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円安とは
yuiga-k.hatenablog.com
昔から「多数決」の意味が分からなかった。 なぜなら「たくさんの人がいいと言ってても、間違っていることは山ほどあるのに」と思っていたからだ。 あれは高校の卒業式だった。僕は、高校の卒業式に出ていない。 理由は 「髪の毛が長くて、ツイストパーマで茶髪だったから」 だ。当時は校則が厳しく、僕の髪の毛はたくさんの点でアウトだった。だからリハーサル前日、担当の数学の先生に呼び出され、こう言われた。 「髪切ってこい。さもないと出さないぞ」 僕はえ!と言いつつ、こう思った。 「なぜ卒業式に、でないといけないのだろう?」 と。僕は不良だったわけではない。むしろ学祭では前に立つ立場だったし、社会起業家としても活動していた。つまり、意識はとても高かった。不良ではなかった。 だがこう思った。 「なぜ、他の人がやってるから、やらないといけないのだろう?」 と。数学の先生は良い先生だった。とても感謝していた。だから
「他人に憧れるような会社で働くことは、幸せに必ずしもつながらない。」 最近、テレビやネットのnewsを見て、そう思う機会が増えた。その背景にあるのは 「会社で働くことは、誰を幸せにするのか」 という本質的な問いを今、日本人全体が突きつけられているように感じるからだ。 どういうことだろうか? ▼『退職届』を書いてスーツに忍ばせた、大企業人事の話 以前、大企業の人事の方と話したときに、印象的な話があった。 その方は、新卒から10年間、ITメガベンチャーで働き、その後、ご家庭の事情で日系の古くからある企業に転職した。彼は言っていた。 「転職した当初、仕事が面白くなさすぎて、毎日辞めたいと思っていた」 社内で変革しようとしても、多すぎる承認フロー、完全にフレーム化された仕事……新卒で働いていたベンチャーと比べたとき、働き方が肌に合わなかったらしい。そして彼はある朝、筆をとり、『退職届』を書き、スー
面白いデータを見つけた。経産省が出している。生産性に関するものだ。簡単に言うと「国の生産性と人材流動性」は相関している、というデータだ。このデータはとても面白いから、感じることを話したいが、その前に、「生産性」の話をすると、必ず嫌われる。百発百中で嫌われる。「個人の幸せの方が重要で、国の生産性とかどうでも良くないですか?」「これ以上豊かになる必要ありますか?」などなどだ。 これは、その通りだと思う。国の生産性があがろうが下がろうが、大切なのは「個人」や「家族」であって、生産性のために人がいるわけではないからだ。でもこれは、本来は「ORの話」ではなく「ANDの話」だ。 特に、人口が減る前提だと話は違うだろう。それに私たち20〜30代からすると、死活問題だ。まぁ、とにかく、生産性の話をする人は、嫌われやすい。自分も嫌われてきた。(嫌われたのは自分の性格の問題かもしれないが…笑) でもそれでもし
「文章を書きたいんだけど」 という相談を受けるようになった。どうやら話を聞くと、動機はさまざまみたいだ。 ・自分の会社の広報のために ・誰かに伝えたいことがあるから ・もっと自分のことを世の中に知ってほしいから などなどだ。正直な話、僕は自分の文章が特段うまいとは思っていない。とくに、構成(プロット)はひどいし、何より語彙が少ない。それでもこうやって本を書き続けさせていただけているのは、とてもありがたいことだと思う。 だから、「僭越ながら」という前提を置きながらも、それでも一応、みんなにシェアできることもある。それが ・文章を書くとは、結局、「覚悟の問題」なのだということ。 どういうことだろうか? 伝えたいことを、伝える。それは「覚悟」がいること そもそも伝えたいことがあること。 それは明らかに能力のひとつだ。文章がうまくなる素養が1つだけあるとしたら、間違いなく「伝えたいことがある」だ。
