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この度、文芸同人サークル〈ストレンジ・フィクションズ〉の番外編的オリジナル百合小説合同シリーズ第三弾『留年百合アンソロジー ダブリナーズ』に短編小説を寄稿いたしました。 『留年百合アンソロジー ダブリナーズ』書影。イラスト:幌田、デザイン:ななめの 留年×百合をテーマとする小説8編を収録する本書は、2024年5月19日(日)文学フリマ東京38にて販売予定。また、通販予約も開始しています(文フリ後に発送予定)。各種情報は以下のストレンジ・フィクションズの告知ページをチェックだ! 留年百合合同アンソロジー発刊のお知らせ|ストレンジ・フィクションズ百合――それはふたりの時を留める愛のマジック。 留年――それはあなたの時を止める奇跡のメカニック。 このふたつが出会ったとき、運命が動き出す。 文芸同人サークル〈ストレンジ・フィクションズ〉が贈る番外編的オリジナル百合小説合同シリーズ第三弾...not
バーナム博物館 (白水uブックス―海外小説の誘惑) | スティーヴン ミルハウザー, Millhauser,Steven, 元幸, 柴田 |本 | 通販 | Amazon 読んだことがなかったのですが、ミルハウザーすごい的な話は方々で聞くよなというベースがあり、そこに先日鷲羽さんがミルハウザーリスペクトで文体の舵をとっていたのを見てさすがに読もうかなと思って読みました。 すごかった。文舵の文脈が直接的きっかけだからなおさら語りに注目してしまったけど、語りがすごい。なかでも『雨』は語り全振りの極地のような感じがする作品でとても気に入った。概ね雨降ってるだけなんだけど(そんなことはない)、それでここまで読ませて印象を残せるの、真似したいという気持ちになる(そうそう真似できない)。 収録順とは前後したけれど冒頭『シンバッド第八の航海』がいきなり物語の多層構造とそのリズムのズレの話を展開してきたの
人類の皆さん、小説書いてますか? この記事について この記事に書いてあること この一ヶ月ほど、遅ればせながらLLMによる小説執筆の支援という試みを実地でやってみたので、その中で結構良かったなと思ったプロンプトを紹介する。 使用したモデルはClaude 3 Opus。 この記事で書かないこと 生成AI「で」小説を書くことについての記事であり、生成AI「に」小説を書かせることについての記事ではない。 具体的に言うと、LLMに小説の本文を出力させる話ではない。本当のところを言うとちょっとは試したけど、ちょっと試したくらいでは全然使い物にならなかった。色々と工夫すれば違うかもしれないが、自分の場合、色々と工夫するほど興味を抱かなかった(だって、小説書くのが趣味なのに、そこは渡したくないだろ)。 一般的な注意事項 小説ないしはその原型となるアウトラインをテキストファイルにしてまるごとClaudeに読
伊藤いづも『まちカドまぞく』が好きです。とても好きなので、どういう所が好きなのかをきちんと言語化してまとめておくべきではないかと思ったので、まとめておきます。本ブログは『まちカドまぞく』と伊藤いづも先生を応援しています。 まちカドまぞくの何が好きなのかを改めて長文早口ブログに書き記しておくべきように思えてきたから年末の宿題にしようかな — 笹帽子/笹幡みなみ (@sasaboushi) November 7, 2023 宿題を果たす この記事には単行本6巻までの内容のネタバレが含まれます。未読者に対する布教を意図した記事ではないので、興味のある方は、騙されたと思って6巻まで読みましょう。ただし、アニメ化された範囲のことを考慮して、基本的な内容は1-4巻まで(≒アニメ化された部分)とし、5-6巻の内容(≒アニメ化されていない部分)のネタバレを含む箇所には個別に明記の上、折りたたんでおきます。
参加したアンソロジー。告知記事のときに若干コメントはしたけど、ちゃんと感想を書いておくことにします。上記ページで熱烈通販中!!!!!!!!!! 核心的なネタバレは避けるものの、ある程度のネタバレがあります。 「えいべさん オーディオコメンタリ版」 cydonianbanana ホラー映画『えいべさん』のオーディオコメンタリ版という体裁で、映画のカットを説明するパートと、監督たちによる会話文が交互に続く。「えいべさん」とは、東北地方某所の猿の手を御神体とする厩猿信仰の名であり、映画はかつて行われた「えいべさん」に関する調査を題材にしている。 そうそうそう、毛ホラーってそういうことだよね! というジャパニーズホラー調の作品。毛ホラーのレギュレーション適合度にしても、ホラーとしての怖さにしてもこの作品が一番だと思う。 実際ホラー映画にオーディオコメンタリとかいう風習があるのかどうか知らんけれど、
