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「にじさんじ」では機能し始めている 企業が運営するVTuberグループとして最大手のひとつ、ANYCOLOR株式会社の「にじさんじ」。今年の1月、新規に7名が一斉にデビューした。同時にデビューする人数としてはかなり多い。 【「にじさんじ」新たに7名がライバーデビュー!🎉】 本日1/16(月)より活動を開始! ◆初配信リレースケジュール 1/19(木)20:00~22:00(4名) 1/20(金)20:00~21:30(3名) TwitterやYouTube等の詳細は下記リンクやリプライをご確認ください! 詳細▽https://t.co/BOeelmzkaK#にじさんじデビュー pic.twitter.com/9krVQ6mgAI — にじさんじ公式🌈🕒 (@nijisanji_app) January 16, 2023 今回のデビューは話題性が高く、ツイッタートレンド入りがつづいた。
話し上手、美容に詳しい、おしゃれ……ゲイに対してこんなイメージを抱いている人は多いのではないでしょうか。実際、多くの素晴らしい映画やドラマにもそんな特徴を持つゲイのキャラクターが出てくるし、テレビのバラエティ番組では美意識が高く、お話上手なゲイの方々が日々場を盛り上げています。 僕はというと、ゲイではあっても話し上手でも美容に詳しくもなく、おしゃれになりたいと思ってはいるけれど、残念ながらそうではありません。自分の実態とかけ離れた属性に対するイメージに“違和感”を覚えることもありましたが、そのどれもが悪いイメージではなかったので問題だと思ったことはありませんでした。 しかし先日『純粋な人間たち』(モハメド・ムブガル=サール著、平野暁人訳/英治出版)というセネガルを舞台にした物語を読み、遠くの国の同性愛者を取り巻く状況を知ったことで「自分が感じていた違和感を放置しておくべきではないのかもしれ
原作の世界を立体的に浮かび上がらせ話題沸騰中のアニメ『チェンソーマン』。その作品に奥行きを生み出すひとつの要素がサウンドトラック=劇伴である。 本作を含めさまざまな作品で劇伴を担当し、まったく異なる楽曲を生み出す牛尾憲輔にインタビューを実施。『チェンソーマン』での具体的な創作過程から劇伴というクリエイションの一端を明らかにする。 ※この記事は『クイック・ジャパン』vol.164(2022年12月27日から順次発売)掲載のインタビュー記事を再編成し転載したものです。 牛尾憲輔 音楽家/プロデューサー。2008年にソロユニットagraphとしてデビューアルバム『a day, phases』をリリース。2014年に映画『ピンポン』で劇伴を担当。2022年に劇伴を手掛けた作品は『チェンソーマン』と『平家物語』。 ──『ピンポン』(2014)以降サウンドトラックも手掛ける牛尾さんですが、どの作品もコ
近年、エンタメコンテンツにおけるヒットの指標が多様化。音楽シーンにおいては、売り上げ枚数をもとにしたランキングだけでなくYouTubeやTikTokといったSNSでの再生回数も肝となっている。その影響から、本格的なアーティスト活動を前に、思いがけず“ヒット”を記録する人もいる。 シンガーソングライター・ひらめもそのひとり。彼女は2年前に“思いつき”でTikTokに投稿した「ポケットからきゅんです!」が3億回超の再生回数を記録、関連動画が30万個以上投稿されるというバズを生み出し、本格的なアーティストデビューを果たした。 「こんな人生になるなんて!」──彼女はうれしそうに話してくれたが、その裏にはバズを経験したことによる苦悩もあったとのこと。「ポケきゅん」ブームから今日に至るまでの2年間を振り返ってもらった。 「音楽の道に進もうとは、まったく思っていませんでした」 ──楽曲についてお伺いする
