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ボートレースの「展開」とはスタートから最初のターンマークを回り切るまでの約10秒間の攻防をいう。展開は、トップ選手が読み切り、ベテランが自在に対応し、新人が恵まれるものでこそあれ、誰も支配することはできない。しかし、その不確実性には統計的に明瞭な構造がある。 順に、各選手の実力、内側の進入コースが持つ優位性、各選手の進入コースの得手不得手、モーターの性能差(機力)、フライング2回かどうかを意味する。これらの要素だけでは説明しきれない部分を運(勝負ムラと呼んでもいい)とみなし、正規分布の乱数として推定する。要素の大きさを表す数値には単位も原点もないが、ゼロ周辺にまとまるように緩い制約をつけている。 直近24000レース(2023年9月6日から24年4月1日まで)のデータから推定した各要素は以下のようになっている。(5月1日開幕の蒲郡・竹島弁天杯関連分) 選手の力 出場選手の中では愛知支部の新
衆院選富山1区で、希望の党の公認を申請していた元国会議員秘書で新人の今井基之氏(49)が四日、同党の二次公認から漏れた。結果を受け、今井氏は「無念です」とひと言。今後の対応については「ノーコメント」と話した。 今井氏は、民進党の公認予定だったが、同党が希望に合流したことを受けて、希望からの公認を目指していた。三日の一次公認発表後には、「一次ですべての人が決まるわけではない。(公認の)自信はある。なければ、そもそも申請しない。富山から希望の党で安倍政権に対抗する基軸を打ち出す気持ちに、変わりはない」と、二次公認に望みを託していた。 (山中正義)
競艇ほど当てることと勝つことの違いを教えてくれるギャンブルはない。1枠に賭ければ52%も当たるが、資金は着実に減っていく。勝つための戦略は存在しないのだろうか? 競艇は300メートル離れたブイ(ターンマーク)を左回りに3周するボートレースだ。スタートラインを時速80キロで通過した選手は、4秒後には第一ターンマークを旋回する行動に移らなければならない。レースを初めて見る人の目にも、一番内側を走る1枠(1コース)が有利だと分かる。 選手はスタート前の駆け引き(待機行動)で内側のコースを取ろうとするが、この経路も左回りなので1枠が主導権を握る。1枠の99%が一番内側の進入コースを取る。 2013年から22年末までの10年間、49万レースのデータによると、1枠の52.1%が1着になっている(進入順で内側を譲った場合を含む)。 ただし、この結果がすべて1枠の効果だと簡単には言えない。 選手は、モータ
チケット発売日1月26日(金) 名古屋市中区栄4-1-1 中日ビル6階 (地下鉄「栄」駅から地下街直結) 消費税込・全席指定 ※未就学児は入場不可
- 「当」は、当選。○は無投票当選を表します - 氏名は本名または通称名(敬称略) - 年齢は投票日基準の満年齢です - 党派の略称 自=自民、立=立民、国=国民、公=公明、共=共産、維=維新、由=自由、希=希望、社=社民、減=減税、あ=新政あいち、み=新政みえ、三=三重民主連合、し=チームしが、信=新政信州、諸=諸派、無=無所属
2018/19年のスケートシーズンが始まった。今季の採点規則では、自国選手に有利になるようなジャッジ(ナショナル・バイアス)を禁じることが初めて特記され、大会ごとに技術委員会が点検するなど、審判の公平性にも力点が置かれるようになった。しかし、問題はそれだけでは解決しない。2月の平昌五輪で、挑発的ともいえるバイアス採点が行われたからだ。 2018/9/20 中日新聞 異例の資格停止処分 国際スケート連盟(ISU)は、平昌五輪直後の3月4日、フィギュアスケート・ペアの採点で自国選手に有利な採点を行ったとして、倫理規定違反で中国人審判の黄峰氏を懲罰委員会に訴えた。翌4月3日には、男子シングルの採点に関して中国人審判の陳偉光氏も訴えた。 ISU側の主張は、たとえば陳氏の場合、次のように展開された。 (ショートプログラムで)被告は、他の審判が金博洋(中国)に比べて羽生結弦(日本)に2-11ポイント、