『週報』北野唯我のブログ 北野唯我のブログ、プロフィール、経歴など。人材領域をサイエンティフィックに、金融市場のように捉える為の思考実験の場。 ※本ブログは所属する会社とは関係ありません 講演・執筆・出演などの依頼は→ yuiga.kitano@gmail.com ーーー経歴、プロフィール 北野 唯我(きたの ゆいが):株式会社ワンキャリア 取締役 執行役員CSO 新卒で博報堂の経営企画局・経理財務局勤務。米国・台湾留学後、ボストンコンサルティンググループを経て、2016年ワンキャリアに参画、2020年取締役就任。2021年10月、東京証券取引所マザーズ市場に上場。『転職の思考法』(ダイヤモンド社)『天才を殺す凡人』(日本経済新聞出版社)等で累計50万部 ーーーKitanoYUIGAプロデュースサロン SHOWS https://community.camp-fire.jp/project
面白いデータを見つけた。経産省が出している。生産性に関するものだ。簡単に言うと「国の生産性と人材流動性」は相関している、というデータだ。このデータはとても面白いから、感じることを話したいが、その前に、「生産性」の話をすると、必ず嫌われる。…
「人は才能を求めながらも天才を殺してしまう」 悲しい文書を読んだ。 有名税|春名風花|note 内容は「有名税」の話だ。 冒頭はこう始まる。 有名な人間にはどれだけ悪意をぶつけても良いと思っている人が大勢いる。しかも彼等は咎められると「軽い気持ちで感想を言っただけなのに反応されて傷つきました。あんな人をテレビに出さないで下さい」と匿名でクレーム出来る切り札を持っている。更にその言い分で分が悪くなれば、黙ってアカウントを消して逃げられる。いつだって顔のない人たちは自由だ。 僕は、彼女が天才であるかを、知らない。何者であるかもよくは知らなかった。どうやら原稿を読むと、彼女は小学生のときからTwitterで情報を発信してきたようだ。 目立つ発言をするごとに、僕はトロールの玩具にされていた。発言を切り取って揚げ足を取られ、拡散され、本業の仕事をつぶされ、攻撃的な人から身を守るコストだけが年々膨らん
「なぜ、転職の思考法は売れてるんですか?」 先日、WeeklyOCHIAIという番組に出させてもらった。その中で、NewsPicksの佐々木紀彦CCOからこんな質問をもらった。 そのとき、僕は「消費者から見た理由」を答えたのだけど、いまいち、しっくりこなかった。ずっとモヤモヤしていた。なので、もう一度考えてみた。そうすると、理由がわかった。 あの本が売れた理由は ・経済のセンターピンである「雇用」という問題に、ど正面から立ち向かったから だと思うのだ。 問題を「センターの問題」から解くか? 「サブの問題」から解くか? 人が物事を解くとき、大きく二つの方向性がある。 1つは「センターの問題」をとくこと。つまり、一番でかくて本質的な問いに立ち向かうことだ。いきなり「本質をつく」方法だ。 もう一つは「サブの問題」をとく方法。つまり、「メインではないけれど、解きやすい問い」から解いていくことだ。こ
来年の頭、「凡人が天才を殺すことがある理由」というコラムが、 日本経済新聞出版社より書籍化されます。 (原文はこちら) yuiga-k.hatenablog.com 今回、その書籍の付録に載せる「感想」や「意見」を、読者から募集しています。 一緒にこの本を完成させてくれる人、書籍を広げるために力を貸してくれる方はいませんか? ▼何をするのか▼ 来年の頭、日本経済新聞出版社から『転職の思考法』の著者・北野唯我が新刊を出します。この本は「凡人が天才を殺すことがある理由」というコラムの理論をベースにした「物語形式で進む本」です。 物語には「病める天才」「エリートスーパーマン」「最強の実行者」という主要3キャラクターに加え、組織を殺す「サイレントキラー」と、天才を救う「共感の神」というキャラクターが登場し、組織をいかに変革していくか?という謎を解き明かしていきます。 (全編書き下ろしです) 書籍の