安堂ホセ「ジャクソンひとり」期待の才能といって間違いない 杉江松恋(以下、杉江) 無事チーム名もついたところで予想行きます。今回は好きな作品が多いんですが、私はイチ推しを「グレイスレス」、受賞予想を「荒地の家族」で行きます。 マライ・メントライン(以下、マライ) 私はイチ推しが「開墾地」、受賞予想は「荒地の家族」にします。 杉江 おお、予想がそろいましたね。では個別に見ましょうか。日比野コレコ『ビューティフルからビューティフルへ』と共に第59回文藝賞を受賞した作者のデビュー作です。 「ジャクソンひとり」あらすじ マッサージ師として働くジャクソンは、ある日自分を撮影したポルノ動画と思われるものがネットに存在することに気づく。同じようにアフリカ系の出自を持つ4人が集まり、誰の企みであるかを協議することになった。話し合いの中で彼らは、ある復讐の形を思いつく。 マライ 一種の文化的な復讐劇ですね。
爆笑問題「最も番組を終わらせたコンビ」が、24年間“ねずみ“で在りつづける理由<FOD『爆チュー問題』特別企画> 1999年にフジテレビの子ども番組『ポンキッキーズ』のコーナーとして始まった「爆チュー問題」。天才ねずみ“おおたぴかり”(太田光)と普通のねずみ“たなチュー”(田中裕二)が、人間の世界から拾ってきた物や言葉について「でたらめ」な解釈を繰り広げるコントバラエティは、世代を超えて爆笑できるお笑いコンテンツであり、多くの人に既存の価値観を問い直すきっかけを与えた。 あれから24年、長寿番組となった『爆チュー問題』を、爆笑問題のふたりはどのように見つめているのか。多様性の時代に『爆チュー問題』が在る理由。 『爆チュー問題』はFODで配信中! 『FOD』とは? FODは、フジテレビが運営する公式の動画・電子書籍配信サービス。有料サービス『FODプレミアム』では、ドラマ・アニメ・バラエティ
2022年マライ・メントライン文芸賞は『ロマニ・コード』(角悠介)に決定! ロマ言語の探究解析を行う若手言語学者のフィールドワーク体験記であり、実は「丸山ゴンザレスや村田らむのルポルタージュに近い」など、熱く、濃く推しまくるマライ・メントラインの授賞の弁をどうぞ。 マライ・メントライン文芸賞を授与する 2022年、個人的に最高に凄かった&おもしろかった小説は、小学館『STORY BOX』誌に書いた通り『地図と拳』(小川哲)だ。が、もっと広義の「文芸」という観点からベストオブベストを選べと言われたら、これはもう『ロマニ・コード』(角悠介)しかない。よって私は重い腰を上げて本作にマライ・メントライン文芸賞を授与する。マライ・メントライン文芸賞とは、私が「めったに無い特殊で深いおもしろさ」を感じ、かつ、メジャーな批評家があまり取り上げなさそうな本に遭遇したときにのみ起動する、なんの権威もへちまも
アニメ評論家・藤津亮太が2022年のアニメ映画を振り返る。キーワードは「大波のような映画」と「石のような映画」。激しいアクション、キャラクターの感情といった魅力の横溢する「大波のような映画」が趨勢であるように見えるが、確実に「石のような映画」が増えつつある。たとえば『かがみの孤城』のような……。進化しつづけるアニメ表現を考察。 期待されている「大波のような映画」 「大波のような映画があり、石のような映画がある。石のような映画をつくったのは、たぶん小津とブレッソンだ。一方、大波のように映画をうねらせるのはスピルバーグだ。セルジオ・レオーネだ。ベルトリッチだ。」 映画評論家の畑中佳樹は著書『夢のあとで映画が始まる』の中でこんなふうに記している。多分に感覚的な言葉ではあるのだけれど、だからこそ実感に訴えてくる部分がある。 2022年のアニメ映画を振り返ると当然ながら「大波のような映画」が注目を集
