた。基礎知識がまったくないので、基本的にみんなが何を言っているのかは理解できない。でもそこに、すごい熱量があるのはわかった。 彼ら&彼女らの言うことは理解を超えていた。「疑似恋愛の対象」とかではないらしい。男子ならまだ「かわいい女の子を見る」という
「娘よ、元気出して」 何回読んでも辛いし、悲しい。 pic.twitter.com/PQ1NSlztJ3 — MOTEGIRL(モテガール) (@beautyplusalpha) April 9, 2019 Twitterで見かけた新聞の投書。 わたしは地方の女子大に通う地味で垢抜けない女子大生だった。しかも高校も女子高だったので男性の友人なんかいなかった。 私が入った女子大は、歴史はあるが、同じ街にある旧帝大の花嫁学校のような体裁で、学業に身を入れる学生はほとんどおらず、学府とは名ばかりのようなところだった。授業終了のチャイムが鳴ると、みな一目散に街に出てバイトやデートに励むので学内には人っ子一人いない。 ところで入学式の日、校門の前にずらりと並ぶ男子学生たちを見た。みんなインカレ(異大学)サークルの勧誘の人たちだ。 華やかなサークルは華やかな女子学生にチラシを渡す。そのほとんどが、女子
外国から一時帰国中の友人と話した。なんだか暗い顔をしている。どうしたのかと聞くと彼は「30歳を過ぎると突然家族の問題が降り掛かってくるんだ」と言った。 「普通の人が歩んでる人生、つまり25ぐらいで結婚して、30ぐらいで子どもができて...みたいな年齢って理由があるんだと思う。20代の頃は考えることは自分のことだけでよかった。可能性しか無いって感じだった。それが30代になった途端に、突然家族に問題が起こってくる。それを乗り越えるために家庭を作っておけということかもしれない」 我々はその普通の人生をうっかり踏み外して違うレールに乗ってしまった。多分普通の人生のレールに向かうジャンクションの脇道で、他のことに気を取られてよそ見をしているうちになんとなく乗り過ごしてしまったのだと思う。 友人の悩みは母の嫁姑問題ということだった。家族の仲が悪いのはかなしい。家庭の中にも暗い空気が漂い、その空気は家の
以前「レンタル彼氏」について書いて、たくさんの方に反応を頂いた。ありがとうございました! だがすまん、わたしはその先に行ってしまったのだ。 今日はその話をします。 「1122」(渡辺ペコ先生)という漫画がある。主人公は結婚7年目の仲良しだけどセックスレスの夫婦。妻が「性的交渉をしたくない」と言ったことがきっかけで、二人は話し合い「婚外恋愛許可制(公認不倫)」を作った。そして旦那は実際に不倫をしているのだが妻公認。しばらくはうまくいっていたのだがあることから亀裂が生まれ..というあらすじ。 1122(1) (モーニングコミックス)www.amazon.co.jp A
これが悲しかった。まちが一番幸せに包まれる花火大会の夜、ここに悪意を持つ人など誰もいないと思っていた。まちのみんなが楽しみにしていて、ちょっとおしゃれをしたり、おまつりのためのとくべつな料理をお店が用意したり、まちの外から遊びに来るひともたくさんいて、こどももおばあちゃんもワクワクしながらお出かけをしていただろうに、なんて悲しいことが起こるのだろうか。犠牲者の方にご冥福をお祈りいたします。その周りの方の苦しみにも。 まあなんかそんな感じでいろいろある世界で、ある日ふと「死にたいな〜」と思ったとしても、自分で死ぬのは結構大変だ。だいたい痛そうなやつは怖くて無理。電車に飛び込むのは痛そうな上に莫大な費用を払わなくてはいけないし、ビルとか崖とか高いところから飛び降りるのも怖すぎて絶対無理。切腹も痛そうすぎるので絶対嫌。包丁で指を切っただけでも死ぬほど痛いのに無理すぎる。首を吊るとかも痛そうすぎて