俺は彼女の方をまっすぐ見つめながら、こう聞いた。 「もうすぐ30歳になる前、どんなこと考えてた?」 そう、俺は今29歳だ。もうすぐ「30歳になること」に気づいたその日から、俺はいろんな人に「30歳を楽しむためのコツ」をヒアリングをしていた。彼女は答えた。 「絶望的な気分だった」 「えっ……なぜ?」 「女は28歳までだから、って何度も聞いてきたから」 あぁ、これか、と俺は思った。そして、その後の「30代になると、いかにつまらなくなるか」という話の展開を予測したが、彼女は間髪入れずこう語った。 「でも、実際なってみると、全然違った」 「違う?」 「30代の方が遥かに楽しい」 いわく、彼女は30代の方が、仕事も恋愛も遥かに楽しいと語るのだ。俺は、それを満面の笑みで語る彼女の姿を見ながら、だから俺はこの女が好きなのだと痛感した。そして2つのことを考えた。1つは「一体、こうやって自信をもって語れる女
※この記事は「凡人が天才を殺すことがある理由」の続編です 「大企業において、"進化を阻止するパワー”は、なにか」 ー最近、そればかりずっと考えている。その目的は、ある文章の続きを書くためです。 yuiga-k.hatenablog.com 通称「天才・秀才・凡人」と呼ばれるこの記事は公開すぐネット上で話題になった。観測している範囲だけで30万pv。ヤフーへの転載、SEOなど「計測できない分」も含めると、50万pv近くに及んだと思われるこの記事は(50万pvというのは「中規模ウェブメディアの1ヶ月分の数字」にあたる)、書籍化のオファーも複数社からきた。 そして最近、この話の「続き」を考えることが多い。その背景にあるのは僕自身が「秀才の価値」を痛感する機会が増えてきたからだ。具体的にはこうだ。 今の時代、組織の命運は実は「秀才」が握っている そう考えるようになったからだ。 ・「天才の時代」と「
最近、いろんな人から「力を貸そうか?」と言っていただくことが増えたのですが、今週も、たくさんの方に力を借りました! 多謝多謝。。。 1.今週発売の『週刊 東洋経済』に取材されたコメントが掲載されています いろんなご縁があり、東洋経済さんに取材いただきました。国内の上位学生さんが、なぜ、外資系企業とベンチャーに流れるのか?についてコメントをしております。 source:週刊東洋経済 2018年6/23日号 (宮本さんありがとうございます!) 2.ラジオ収録がありました。7/9(月)から4日連続で、OAらしい! TOKYO FMさんの夕方の帯番組「未来授業」に出演させていただきました。 話した中身は「どうやって自分のキャリアを形成していくか?」です。今のところ、7/9(月)の週から4日連続でOAされるようです。 source:未来授業 - TOKYO FM Podcasting 収録の様子はこ
「会議の場で、どうやって一目置かれる発言をするか」 それはビジネスパーソンにとって重要なテーマだ。なぜなら仕事上の印象は「話す時の実力」によって強く決定づけられるからだ。 ある著名なコピーライターはこう語った。 「伝え方が9割? そんなの絶対嘘。言葉は思考の深さによって決定づけられる」 間違いない。どれだけ伝え方が良くても思考が浅ければ、人の心を揺さぶる言葉など生まれない。では問題はこうだ。 「いかにして、自分の思考を本質に近づければいいのか? しかも誰でもできるような方法で」 誰もが憧れる技術。そのためには「アンカーマン」の技術が役に立つ。 ▼職業:アンカーマン 僕は普段、二つの顔で仕事をしている。一つは、経営企画の役員。もう一つは「アンカーマン」と呼ばれる職業だ。 アンカーマン? その耳慣れない職業の定義はこうだ。 週刊誌で、取材記者の原稿をもとに、最終的にまとめる人。また、ラジオ・テ
「日本の課題を3つ挙げよ」 と、聞かれたらあなたはなんと答えるだろうか。 先日、リクルートが1,300億円でグラスドア社を買収した。このニュースは、人材領域で働く人間に衝撃を与えた。国内最強の人材会社は、2012年買収したIndeedに加えて、世界で最強となるための両翼を手にしたからだ。 加えて、昨年あたりからリクルートホールディングスは投資銀行出身者など、国内でもとびっきり優秀な人材を経営のコアに雇い続けてきている。 つまり、今、人材領域、特にHR Techと呼ばれる「人材×テクノロジー」の領域には「人と金」が集まる、大きな流れがあるのだ。 では、なぜ「金と人」が流れつつあるのか? その理由はシンプルであり、そこに「日本の課題」が密集しているからである。 この「なにが日本の課題で、どこに人材の伸び代があるのか」という問題はあまりに多く語り尽くされているようにみえる。しかし、その指摘はパラ