『ターミネーター』(1984)『タイタニック』(1997)など世界的ヒット作を手がけたことで知られるジェームズ・キャメロン監督。そんな巨匠が生涯をかけて挑んできた『アバター』プロジェクトの第2弾『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』が、何度もの延期を繰り返した末、12月16日にようやく公開された。 本稿では『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の魅力はもちろん、その問題点についても語っていこう。 満を持して公開された、超人気作の続編 第1作目の『アバター』(2009)は、公開が3D映画の導入時期と重なったことから“新たな映像体験”というアトラクション的な要素が人気となり、ロングランでじわじわと観客を増やしていった。結果的に、興行収入世界歴代1位という輝かしい記録を打ち立てたことで知られている。 しかしその画期的な視覚効果に対し平坦なストーリーには、否定的な声も強い。その続編となる『ウェイ・
大会を「真っ黒」に塗り上げたウエストランド 『M-1グランプリ2022』のキャッチコピーは「漫才を塗り替えろ」だった。 過去最多7261組から勝ち残ったファイナリスト9組は、5組が決勝初進出で、4組は2度目の決勝進出。敗者復活戦の18組を含めても、3回以上決勝に進出した常連組はいない。 まさに、新しい色になるはずの今大会を「真っ黒」に塗り上げたのは、「あるなしクイズ」を盾にした悪口を全方位に放射しまくったウエストランド! 激戦の今大会を採点から振り返ろう。 採点からもうかがえる「全体のレベルの高さ」 すべての採点を表にまとめた。赤字はその審査員がつけた最高点で、青字は最低点。審査員ごとの平均点と標準偏差(点数のバラつきが多いほど値が高い)も合わせて算出している。 『M-1グランプリ2022』審査員採点一覧(作表/井上マサキ) 今回、審査員が最高点をつけた組がかなり割れているのがわかる。大吉
軍事評論家の岡部いさくと語り合って盛り上がったのは、意外にも軍事方面よりも、比較文化的話題。そこで提起された命題は「ドイツにはなぜトールキンが出現しなかったのか」で、文芸大国ドイツの謎を日本在住ドイツ人、マライ・メントラインは考えつづけている。 岡部いさく先生といえばミリタリー/モデラー領域で英国スペシャリストとして超有名です。 『文春オンライン』で書いた英国王室ドラマ『ザ・クラウン』評にて岡部先生の助力をいただいた(マーガレット王女との悲恋で有名な英国空軍のエース、ピーター・タウンゼント大佐がエリザベス女王の夫であるエディンバラ公フィリップに飛行機の操縦を手ほどきする場面にまつわるアレコレについて)こともあって、先日、吉祥寺の「カフェ ゼノン」にて一緒にご飯を食べたのですよ。ちなみに率直な本音として「カフェ ゼノン」は美味い。食事が上質なのはいうまでもなくデザートドリンクの類がすばらしい
『想像ラジオ』を補助線に 『すずめの戸締まり』を見終わって、東日本大震災を取り扱ったアニメや小説、評論などにいくつか目を通した。その中で、発売以来の再読となった小説『想像ラジオ』(いとうせいこう/河出書房新社)は、『すずめの戸締まり』を考える上でも、興味深い補助線を与えてくれた。 「想像ラジオ」とは、海沿いの杉の木のてっぺんから深夜2時46分になると発信される、「あなたの想像力の中」だけで聞こえるラジオ番組。案内役はDJアーク。彼は津波に被災して、釣り上げられた杉の木の上から音楽とメッセージを発信しているのだ。 想像ラジオがどのようなものかが第一章で書かれ、つづく第二章は被災地にボランティアとして訪れたグループの様子にフォーカスする。語り手である作家のSは、ボランティアの中で耳にした「杉の木の上に引っかかっていた人」のイメージに取り憑かれるものの、その声(=想像ラジオ)を聞くことはできない