シン・ゴジラを見た。めちゃくちゃおもしろかった。わたしはタレント頼みの邦画も、特撮も、怪獣も、すべてに興味がないので完全スルーのつもりだったのだがあまりにも評判が良かったので行ってみたら本当にめちゃくちゃ面白かった。 シン・ゴジラを見始めて、「人智を超えた生物が生活を脅かす」という映画ということでまず思い出したのがスピルバーグ監督の名作「宇宙戦争」だった。何のいわれもない善良な市民たちが、理不尽な破壊を行なう巨大な力の前に無力さを味わいつくす。「宇宙戦争」は911のテロ事件を示唆していると言われているが、巨大なゴジラが東京を破壊し瓦礫の山を作っていく脅威は、当然3.11の地震と津波を思いおこさせた。 「宇宙戦争」では、人間はこの圧倒的な力の前に逃げ惑うしかなかった。それに対して、「シン・ゴジラ」は、いまの日本社会が持っている力でこの大きな力に立ち向かおうとしているところが本当に面白かった。
意外なところで人に会うことがある。 昨日の昼、半蔵門のラジオ局で取材の仕事があって、その直前に打ち合わせをやっておこうということになった。打ち合わせの場所は、その場に来ない人(東京で一番働く女ことまゆみ嬢)からメールで指定された。ラジオ局の隣にあるホテルのラウンジ。身内の打ち合わせだし、駅のほうにドトールとかもあるからそっちでもいいんじゃないかなと思ったけど、わざわざ予定を変えるのも出来なくはないけどなんかあれだし、まあいっかと思って待ち合わせ場所に向かった。 大手町とか半蔵門のあたりってすごく建物が立派で、道が広くて、ワシントンとかブラジリアみたい(想像)な感じ。開けていて、人がいなくて、日本っぽくなくてすごく気持ちいいところ。私はそんな道を歩きながら 「そういえば寸さんが会社行くときにこの辺で降りて歩くんだって言ってたな〜。寸さん元気かな。この前焼き肉食べたけど。萩原くんとインターネッ
中目黒の古書店DESSINで行われた展覧会「ハロー風景」を見た。詩人、寸の俳句と大原大次郎のデザインによる句集「ハロー風景」の世界を、モビールと絵画により空間に再構成したもの。 句集「ハロー風景」は「うるおい」がテーマ。お風呂など、うるおいのある風景をテーマにした寸さんの俳句とその解説、大原さんの絵で構成されている。絵だけでなく、句集自体のデザインも大原さんによるものだ。 寸さんの俳句は、身近な「うるおい」のある風景を、いろんな角度からとらえたもの。俳句の舞台は、東京と京都を行き来する寸さんの身の回りのこと。それに合わせて、俳句が書かれた背景の解説が、等身大の、リズミカルで独特な言語感覚で書かれている。 寸さんが選び抜いた、みずみずしい言葉で書かれた俳句は、文字面だけでキラキラしている。 初音湯や天使走りて風光る なんて。初音湯は京都にある、よい銭湯なんだそう。そもそも、お風呂とは良いもの
クソみたいな田舎で生まれた。宮城県の人口3万人ちょっとしかいない市で、最寄りの信号まで車で15分かかる。周りは一面のクソミドリ、隣の家は遥か彼方にあり、妹は高橋幸宏に憧れてドラムセットを買って叩きまくっても苦情など来ずカラスの鳴き声だけが聞こえるような辺鄙な場所だ。 一番近い都会は仙台で、電車で40分くらいかかる。電車はボックス席で、前にいる人と足が当たる。風に弱く、強風が吹くとすぐ止まる。車窓からはひたすら続く田んぼと、その向こうに太平洋が見える。 父は県職員で、母はモンテッソーリ教育をしている幼稚園教諭だ。「この土地でホワイトカラーの家は珍しい」と後に会った人は言った。 家には山のように本があった。昔はやたらと全集や図鑑が流行っており、親がやたらとそういうのを買うのが好きで、百科事典とか辞書とか日本文学全集とか思想書全集とかクラシック全集とか西洋美術画集とか福音館の絵本100冊セットと
この前友人のことを手伝ったところ(といっても何もしてない)、「ありがとう。すごく支えられました」というお礼の連絡をもらった。 支えになる!! なんという素晴らしい言葉。 今まで100回ぐらい、いやそれ以上、イベントだったり会社の仕事だったり、簡単な用事だったり、誰かが何かをするのを手伝ってきたけど、「支えになった」と言われたのは初めてだった。そういえば会社を立ち上げるとか四日間お風呂に入れないとか何か大きなものに立ち向かうとか大変なこともあったけど、そんな時でも”支えになる”と言われたことはなかった。 人はすぐに慣れてしまうものだから、感謝というのはそもそも他人に対して思うのも大変なこと。それをさらに、言葉にして伝える事ができるのはさらに大変。でも、誰かに伝える事ができたら、その効果は絶大だ。そして、そんな風に他人に感謝の気持ちを伝えることが出来る人は、これから先も、ずっと大切にされると思