今年、2冊の本を出します。 1冊は「市場価値の作り方」がテーマで、ダイヤモンド社から。2冊目は「組織における、才能の活かし方」がテーマで、日本経済新聞出版社から出ます。特に2冊目は以下のブログが元になっています。 yuiga-k.hatenablog.com つまり「才能」についての本です。世の中にとって意義のある本にしたいので、リアルな企画書を全公開し、もっとこうした方がいいなど、フィードバックを募集しております。共感した部分、この本を通じて僕が世の中に代弁すべきことがあれば、ぜひ教えていただけませんか。 ▼書籍② 日本経済新聞出版社 冬頃発売 『天才・秀才・凡人--3つの才能を活かす、それぞれの方法』(仮) <キャッチコピー> 「凡人が天才を殺すことがある理由」PV30万に達した話題のネットコラムを書籍化! ◎世の中には「天才」と「秀才」と「凡人」がいる。三者の間にはコミュニケーション
テレビ朝日の「ワイド!スクランブル」さんからインタビュー頂き、本日4月3日(火)の放送で、写真付きでコメントが掲載されました。 *引用:テレビ朝日「ワイド!スクランブル」 4月3日(火)より 今回スクランブルさんから、質問頂いた内容は「なぜ、東大生は外資コンサル>官僚」なのか。 今回、ワイドスクランブルさんからご質問頂いた内容はこうでした Q:官僚よりも外資系コンサルタント企業が人気になっている理由について つまり、なぜ「外資コンサル>>官僚」なのか、について。この理由は一言でいうと、「3つの観点から、外資コンサルの人気が加熱したため」なのですが、より具体的にはこうです。 理由①給与とスキルで「外資コンサル>官僚」だから 両社とも「激務」だが、外資コンサルは20代で、1,000~1,500万円も普通であり、官僚より「待遇」がはるかに良い。加えてスキルも身につく。学生もそのことは知っているた
春になり、うちのチームから、20名近いインターンが卒業する。 毎日のように顔を合わせていたインターンが卒業するのは、少しだけ寂しい。卒業式への参加を終え、僕は問いかけた。 彼らに言葉を贈るとしたら、なにを選ぶだろうか。 言い換えれば、自分が22 歳のときに「あのときは分からなかったけど、本当に大事なアドバイス」はなんだろうか。大真面目に5つある。 1.「会社名を使わずに、自分の仕事を定義する練習」を、せよ いずれ君が、30歳になると面白い現象が起きる。 それは、勉強を一生懸命頑張ってきた人間ほど、「肩書き」でしか自分への自信を持てなくなることだ。でもこれはおかしな話だ。なぜなら、「勉強を頑張ってきた」ということは「何かを積み上げてきた」はずであり、そもそも「実力そのもの」に自信を持っていいはずだからだ。本来なら「肩書き」なんて必要ない。 では、なぜだろうか? なぜ「何かを積み上げてきた人ほ
知り合いからのメッセージで目が覚め、日経新聞を買ったところ、 今朝(3/15)の日本経済新聞社の1面に、名前付きで掲載していただいておりました。 [論旨] ・世界で勝つためには日本企業の賃上げが必要なのではないか? ・それが出来なければ、グローバル事業を引っ張るリーダーは採用&育成できない いろんな方からコメントも。弊社社員から↓ この国の、①労働マーケットの流動性を高め、②給与の弾力性を高めたい 別記事で書いた通り、この国には「労働マーケットの流動性を高め、給与の弾力性を高めること」が必要だと思っています。それは、この国にとってベストだというだけではなく、働く人々にとってもベストなソリューションであると本気で確信しています。。 こうやって日本経済新聞という権威あるメディアが論点に取り上げてくれること自体が素晴らしいことだと感じました。過去に書いた記事もとても面白いので、ぜひ。 ▼給与の弾