新海誠が『君の名は。』『天気の子』のファンに媚びずに“冒険”した『すずめの戸締まり』というロードムービー 『君の名は。』『天気の子』の大ヒットで、日本を代表するアニメーション監督のひとりになった新海誠。彼の最新作『すずめの戸締まり』が11月11日に封切られ、公開初日から3日間の興行収入は前述した2作以上の好成績を記録。多くの観客のもとに届けられている。 新海誠の作品を初期から観つづけてきたライターの相田冬二は、本作を「新海誠による、新海誠の【卒業式】と言えるかもしれない」と評する。さらに、新海誠の最初期の作品『彼女と彼女の猫』のモノローグに、『すずめの戸締まり』の本質を突いたフレーズがあったという──。 「僕も、それから、たぶん、彼女も、この世界のことを好きなんだと思う」 “わかりやすさ”という魔法で老若男女を惹きつけた『君の名は。』 数はさほど多くないだろうが、『君の名は。』(2016年
「アニメに描かれた東京」を概観 11月2日まで開催された『東京国際映画祭2022』。そのジャパニーズ・アニメーション部門のひとつとして「アニメと東京」という特集を組んだ。映画祭なので特集上映は映画4作品で構成したが、以前から一冊の書籍になるのではないかと思っているテーマでもあり、この原稿は特集の「長めの注釈」といった感じで、テレビアニメも含めた「アニメに描かれた東京」の姿をさっと概観したいと思う。 みどころ解説 ジャパニーズ・アニメーション 部門編|第35回東京国際映画祭 東京で暮らすようになったのは20代の末。新卒で地元に就職したが、そこを退職してからの上京だ。だから子供時代からいい大人になるまで、「東京」とはずっとフィクション──自分の場合アニメや特撮が中心──の中で見る風景だった。でも地方出身者には、程度の差はあれ、そういう人は多かったのではないだろうか。 自分が子供のころ──ざっく
「ブスから神7(カミセブン)⁉」 初めて出版した著書『コンプレックス力 ~なぜ、逆境から這い上がれたのか?~』(2017年/産経新聞出版)の帯に「ブス」と書かれたアイドル・須田亜香里(SKE48)。王道アイドルを目指して芸能界に飛び込んだ彼女が、バラエティ番組などで「ブス」と呼ばれてしまうようになった。 ファンも家族も、もちろん本人も受け入れられなかったという「ブスイジリ」。最近では、テレビ番組での容姿イジリそのものが減ってきているが、須田亜香里は、そのイジリを踏み台にしてバラエティアイドル・タレントとして大成した。 須田亜香里はいかにして容姿イジリと向き合ってきたのか。 この企画を提案した際に、「私がアイドルでいるうちに聞いてください!」と語り、「バラエティ番組は優しい世界です」という彼女に、女性アイドルと容姿イジリの是非、そして自分の居場所をめぐっての変遷について振り返ってもらうロング
テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。 『あちこちオードリー』 ゲストは中田敦彦。オードリーとしても芸歴は後輩でも“テレビの先輩”であり『笑っていいとも!』で共演し「関係が深い」間柄。近年の活動からか「どのくらいしゃべってくれるのか」と不安がってもいたが、蓋をあけると、番組史上屈指の深い話が連発した回だった。 中田は『しくじり先生』から生まれた「中田歴史塾」に勝負を賭けていたが、結果が伴わなかったことで「MCになる実力がない」と挫折したと明かし、YouTubeも「絶望の淵でギリだった」のだとぶっちゃける。「人の気持ちがわからない」から「愛されたい」のに、結果「最後ひとりでしゃべってる」のだと。「俺の話を聞いてくれ」という思い
「毎週貯まっていく100時間の音源」「1.8倍速までなら聴取可能」芸人ラジオリスナーが抱える“聴きたい番組が増え過ぎ問題” 多くの芸人ラジオリスナーが今、頭を悩ませているのが「聴きたい番組が増え過ぎ問題」だ。 TBSラジオでは深夜1時から始まる定番の『JUNK』だけでなく、『空気階段の踊り場』『アルコ&ピースのD.C.GARAGE』『ハライチのターン!』など24時台にも芸人が担当する番組が増え、昨年からはオールナイトニッポンでも24時台の枠が新たにスタートした。さらに、ライブ配信アプリの一般化、ポッドキャストの再ブーム……など、ここにきて音声コンテンツが急激に充実。 ラジオに限らず、映画、海外ドラマ、アニメ、音楽などあらゆるジャンルでサブスクが浸透し切った今、“コンテンツの洪水”と我々はどう向き合えばいいのか──。 革命的な変化をもたらした“radikoの登場” 2022年現在、芸人ラジオ
テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。 大喜利の回答ではなく、より盛り上がるお題を考案した人が勝利という新企画「大喜利お題選手権」。もうおもしろそう。メンバーはバカリズム、麒麟・川島、ケンコバら「大喜利好き」の面々。矢作「大喜利好き過ぎるとお題考えたくなるもんですか?(笑)」。 バカリズム考案の「架空の芸能人に毒を吐いてください」、川島の「オールスター感謝祭大喜利」、ケンコバの「仲間外れ大喜利」などをしていく中、特に盛り上がったのが、小木考案の「音声さん大喜利」。音声さんにスタジオメンバー誰かが言われたらショックなひと言を伝授し、それを音声さんが実際に本人に言いに行くというもの。たとえば、ケンコバの回答では、「マイク直しまー
時代の寵児となった小泉悠 ロシア軍によるウクライナ侵攻開始以来、「軍事」「戦略」「ロシア」専門家として小泉悠氏は、本人の意図とおそらく無関係に時代の寵児となり、教養的な信頼性・お茶の間アイドル性・サブカル的アングラ性による聖三位一体を成し遂げてしまった。まさにファティマの聖母もビックリといえよう。 ちなみにファティマの聖母預言では「ロシアがいずれヤバいことをやらかすから何とかせんといかんよ君たち」というガチ発言があったものの、世間的には、まぁ冷戦終結でそのへん何とかなったんでしょ、とタカを括っていたのだ。あまい、あまいぞ俗世! 神的・霊的存在にとって「短期」とはたぶん50年程度の話なワケで。 今般、彼の新著というか対談集『ウクライナ戦争の200日』(文春新書)にて、中国専門家の安田峰俊氏とともに鼎談メンバーとして代表イレブン招集がかかったのを機に、このあたり、状況について思うことを述べてみ
小田嶋隆、宮沢章夫、6代目三遊亭圓楽、アントニオ猪木……悲しい死の報せがつづきます。「遺された人間ができるのは悼むことだけ。生者は死者を悼むことで慰撫し、死者は生者を思い出によって慰藉するのです」と、故人を偲びながら、書評家・豊崎由美が送る生者のための読書ガイド。 宮沢章夫さんの思い出 6月24日に小田嶋隆さんが亡くなったばかりだというのに、9月12日に宮沢章夫さんまで彼岸に逝ってしまわれた。 劇作家にして演出家にして小説家。1961年生まれであるわたしの世代にとって、宮沢さんは、たった5歳しか違わないのに常に仰ぎ見るサブカルスターでした。ウィキペディアには記載されてないけれど、まだ有名になる前から、1980年代当時の最先端のクリエイターや文化人が集う原宿のクラブ「ピテカントロプス・エレクトス」に出入りしていたことこそ、わたしにとっては宮沢さんのその後の活躍と活動を裏づける眩しいエピソード
2022年8月24日、公式サイトにて「令和4年度については、作品の募集は行わないこととなりました」と掲載、9月16日〜26日の開催をもって幕を閉じた文化庁メディア芸術祭について、アニメ評論家・藤津亮太が考察する。 メディア芸術祭、終了 文化庁メディア芸術祭が第25回で終幕となった。メディア芸術祭だけでなく、文化庁芸術祭も贈賞を廃止し(芸術祭そのものは続行)、文化庁映画賞も廃止ということで、アートやエンターテインメントに関する顕彰の仕組みそのものを見直すということだろうという観測も出ている。 僕自身とメディア芸術祭の関係はたいしてあるわけではない。最後となった第25回のアニメーション部門に審査委員として参加したのが一番大きな接点だ。 この審査員以外だと、2020年(第23回)には受賞作に関するトークに進行役などで参加し、2021年(第24回)はそうしたトークに加え、受賞作展覧会(会場:日本科