2022年のドラゴンズは最下位で終わった。春先、野球の話ばかりしていた編集局長も、秋が近づくにつれ、ほとんど口にしなくなった。そんな青い血が流れているドラゴンズファンの心に響いていた音楽は、おそらくブルーノートに違いない。 ブルーノートとは ブルーノートは、ジャズやブルースで多用される、アメリカの黒人音楽にルーツを持つ独自の音階だ。 西洋音階と比べて陰鬱で悲しい(ブルーな)印象を与える音符(ノート)で、いまでは日本のポップスでもよく使われている。負けた夜のドラゴンズファンの心にもこれに似た音階が流れている。 この音階を使って、試合経過をどう表現したらいいだろうか。 打席結果を音符に 変換の原則として1イニングは1小節、1打者は1音に対応させることにする。その上で音程と長さを以下のように決めることにしよう。 音符化のアルゴリズム 打席結果音程長さ
全国一斉で行われる衆院選では、投票所や開票所の運営費に巨額の費用が毎回計上されており、総務省によると、前回二〇一四年十二月の実施分は六百十六億九千三百三十五万円に上った。今回も同様の規模が投じられる見通しだが、政策分野に換算するとどんなことができるのか。各省庁が示した来年度予算の概算要求などと比べてみた。 文部科学省は低所得家庭の高校生や高専生らを対象に、教科書代や通学交通費といった授業料以外の教育費負担を軽くする奨学給付金として百五十五億円を計上している。対象者は約四十五万人。仮に六百億円に増えれば、対象は単純計算でほぼ四倍に広がる。 選挙費と同程度の額が見込まれている政策では、若者や就職氷河期世代の就労支援が挙げられる。企業で働きながら専門技能を身に付けることを後押しする新規事業などに、厚生労働省は総額五百九十億円を要求している。
翌朝になれば分かることに手間とコストをかけて馬鹿じゃないか。 まったくだ。 とはいえ、国政選挙の開票日ほど、新聞社やテレビ局に活気があふれる夜はない。ピーク時には1時間あたり十数万項目が集まる開票データを編集局はどう利用しているのか。 多くの報道機関は、選挙の投開票日の夜、最終結果の予測を組織内で共有し、取材・編集の参考にしている。その数値をもとに、政治部の記者は記事を書き始め、接戦になりそうな選挙区に応援記者を送り込む。テレビ局は中継の時間割を組み直す。 開票作業が速い自治体は、午後9時すぎには最終結果を発表する。そのデータを頼りに、残りの自治体の結果を推し量るのが残票予測だ。世論調査とも出口調査とも違い、集計過程に対する予測には教科書がない。 開票作業の終了時刻はおおむね、有権者が多い自治体ほど遅い。
東日本大震災後、公共、商業施設や住宅地を集約させる「コンパクトシティ」化が全国で進む。脱車社会や行政サービスの効率化、社会資本の有効活用など、人口減少社会を乗り越える鍵の言葉が浮かぶ。 若者の流出や人口減に悩む静岡市は急速な高齢化に直面している。昨年末現在の高齢化率は十五年前の合併時から10ポイント強アップし30・1%。広大な中山間地を抱え、人口密度は低い。二十政令指定都市のなかで人口は最下位、高齢化率は北九州市と、人口密度の低さで浜松市とトップを争う。市はコンパクトシティ化こそ生きる道と位置付ける。 二〇一六年度、静岡駅、清水駅、東静岡駅、草薙駅、安倍川駅、駿河区役所周辺の六地区を「集約化拠点形成区域」に指定した。六拠点の一~二キロ圏内に役所や商業施設、学校、病院、歴史・文化施設などを集約させるコンパクトシティ構想だ。