Amazon.co.jp: 不夜島(ナイトランド) : 荻堂顕: 本 マジの、本当に、めちゃくちゃ、面白い小説です。絶対に読んでください。読書会がしたいです。 架空の戦後沖縄(というかもっと具体的には前半の舞台は与那国島)を舞台にしたサイバーパンク。架空の戦後沖縄を舞台にしたサイバーパンクって何だよと思うと思うんですが、架空の戦後沖縄を舞台にしたサイバーパンクだからしょうがない。具体的には義体化と電脳化により人間を強化する技術が主に軍事用途で発達している。与那国島・久部良は密貿易の舞台となっており、そこで主人公の台湾人・武庭純は仲介人(ブローカー)として腕を振るっていたが、それは秘めた目的のための仮の姿だった。終戦を認識できておらず今も帝国のために戦う殺戮マシーンと化してしまった電脳化済みの元憲兵が島に上陸したという情報を得た武庭純は、騒動が久部良の密貿易市場としての価値を毀損するのを避け
タイムマシンの修理技術者である主人公は修理の仕事をしながらその実、時空の狭間のようなところに引きこもっている。久々に自身のタイムマシンをメンテナンスに出した主人公は、整備が終わったタイムマシンの元に戻る際、タイムマシンから降りてきた自分自身を反射的に撃ってしまい、タイムループに陥る。 なぜこの本が積んであったかというときっかけはmurashitさんのこの記事ではないだろうか。いやこの記事はInterior Chinatownの話なんだけど……。まず読み始めての印象は、正直最初の方は、なんかちょっと、長いだろ、と思う。上記でざっくりあらすじっぽいことを書いているが「久々に自身のタイムマシンをメンテナンスに出した主人公は」に至るまでなんか本の半分くらい使われていて、なかなか事件が起きないのでこれどういう話なんだよというのがちょっとわからなくて戸惑う。書いてあることは面白いんだけど、そんな長く書
これまで基本的にはSFジャンルで小説を書いてきたけれど、今回のテーマはホラーということで、正直何を書いていいかわかりませんでした。深夜のdiscordで、次回はホラーにしよう、と決まったそのときにはワクワクしていて、よっしゃホラー書いてやろう、と思っていたものの、いざネタを出そうとすると何も出てこない。いや、それいつものことじゃないかと言われれば、はい、いつものことではあるんですが、あるんだけれども、でもSF書くときよりもその何も出てこない時間が長かった。思うに、自分がホラー小説をあんまり読んでいないために、「こういうホラー小説が書きたい!」といういわばロールモデルのようなものを持っていないからなのではないかと思います。 悩んでいくうちに、それがホラーを包含するのかされるのか、ベン図を書いたらどうなるのかわからないですが、ホラーじゃなくて怪談だったらありかもしれない、と思いました。 怪談が
“俺自身がActivityPubのactorになることだ” – 笹帽子 ということでこのブログは、MastodonとかMisskeyとかで @sasaboushi@sasaboushi.net で検索して見つけてもらうとフォローできます。 実施したことをメモします。 基本的な導入手順 WordPressに以下のプラグインを入れて有効化する ActivityPub – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語 WebFinger – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語 WordPress管理メニュー ユーザー>プロフィール>プロフィール写真 から、投稿に利用しているユーザーのアイコンをGravatarで設定しておく(これがユーザーのアイコンになる) .well-known/webfingerファイルを作る ルートディレクトリに