映画「ペット」が世界中で凄まじい興行収入を上げている。世界で8億ドル以上を稼ぎ、今年6番目にヒットした映画になった。スペインでは今年最もヒットした映画になり、ロシアでは「アバター」「ズートピア」に続いて歴史上3番目に興行収入を上げた映画になった。日本でも興行収入40億円を突破している。全米アニメーションでは『インサイド・ヘッド』(3億5646万ドル)を超えて今年の8位になった。 だが「ペット」が”偉大”な映画かというとそうではないようだ。 映画を見た感想で日本国内外問わず多く聞かれるのが「話がトイ・ストーリーじゃん」というものだ。たしかに「ご主人さまと仲良く暮らしているところに新入りがやってきて生活が脅かされ、不本意にもそいつと冒険することに」という前半のあらすじは確かに共通していると思うが、そんな20年前の映画の話出されてもという感じであり、そんなことを言わなくても、真面目に向き合うのも
音楽を聴いて、その曲に合ったイメージが頭の中に浮かぶことは誰にでもあるけれど、それで映画まで撮ってしまうなんて...。 イギリス人の映画監督、エドガー・ライトさんは、1995年にアメリカのオルタナバンド「ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン」(ジョンスペ)の「ベルボトム」という曲を聴いたところ、どうしてもカーチェイスのビジュアルシークエンスが脳裏に浮かぶようになった。音楽とイメージが結びつく、”強烈な共感覚”の瞬間だったという。どうにかそのイメージを映画にしようとプロットを練り続けて20年。出来上がったのがこの映画『ベイビー・ドライバー』だ。 20年かけて映像化した「ベルボトム」は、オープニングシーンでさっそく登場する。 まあこれがめちゃくちゃかっこいい。エドガー・ライトが”共感覚”と言っていたように、音楽のタイミングに合わせて登場人物がトランクを締めたりガムを噛んだりという動
おお!いつの間にか東京じゅうの働く女子の共感をぶっちぎりで集めていると話題の漫画『東京タラレバ娘』が9巻で完結を迎えていた。 しかし全然ネットで騒がれていないので知らなかった。3巻ぐらいの時には「タラレバの新刊出たよ!!読んだ?!」なんて周囲の女子が未婚/既婚問わず騒いでいたので出るたびに読んでいたのだが、最近では話題に登ることもほとんどなくなった。そしてひっそりとした最終回。8巻の時には本編が単行本の半分しかなくて、amazonがブーイングで溢れていた。 なぜあれほど一世を風靡したタラレバの最終回には誰も見向きをしないのか。タラレバは独身女に夢を見せ続けることができなかった。タラレバは主人公を中心とした都会で自立する行き遅れの3人娘が話の中心。めちゃくちゃ年下の売れっ子モデルのKEYとのワンナイトラブが忘れられないクリエイタータイプの脚本家の倫子、父の経営する居酒屋で料理人として働いて客
恋愛は誤作動だと思う。人間は「その人を好きになるのが正しい」という理由で恋愛をすることがない。 「この人を好きになってもなんにもいいことないし、誰も喜ばないし、誰も幸せにならない」と理屈ではわかっていても、それでもどうしようもない重力に引っ張られるように、坂を転げ落ちるように、頼んでもないのに、どんどん勝手にエスカレートしていく。 いろいろ考えてみても、どうしてその人だけが特別に見えるのか、はっきりとした理由がわからない。ものすごい美人だとか?年収一億円とか?IQ300とか?とくにそういうこともないんだけど、どうしてスイッチが入ってしまったんだろう。 その人はどう考えても、「好きなタイプは?」と聞かれたときに、自分が答える条件にひとつもあてはまってない。相手が自分を好きだ好きだと言っているわけでもない。自分がその人を好きになる意味がわからない。これはどう考えても誤作動だ。 やっかいなのは、
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