その誕生を地元新聞も経済新聞も記事にしなかった。2年後、『コードの情報を白黒の点の組み合わせに置き換える』と最下段のベタ記事で初めて紹介された時、その形を思い浮かべることができる読者はいなかった。いま、説明の必要すらない。QRコードはなぜ開発され、どう動くのだろうか。 QRコードは、自動車生産ラインの切実な要請と非自動車部門の技術者の「世界標準の発明をしたい」という野心の微妙な混交の下、1990年代前半の日本電装(現デンソー)で開発された。 トヨタグループの生産現場では、部品名と数量の記された物理的なカンバンが発注書、納品書として行き来することで在庫を管理する。そのデータ入力を自動化するバーコード(NDコード)を開発したのがデンソーだ。 バブル全盛の1990年ごろ、空前の生産台数、多様な車種・オプションに応えるため、部品も納入業者も急激に増え、NDコードが限界を迎えていた。63桁の数字しか
2019年12月26日と20年6月21日、東南アジアで金環食があり、日本でも太陽の一部が欠ける部分日食になる。国内ではその後、2030年まで大きな日食を体験できない。地球から見上げる月は、毎月のように太陽を追い越すのに、日食はどうして珍しいのだろうか? 12月26日の金環食 12月26日の金環食は、12時40分(日本時間)ごろ中東で始まり、スリランカやシンガポールを通過し、16時前に米領グアム周辺で終わる。金環食になる地域はわずか118キロ幅の帯にすぎない。日本では、15時半ごろに太陽の4分の1が隠れる部分日食になる。 日食のメカニズム 月は地球の周りを平均27.32日で公転する。しかし、その間に地球が太陽の周りを30度も動いてしまうため、地球から見て月が太陽を追い抜くには平均29.53日かかる。 月は、地球と太陽の間を通過するとき、影の側が地球を向くので「新月」になる。その度に日食が起き
警察庁は2019年分から、全国の交通事故に関する詳細なデータを公開している。誰もが避けたいと願い、多様な対策がとられれている出来事のデータ分析は簡単ではないが、身近で起きた事故の履歴を調べるだけでも、交通安全意識を高められるかもしれない。あなたの街の事故頻発場所を探してみよう。 警察庁が公開している交通事故統計(2019-21年分)によると、全国で発生した人身事故(1人以上の負傷者が伴う事故)は3年間に99万5611件あった。そのうち、正確な発生場所が記録されている99万5463件について、半径50メートル以内に18件以上(2カ月に1回以上)が集中している場所は、全国に1052カ所あった。そのうち161カ所は250メートル以内に学校を抱えている。 新聞などで報道される事故統計は都道府県単位が多い。都道府県警察が交通安全運動の主体になっているためだ。人口が多ければ事故も多いのだから、都道府県
国際スケート連盟(ISU)は2017年のシーズンから審判の匿名制を廃止し、名前を公開するようになった。採点競技には、成績が振るわなかった選手のファンの、審判に対する呪(じゅ)詛(そ)がつきものだが、ウインタースポーツの華であるフィギュアスケートには特に注目が集まる。審判にバイアスはないのか、あるとすればどのような傾向があるのだろうか。今季のデータを使って検証してみよう。 2017/12/7 中日新聞 お国びいきはある グランプリ(GP)シリーズの演技審判は9人。ショートプログラム(SP)で7件、フリースケーティング(FS)で13件(女子は12件)ある演技要素それぞれについて-3から3までの出来栄え点(GOE)と、全体のつながりを評価する構成点(プログラム・コンポーネンツ)を判定する。 ここでは、今季のGPシリーズ7回のGOEについて、各審判が「同じ演技を見た他の8人の評価の平均値からどれだ
2016年2月11日に世紀の大発見として発表された重力波も、いまでは毎週のように観測される「宇宙の日常茶飯事」になっている。国際観測ネットワークは2021年11月、累計90個の突発的重力波と、1000を超える候補信号を公表した。重力波観測ではどのようなデータが観測、分析されているのだろうか。 重力波は物体が加速する時に生じる振動だ。安普請の廊下を太った人が歩いても振動は起きるが、日常の類推が許されるのはそこまで。重力波は、空間そのものを歪めながら、何にも遮られず、光速でどこまでも進む。だから、重力波を観測することで、この世界で起きた「重いものが高速で動く現象」を何でも捉えることができる。 米国の重力波観測所LIGO(ライゴ)は、ルイジアナ州リビングストンとワシントン州ハンフォードの2カ所で、長さ4キロメートルのレーザー干渉計を使って重力波を24時間観測している。世紀の大発見となる重力波は、