私たち異者は | スティーヴン・ミルハウザー, 柴田 元幸 |本 | 通販 | Amazon 強烈にミルハウザーであるし、でもこれまでに読んだのとはちょっと違う味付けだと思って読んだ。違う味付けの理由は訳者解説で見事に言語化されており、驚異から日常生活に挿入される小さな異物という微妙なシフトなのだなと思った。 「平手打ち」は、連続平手打ち犯(?)の出現に街全体が不安に飲み込まれていくというのが、こう、「いつもの」感があると同時に、しかしやっていることは平手打ちであるという、スケールが大きいんだか小さいんだか笑えてしまう所もあって、ちょっとメタな楽しみ方かもしれないけど楽しかった。 「闇と未知の物語集、第十四巻「白い手袋」」はまずタイトルがふざけてて良い。第十四巻ってなんなんだよ。それで柱のとこには単に「白い手袋」としか書いてないのかなりじわじわ来たんだけどこれは原書でもそうなのかな。という
確かにエルデンリングをやっていなければその100時間で小説を書けたかもしれない。だがエルデンリングをやったことで書けるラニ様現パロSSもある。 — 笹帽子 (@sasaboushi) April 22, 2022 先週の文学フリマ東京にて頒布した、エルデンリングのせいで新刊できませんでしたSS本『その新刊は無い、おぉその新刊は無い、だからこそその新刊は無い、おぉその新刊は無い』のPDF版を公開します! エルデンリングSS3本と新作 #幽世香を聞け の予告となります!https://t.co/azUWoLbKvm — 笹帽子 (@sasaboushi) June 5, 2022 魔女ラニとは何者なのか? エルデンリングにおける主要なエンディング分岐のうちの一つであり、もっともハッピーエンド感が強い正統派エンディング「星の世紀」エンドは、名実ともに「ラニエンド」である。 大雑把な内容(私の解釈
サラ・ピンスカー『いずれすべては海の中に』(市田泉 訳)を、 #かぐプラ感想 キャンペーンでいただいた図書カードで買いました! 表紙めちゃ良い。先日読んだWhere Oaken Hearts Do Gatherが面白かった( https://t.co/2Bavp6P0Sd )ので楽しみです! pic.twitter.com/nJuH35G7fB — 笹帽子/笹幡みなみ (@sasaboushi) October 7, 2022 表紙めちゃくちゃいいですよね。電子版がある本はだいたい電子で読んでるけどこれは紙の本で手にしてよかったなと思う。 冒頭作「一筋に伸びる二車線のハイウェイ」がすごくて一撃必殺を食らった。ハイテク義手がなぜか道路と繋がっている(?)という奇想天外さ、理屈がつくようなつかないような不思議なSF感、通底するアメリカ的な(適切な形容ではないと思うけれど、なんというか……)空気
あのころの俺たちが思い描いていたインターネット老人会の未来はツイッターで住宅ローン審査通りましたみたいな報告ツイートしてふぁぼが集まるとかそういうんじゃなくて、「安価で家建てるwwww 間取り>>5」とかだったはずじゃねえかよ — 笹帽子/笹幡みなみ (@sasaboushi) October 6, 2020 ↑エピグラフです。 このブログでは初めて書くのだけれど、私は潰瘍性大腸炎の患者です。 潰瘍性大腸炎は指定難病の一つであり、重症の場合はとても大変な病気ですが、私を含めた軽症者の場合、適切な投薬などの内科的治療で特に制限のない日常生活を送ることができることが多いです。そしてこの場合、外からは見えないので、実は身近に患者がいても全くおかしくないという、ひそかに身近な難病と言えるかもしれません(ちなみに難病の中では患者数も多い)。私自身も普段は自分が難病患者だという意識は全く持たずに生活で
帯文にしつこく二回も書いてあるしインタビューでも明言されているので書くけど、『虐殺器官』フォロワー。設定にしても文体にしても、もろ『虐殺器官』、というか伊藤計劃でありながら、でも2020年代にアップデートされた質感と問題意識だと思った。疫病禍という現実からの地続きの先に持って来た〈抹消〉と〈イグノラビムス〉の設定は荒唐無稽なスケールでありながら、書き込みに説得力がある。メインのテーマも出生の問題と、『虐殺器官』や『ハーモニー』とつながりながらも違う面の生命倫理を問うものになっていて、超意欲作だと思った。 分量としてはかなり長めで、長く楽しめるけども、この分量要ったのか?は疑問符がつくかもしれない。それくらいテーマが盛り盛りになっている。主人公も二足のわらじでえらい忙しいし。でも、「いやそのダブルワークは無理だろ!」という無茶具合が楽しい(すごい丁寧な書き込みで無茶をやってくる)。患者とその