盤上で相手の心理を読み、削り合うゲームの囲碁・将棋。 一方、囲碁将棋の『情熱スリーポイント』は、文田と根建がひたすらボケという拳で殴り合う白兵戦だ。その筋肉質すぎるお笑いファイトクラブは、たちまち好事家の噂になり、今も輪を広げている。 芸歴20年弱にして囲碁将棋が評価を高める理由。ラジオアプリを開いて、白熱のリングに耳を澄ませば、その理由はすぐに分かる。 ※この記事は『芸人雑誌 volume7』に掲載のインタビューを転載したものです。 コンセプトは「ずっと続いている番組」 ──番組開始からそろそろ2年が経とうとしてます。当初、どんなコンセプトではじまったんですか? 文田 最初の打ち合わせでGERAさんに「初回は番組のタイトルを決めたりする芸人さんもいます」と説明されたんですよ。でも、もう若手じゃない僕らがそこからはじめてもしょうがないかなと。それで第1回からメールもちゃんと届いて、ずっと続
『ラジ父』を支えるネタメール企画 冒頭、『ラヴィット!』出演時の映像と共に、辛辣なアンチツイートが続々と流れる。 改めて映像を観た真空ジェシカのふたりは「然るべくして炎上した」「俺たちも“害悪”と思った」と各々感想を述べた。 最初の企画は「ラジ父リスナーのお茶の間ーちゃん」。 コーナーに力を入れている本ラジオ。過去のネタメールで優秀だったものを、リスナー投票をもとにランキング形式で発表。 色褪せることのない秀逸なネタメールの数々。投票理由と感想を述べながら丁寧に振り返ることによって、リスナーはもちろん、普段ラジオを聴いていない人でもじゅうぶん楽しめる企画となった。 左は作家のエレファントかさ増し 『ラヴィット!』完全パロディ『ラヴィ父!』 『ラヴィット!』オープニング曲の「ヒューマニティ!」と共にあまりにも既視感のあるオープニング映像が流れ、舞台上にセットが組まれる。 MCは、昨年に続きイ
「何事もないっていうのがどれだけスゴいか!」 「ネコちゃんのおもちゃを魔改造し6メートル落下させ計25メートル走らせる」というお題のもと「Sニー」が作ったネコちゃん人形が、傘をグライダーのようにして6メートルの高さから落下した上で25メートルの距離を完璧に走り切る姿を見て、興奮した伊集院光はそう叫んだ。そして「当たり前に動くことがこんなに感動的なんだっていうのを身にしみてわかりました。これからすべての電化製品を見る目が変わりそうです」とつづけるのだ。 それは『魔改造の夜』の1シーン。元の用途を逸脱し、通常ではあり得ない改造をすることを「魔改造」という。 2020年から始まり、2022年8月20日、27日までに第5弾が放送されているこの番組では、「魔改造」を「身のまわりにあるおもちゃや家電製品のリミッターを外し、えげつないモンスターに改造する行為」と定義し、トースターでいかに高くパンを跳ね上
テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。 『もしもツアーズ』 最終回のゲストになんとウッチャンナンチャン。まず「こんにちはー!」(錦鯉風)と内村が合流。瀬古利彦のパロディキャラでマラソンランナーに扮して登場した「ウ古」ことウドは内村がいることに驚く。そんなウドに「お前、足細くなったな」と笑う内村。 「ウドは出会ったときが一番おもしろかった。天才かな?と思った。(今は)キレがないんだよね。天才じゃなかった」という内村に「言い切りました!」とウド。楽しそう。他人をイジらないウドが唯一イジるのが内村だという話に内村「ウドがオレの肩を叩き出したらバカにし始めている(笑)」。 後半、「ウッチャンに呼ばれてさぁ」とサプライズで南原も合流。