ロシアのウクライナ侵攻に対する制裁措置として、欧州諸国は2022年2月26日、ロシアの航空会社の領空通過を禁止した。ロシアも対抗措置として欧州航空会社の領空通過を禁止。アメリカも欧州に追随した。日本の航空会社も安全確保のため、ロシア上空の通過を避ける航路に変更した。 航空機が自分の位置や速度を電波で広報するADS-B情報を集積しているサイトFlightradar24のデータを使い、アジアと欧州を結ぶ航空機の航跡の変化をみてみよう。 日本航空は4日から、コロナ禍の影響で大幅に縮小している欧州路線をロンドン線に集約、その先を提携先航空会社に引き継ぐ方針に変更した。 最初のJL43便は、4日昼に羽田を経ち、アメリカ・アラスカ上空から北極圏をかすめ、グリーンランド、アイスランド上空を通過してロンドン・ヒースロー空港に同日夕(現地時間)に着いた。飛行時間は15時間弱だった。 1986年4月にシベリア
花样滑冰。中国語で花のように氷上を滑ると書くフィギュアスケートの競技が北京冬季五輪で始まった。露骨なバイアス判定があった韓国・平昌大会以降、11段階採点法や加減点基準の明確化などが進められ、ジャッジの精度は大幅に向上した。ただ、自国選手に対する甘い評価(ナショナルバイアス)は時々顔を出す。 2022/2/20 五輪結果の分析 国際スケート連盟(ISU)の審判評価委員会が評価の基準に用いている逸脱点(偏差)は、2021/22年シーズンに大幅に向上した。 同季の基準では、①GOE逸脱点が2.0を超えた場合、②PCS逸脱点が1.5を超えた場合に委員会の審査対象になる。 GOE逸脱点の散らばり(標準偏差)は、18/19年の0.75から21/22年の0.69に縮小した。また、審査対象になる異常逸脱点の比率も1.16%から0.78%に減少した。21/22年は新型コロナウイルスの影響で審判が9人揃わなか
自民党の福田峰之内閣府副大臣(衆院比例南関東)は24日、都内で記者会見し、離党して小池百合子東京都知事に近い若狭勝衆院議員らが結成する新党に参加する考えを表明した。自民党議員の新党参加は初めて。民進党関係者によると、同党の松原仁・元国家公安委員長も離党し、新党への参加を検討しているという。 現職副大臣の福田氏の離党と新党参加により、首都圏などで選挙基盤が弱い自民党の若手議員らに動揺が広がる可能性がある。新党を巡っては日本のこころの中山恭子代表(参院比例)、無所属の行田邦子参院議員(埼玉選挙区)も同日、参加の意向を表明した。 若狭氏は福田氏の会見に同席して「非常に心強い」と歓迎し、今後も「自民党の議員が新党に加わる可能性はある」と話した。新党は民進党離党者の参加が多いため、自民党からの参加者を増やすことで「第二民進党」との印象を薄めたい考えだ。 福田氏は会見で、新党参加の理由について「一院制
3年に一度の参院議員選挙と4年に一度の統一地方選挙は、12年に一度、干支でいえば亥年に、同じ年の春と夏に行われる。この亥年の参院選は、不思議なことに、投票率が下がり、自民党が苦戦するといわれてきた。前回の亥年は、投票率こそ下がらなかったが、自民党は大敗した。亥年現象は今回、2019年にも起きるのだろうか。そんな問題意識でデータを探ると... 亥年現象とは 1990年ごろまでのデータを見れば、亥年に行われた参院選(上記グラフで濃赤)で投票率が低いのは一目瞭然だ。 そのメカニズムについて、当時著名な政治記者だった朝日新聞の石川真澄氏が提唱したのは、「国政選挙でも実際の選挙運動を担っているのは地方議員だ。亥年には、4月に自分の選挙が終わったばかりの地方政治家が、3か月後に参院選のための動員をしなければならないが、その気力も余力もない」というものだ。彼は著書で「亥年現象」と名付けている。 投票率が