ヤマノススメNext Summitのエンディングとは アニメ『ヤマノススメ Next Summit』は、女子高生による登山をテーマとする漫画作品『ヤマノススメ』のアニメ化第4期の作品。 本作のエンディングは、吉成鋼さんというアニメーターが毎話違う絵で一人で作っている(????) エンディングテーマこそ『扉を開けてベルを鳴らそう』一曲であるが、アニメの内容は毎回異なる(だから『チェンソーマン』のように曲含めて全部毎回新作というのとは違うのだが、あれはもう札束で圧殺という感じであるのに対して、これは作ってるの一人という異常性があり、その作家性や曲が共通であることでかえって毎回違う中の統一感みたいなものもあり、めちゃくちゃ良いのだ) アニメの内容に圧縮された情報量がものすごく、そこからストーリーが読み取れるのが楽しい。 大サビ(?)の「Ring a bell, ring a bell」の所に展開
レギュレーション 2022年に読んだ(≠2022年に発表された)小説のベストを選出する 本記事においてノミネートを行い、大晦日に受賞作品を発表する(それまでにすごく良い作品にであったらノミネートリストが増えるかもしれない) 長編小説部門(NOTY)に加えて、今年は短編小説部門(SSOTY)を創設する (new!) なお、NovelとShort Storyの長さはあまり厳密に考えない(Novella、Novelletteはざっくりどちらかに当てはめる) 過去の笹NOTY受賞作 笹NOTYノミネート長編小説リスト 当該年に読んだ(当該年に発表された、ではない)長編小説のベストを決める。 ノミネート作品中、★印がついているものが笹NOTY受賞作。 各年のノミネート記事はタグ NOTYから辿ることができる。 2023年...
この記事を書いた理由 昨日、文学フリマ東京35のWebカタログをチェックするスペース配信を行いました。 その中で、今回文フリ東京に出店予定の「(実在しない)切り抜きチャンネル」についてコメントしたところ、私と共にスピーカーになってくださったねじれ双角錐群のcydonianbananaさん、murashitさんのお二人が共にこのチャンネルをご存じでなく、また聞いてくださっていた方の中にも複数の方が「知らなかった、面白そう」という反応を返してくれていました。 自分は小説については感想をこのブログに書き残し、布教すべきものを布教したいと思っていますが、YouTubeなどの動画コンテンツは本分ではないというか、そんなdigってないし、見たものについても特別感想を書いたりはしていません(聴いた音MADをひたすらツイートし続けている事例はあるが……)。この「(実在しない)切り抜きチャンネル」についても
今回の新刊『故障かなと思ったら』は、《取扱説明書》がテーマです。テーマのフィーチャー度が高い作品から紹介すると、小林貫「取説ばあさん」は取扱説明書を求める妖しい老婆が登場するサイバーパンク・怪異譚であり、Garanhead「故障とは言うまいね?」では取扱説明書の地位が極度に向上した世界でそれを執筆する資格者「マニュアリストロ」たちの活躍が描かれます。石井僚一「森/The Forest」はレイ・ブラッドベリの「みずうみ」をもとにした美しい叙情SFですが思わぬ形で説明書が登場しますし、cydonianbanana「閲覧者」には開かれたままの取扱説明書が登場し、しかし登場人物は不在のまま縮尺一分の一の地図をめぐる冒険が進行していきます。全自動ムー大陸「直射日光の当たらない涼しい場所」は取扱説明書を題材とした短歌十首の作品で、短編小説アンソロジーのインターミッションとしても取扱説明書の広がりを感じ
Amazon.co.jp: 中国女性SF作家アンソロジー-走る赤 (単行本) : , 武 甜静, 橋本 輝幸, 大恵 和実, 大恵 和実: 本 中国女性SF作家の勢いを日本に紹介し、邦訳で読める幅を大きく広げてくれる良いアンソロジーだった。 以下、特に良かった作品の感想。 非淆「木魅」(大恵和実 訳) 設定の引き込み力がものすごく強い。幕末日本が舞台で、やってきた黒船は宇宙船であり、触手のある異星人は木魅(こだま)と呼ばれ、徳川家と名目上の婚姻を結んでいるという設定の元での、ある木魅とそれに仕える人間の女性の物語。もうこの時点で強すぎて勝ってるじゃないか。濃い設定と描写(木魅や、木魅の感覚に関する描写が好き)によって、短い作品ながらとても鮮烈な印象があった。 蘇莞雯「走る赤」(立原透耶 訳) 表題作。一種のVRMMOモノ。事故に遭って以来意識障害で昏睡している主人公の朱盈はオンラインゲー