地下格闘技場みたいな暗黒頭脳フィールド 【前回概要】微妙に『ノイエ銀英伝』(『銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀』)の中の人といえるかもしれない、ドイツ語というか「銀河帝国語」監修担当のマライ・メントラインが、制作の舞台裏や作品の魅力を語る! そして作品解釈の深奥に分け入ろうとしたところで「待て、次号!」という勿体ぶり商業主義じみた展開が。ズルいぞマライ! そしてついに、その「次号」がやってきたのだ。 「銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀」第一章 本予告 今回は完全に個人的見解を述べます。前回記事がプロダクションI.Gや銀英伝公式の協力をいただいた檜舞台だったのに対し、今回は、法律が存在しない地下格闘技場みたいな暗黒頭脳フィールドですので、どうぞよろしくお願い致します。 さて銀英伝には、「史実的エッセンスの再構築」という面で識者を唸らせる瞬間が多いわけですが、私
見てのとおり、ヴォーカルのダミアーノ・デイヴィッドをはじめ、トーマス・ラッジ、イーサン・トルキオも共に男性性を転覆させるような志向の装いを好んでしている。一方ヴィクトリアはかねてニプレス姿でメディアに露出し、幼いころから感じてきた女性として客体化されることの苦痛、性的対象化に対する忌避感を訴えてきた。 ちなみに2022年現在ネット上では「性的対象化」ではなく「性的消費」という言い回しが流布しているのだけれど、これはアカデミアにはない言葉なので、このワードで検索している限り適切な情報ソースには辿り着けない。未来ではこの言葉が廃れていることを切に願う。 ともあれ、ホモソーシャル(単一の性別の構成員に偏ったコミュニティ)なロックのシーンにおいて、こういったレプリゼンテーションが色物扱いされずおおむねただかっこいいものとして受容されている程度には世界の感覚は進歩している。この程度を進歩なんていった
このメガヒット背景の背景には何があるのか。それぞれの映画が観客が望む“何か”に応えているからこそ、このヒットが実現しているはずだ。それは何なのか。 日本のアニメの興行を考えるときに、いつも思い出し(そしていつも引用する)文章がある。これは映画監督・黒沢清が書いたもので、「人間なんかこわくない」(青土社『映画はおそろしい』所収)の一節だ。ここで黒沢は、世間が何を「映画」と呼んでいるかについて考えている。 多分ジョン・フォードだ。彼自身がたくらんだと言うより、彼の評価のされかたあたりからぐーんと映画は人間ドラマに接近した。が、それでもフォードの映画にはスペクタクルの要素や派手なアクションがあり、何かそういう「見せる」娯楽性と人間の深みとが一体になった理想的形態としての道を映画は歩むのか、と当時は見えたのかもしれない。その後歴史的にはまあいろいろあったわけだが、「見せる」スペクタクルと「感銘させ
結成から四半世紀を超え、『キングオブコント2012』優勝から10周年となったバイきんぐ。芸人として円熟の境地にあるが、40代後半に入ってライフステージには大きな変化も起きている。ふたりに、プライベートやお互いの関係性、お笑いへの情熱について聞いた。 バイきんぐ 小峠英二(ことうげ・えいじ/1976年6月6日生まれ、福岡県出身)と西村瑞樹(にしむら・みずき/1977年4月23日生まれ、広島県出身)のコンビ。『キングオブコント2012』チャンピオン。小峠は『2021テレビ番組出演本数ランキング』で4位(440本)にランクイン。西村も趣味のキャンプでブレイク中。 キャンプイベントはお母さんのハートを掴むのが重要 小峠英二(左)と西村瑞樹(右) ──昨年のQJWebのインタビューでは、「『キングオブコント2012』優勝から10年はテレビに出つづけたい」とおっしゃっていました。今年ついに10年を迎え
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