投票率の向上などを期待して2003年に導入された期日前投票は、いまでは投票者の3人に1人(37%、2017年総選挙)が利用している。通常は選挙管理委員会のある役所に出向いて投票する必要があるが、近年ではショピングセンターや駅前施設などに出張投票所を設ける自治体も増えている。投票所の増設は、投票率を上げる効果があるのだろうか。 有権者に関する情報は、自治体の選挙管理委員会が管理している。情報公開に積極的なアメリカの一部の州では、有権者の住所氏名だけなく投票履歴も公開されているため、投票所と投票率の関係は詳細に研究されている。日本では、選挙人名簿の閲覧さえ厳しく制限されているため、選挙管理委員会が自主的に分析して発表しない限り、投票所の開設が投票率に及ぼす影響を推測することができない。 ここでは、選挙結果の公開が充実している静岡県浜松市のデータを使って、期日前投票所の効果をみてみよう。 浜松市
自民党総裁選挙は国会議員と党員・党友だけが選挙権を持つ「組織内部の選挙」にすぎないが、政権与党のトップは内閣総理大臣に直結するだけに、インターネット上でもさまざまな人々が意見を交わしている。日本で最も普及しているソーシャルネットワーク、ツイッター上で、どのような人々がどの候補を応援しているか、ちょっとのぞいてみよう。 総裁選に立候補した河野太郎行政改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行は全員、総裁選告示の前後からツイッターでの情報発信を強化している。 個人アカウントで巨大なフォロワー(メッセージの閲覧を登録した人)を持つ河野氏(230万人)と高市氏(22万人)は、新たに開設された総裁選専用アカウントが支援者の集結点になっている。普段あまり利用しているとはいえない岸田氏(6万人)と野田氏(1万人)も、選挙運動の様子を積極的に投稿し、フォロワーを増やしている。 告
名古屋市中川区でパン店を営む佐藤奈美さん(53)は再び悩んでいた。降って湧いたような突然の総選挙。今回は認知症を患う母の克江さん(77)を期日前投票に連れ出すべきかどうか。選挙は欠かさず行っていた母だった。 四月の名古屋市長選で悩んでいた様子は、五月十八日の本紙で報じた。その時は投票できたが、今回はどうだろうか。この間、五カ月。克江さんの症状は確実に進み、要介護度は2から4に上がった。昨日言えていた人や物の名前が出てこなくなっている。何かができなくなっていることに気付く毎日だ。 悩む理由は、投票所での代筆投票などのサポートが選管職員に限られていると法律で定められているからだ。以前は家族やヘルパーが付き添えた。だが、二〇一三年五月の公職選挙法改正で、成年被後見人の選挙権を回復させる際、悪用されることを防ぐためとして「代筆などを担う者は選管職員に限る」と改められたのだった。
「きれいな水がなく、移転が決まれば、工房をたたまざるを得ないかもしれない」。飯田市上郷飯沼の創作染工房「久(ひさ)」で、伝統の型染めに今も打ち込む代表の中島久雄さん(66)は、険しい表情で話す。 二〇二七年の開業を目指す東京・品川-名古屋間のリニア中央新幹線計画で、駅が設置される同市。リニア本線工事や約六・五万平方メートルの駅周辺整備、アクセス道路の新設などに伴い、中島さんの工房や自宅を含む約三百の民家や事業所が移転を迫られている。 湧き水が豊富な飯沼地区は、江戸時代から「小紋染め」が盛ん。中島さんも父の代から続く職人で、県内で唯一「なっ染工」(型染め)の職人として信州ものづくりマイスターの認定を受ける。細かな幾何学模様の手染めは着物愛好者に根強い人気があり、高度経済成長期は同地区に五十~六十軒の工房があったが、着物離れが進み、今は中島さんの工房を含めて二軒しかない。 リニアのルートが工房
国政選挙マップ 主な政党の得票率 2021年衆院選の比例代表得票率。衆院選トップ政党地図へ
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