Where Oaken Hearts Do Gather、メモとか作って精読したすぎる。 — 笹帽子 (@sasaboushi) September 5, 2022 ↑これをやりました 短篇企鵝さんがすごいので、リスペクト(パクリ)です。 物語詩の謎めいた歌詞について歌詞解釈Webフォーラム(?)上のコメントのやりとりを通じて語るという特殊形式の短編。こういう特殊な形式の語りや、フォークロア、ネットロア系が好きな人にオススメ。 ネビュラ、ローカス、ヒューゴー受賞で話題になっている&フォーマットにおける面白さがあって自分は好き&フォークロアもネットロアも好きなので好き、でも日本語の情報が検索してもあまり出てこなかったので、メモを公開します。 書誌など 初出はUncanny Magazine(←掲載ページ)。 受賞に、Nebula Award for Best Short Story of 2
早川書房様より極厚文庫型SF加速装置『新しい世界を生きるための14のSF』(伴名練・編/6月22日発売)見本をいただきました。ありがとうございます! 『紙魚はまだ死なない』よりmurashitさんの『点対』が再録! 主催した同人誌が商業デビューに繋がるとは、感無量です。https://t.co/ZDYKsKbNyL pic.twitter.com/PmfjMrzi5m — 笹帽子 (@sasaboushi) June 14, 2022 皆さんは加速しましたか? 『二〇二二年五月時点で、まだSFの単著を刊行していない』作家限定(例外もある)で、過去五年間に発表された短編を集め、日本SF界の歴史を十年加速させることを目的に編まれたアンソロジー。上記ツイートの通りの経緯で見本をいただきました。「点対」のリフロー型電子書籍化不可も見届けたかったからKindle版も買った。 以下は収録作品そのものに
コロナ禍を題材にした小説はプロもアマチュアもたくさん書いていますが、あまり個人的には食指が動かないしたまに読んだ時でもそんなに(コロナ禍を題材にしたことが)良かったという記憶がなかった気がしています。しかしこの作品は、良かった。考証や設定のしっかりした安心感の上に、読みやすくスピーディーな展開、連載の形式での展開の引きの作りの上手さ、史実と現代とセンスオブワンダーの絶妙なバランス(スマホとか、Youtubeとか、使い方が上手すぎる)、全部良すぎるなぁと思って読み進めてしまいました。良すぎたが故に欲をいえば結末もう少し膨らませられたのではとか、妹の話ももう少し掘り下げがあったのではないかとか、長編フォーマットでの読みたさまでしっかり感じられるところでした。何より一番良かったと思うのは、その結末の希望と誠実さ。現代側の世界をあの時点で真に書き換えられているわけではない、そんな都合良く展開してい
Oculus Quest 2 Amazon.co.jp: Oculus Quest 2—完全ワイヤレスのオールインワンVRヘッドセット—256GB : ゲーム 言うほど使い倒せてないんだけど、Half-Life: Alyxだけでも元取った感ある。VRChatもっとやりたいと思いつつあんまやれてない。 NP-TSP1-W(食洗機) Amazon | パナソニック 食器洗い乾燥機 ホワイト NP-TSP1-W 賃貸住宅にも置ける タンク式 スリムサイズ 工事不要 食洗機 | パナソニック(Panasonic) | 食器洗い乾燥機 皿洗うだるさ、腰の痛み、そういうものを消す。このモデルは分岐水栓方式とタンク方式を切り替えられるやつで、我が家では諸事情で分岐水栓にできてなくて短いホースでタンクに水入れてる。若干手間ではあるけどまあ蛇口捻って待つだけなら洗剤入れたりする流れでまあ……許すか……という
私が参加している文芸同人・ねじれ双角錐群が11月23日の文学フリマ東京にて新刊を出します。 今年のねじれ双角錐群のテーマは『群れ』。タイトル回収……タイトル回収じゃないか!!! ↑ Keep readingで続き読めるよ 最高のテーマだと決まった日に思い、翌朝から頭を抱えることになりましたが、しかし原稿を書き終えることには群れへの感受性が研ぎ澄まされた結果か、考えてみれば群れSFというのはSFの中でもすでに確立された一分野だなと思うようになり、たとえば自分が比較的最近読んだ小説の範囲だけですら円城塔『イグノラムス・イグノラビムス』とか飛浩隆『はるかな響き Ein leiser Tone』なんか完全に群れSFなわけであり、それら豊富な先行作品の群れに追いつき、打倒していくという高い志を掲げてできた合同誌『無花果の断面』にご期待ください。 以下、ネタバレを含まない宣伝感想。
この度、私が企画した2冊の合同誌について、Amazon Kindle Direct Publishingのペーパーバック出版(POD)を活用した復刊・再販を開始しました。 雨月物語SF合同『雨は満ち月降り落つる夜』 雨は満ち月降り落つる夜 | 笹帽子 |本 | 通販 | Amazon 近世日本を代表する怪異小説『雨月物語』の9編を、SF的視点から再解釈する小説合同誌です。 特設サイトはこちら。また、過去にいただいた感想の一部をまとめたページがこちら。 オリジナル書籍版は2019年5月の文学フリマ東京にて頒布、また若干数をBOOTHでも通販しましたがおかげさまで即日完売してしまい、以降はKindle版電子書籍でのみ配信を行ってきました。Kindle版電子書籍を普段から利用されている方はそちらで読んでいただけるので良いかと思いますが、紙の本で読みたいという方もいらっしゃるかと思い、この度ペーパ
『来たるべき因習』Kindle版 無料キャンペーン 私が参加している文芸同人・ねじれ双角錐群の奇祭SFアンソロジー『来たるべき因習』のKindle版が期間限定無料キャンペーンを実施しています。まだ読んでいない人は、今すぐ無料でダウンロードするか、キャンペーンが終わってから有料でダウンロードするか、その両方か。選ぶことができます。無料がオススメです。もう読んだ人は、お友達にも教えてあげてね。(キャンペーンは11/11木の夕方まで) どんな小説が載っているのか? それは昨年の文学フリマ東京で本誌を頒布したときの告知記事に詳しい。以下の記事です。熟読願います。
表紙と裏表紙 思ったよりちゃんとしてる(失礼)、というのが第一印象でした。 ここから紙の話をしますが、始めに宣言しますと、紙について私は素人です。すごいとんちんかんなことを書いてるかもしれませんが専門家のツッコミをお待ちしております。 触った感じ、用紙は普通の、手触り良い程々の厚さの紙です。公式には、紙は80ポンド(220 g/m²)であるという記述があります。ここにもヤードポンドの帝国が……。ここのツールを使って四六版のkgに換算すると約189kgと出ました(四六版に換算していいのか自体わかってない)。素人なのでよくわかりませんが、これ日本で印刷してるんだから、そんなポンド仕様の紙買ってきて使ってるわけなくて、日本で流通量が多い一般的な用紙を使っているはずだと考えれば、近い数字で、OK特アートポスト+180Kとかなのでは、と想像します。若干黄色っぽいのもそれっぽい。一応手元に紙見本があり
販売までの流れ 流れというほどのこともなく、Amazon側でのレビュー(審査)については、体感としてはKindle版を出すときと何も変わっていません。72時間以内に完了するということになっていますが、今回は15時間で完了した、というのも過去にKindle版を出したときの体感と概ね一致しています。完全に想像でしかありませんが、ペーパーバック版のレビュー内容はKindle版と変わらないのでは、と思います(内容に明らかな著作権的な問題がないかとか)。印刷領域のはみ出しとかは前述の自動プレビューで確認できていますからね。 販売開始の通知 以下が販売開始時に送られてきたメールです。 購入可能にはなったけれども、リンク、商品説明、試し読みなどの各機能やページ上の記載は順次追いついてくるので、ちょっと待っとけということが書かれています。これはまあそういうものなので違和感はありません。ちなみに「出版関連の
2021年10月のサービス開始当初の使用感を速報した記事なので、最新の状況と異なる可能性がある点をご了承ください(2022年11月追記) してみた!!!(まだ出版されてません。登録完了して審査中の段階です) (追記)販売開始したので続きも書きました!! KDPまだ流行ってない頃にいち早く電子書籍を出してみてから早6年半。ついにKindle Direct Publishingが日本でもペーパーバックのオンデマンド出版に対応したとのことで、早速やってみました! 対応したよという記事がタイムラインに流れてきて知ったのが19:30、そこから作業して21:15に入稿しました。スピードでは負けない。 といってもそんなスピードで作品が書けるわけはなく、入稿したのは昨年発行したリフロー型電子書籍化不可能小説合同誌『紙魚はまだ死なない』の収録作である『冷たくて乾いた』です。ちょうど先週末にPDF版をBOOT
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