先週の金曜日、ある記事を書いた。 「凡人が天才を殺すことがある理由」 yuiga-k.hatenablog.com この記事は、12%の「高いエンゲージメント率」をキープしたまま、大台となるpvを超え、FBシェアだけで5,000を超えた。その過程で、様々な質問や指摘があった。 中でも一番嬉しかったのはこれ。 エレンファンのツイートで知った記事、色々内容が重なり過ぎて泣きそうになった。こういう話を描きたいと思って始めたので。 凡人が、天才を殺すことがある理由。ーどう社会から「天才」を守るか? - 『週報』 https://t.co/MGM8YwDvZW — かっぴー(3月2日単行本発売!) (@nora_ito) 2018年2月25日 「左ききのエレン」のかっぴーさんのツイート。普段、僕はエゴサーチは1ミリもしない*のですが、この記事は「絶対にバズらせたい。誰か一人で良いので、響いて欲しい」
孫氏いわく「戦わずして勝つ」が最強だが、 これは生物界でも同じだ。 例えばゴリラはドラミングをして、互いの種を攻撃しあうことを避ける。なぜなら、攻撃しあうことは、結果「種としての生存確率を下げること」が明白だからだ。同様に、真に賢い人間こそ、無駄な敵は作らない。優秀な経営者がその典型例だ。 だとしたら本質的に考えるべきは、これである。 戦わずして勝つが最強だが、問題は「どうその状況を作るのか?」である 99.9%は、戦略では大差をつけられない。ベゾスでない限りね 先日、リディラバの安部さんと話した。リディラバは「社会の無関心を打破する」を軸に、スタディツアーや、メディアを運営している法人だ。代表の安部さんは、同年代の中では抜群に頭のキレる人物だった。彼と盛り上がった話がある。要約するとそれは 短期的なROIが低い施策の方が、実は、差別化要因になりえる ということだった。 分かりにくいと思う
「どうして、人間の創造性は、奪われてしまうのだろうか」 ー 天才と呼ばれる人がいる 天才は、この世界を良くも悪くも、前進させることが多い。だが、彼らは変革の途中で、殺されることも多い。それは物理的な意味も、精神的な意味も含めてだ。 以前から、そのメカニズムを解き明かしたいと思っていた。そしてようやくわかった。 天才は、凡人によって殺されることがある。そして、その理由の99.9%は「コミュニケーションの断絶」によるものであり、これは「大企業がイノベーションを起こせない理由」と同じ構造である。 どういうことか? 「天才と秀才と凡人」の関係を、図で書くとこうなる まず、天才と秀才と普通の人(=凡人と定義)の関係を整理するとこうなる。 まず、天才は、秀才に対して「興味がない」。一方で、凡人に対しては意外にも「理解してほしい」と思っている。 なぜなら、天才の役割とは、世界を前進させることであり、それ
「年をとる」と「大人になる」は、一緒であるか? と聞かれたら、あなたはなんと答えるだろうか。両者は似ている。だが、少しだけ違う。まず、“大人になる”とは「価値のベクトルが180度変わること」だ。具体的には“価値をもらう側”から、“与える側になること”だ。 例えば、10代でも働いていて「価値を与える側」にいれば、大人でありえるし、40代でも「何かを与えてもらうことしか考えていなければ」子どもであり続ける。教えてもらう側から、教える側に変わること。与えてもらう側から、与える側に変わること、これが大人になることだ。 では「年をとること」はどうだと思うか。 今になり気づいたが、年をとるとは結局のところ「自分の過去の知識でしか、物事を見れなくなること」だ。これ自体は必ずしも悪いことではない。だが、問題は、物事を相対的にみることは人生の満足度を下がることにつながることだ。 つまり、 人生の満足度を下げ
あなたにとって 「21歳の自分に伝えたかったこと」は、なんだろうか? 最近聞いた話だが、心に響く文章には法則があるらしい。それは「特定の人」に向けて書かれた文章だ。ここまではよく聞く話だが、この「特定の人」とは実は2パターンあるらしい。1つはその名の通り「特定の誰か」。もう一人が、「過去の自分」。 となると、文章というのは面白い。なぜなら、誰にとっても「過去の自分」は存在する。であれば「誰でも心に響く文章を書く素養」があるということだ。 では、自分にとって、21歳の自分に伝えたかったことはなんだろうかと考える。それは間違いなく 「嫉妬と恐怖」をマネジメントする方法、だったと思う。 嫉妬と恐怖の気持ちは、基本的には邪魔だ。一方で、負の力をうまくマネジメントすれば、大きな力にもなる。つまり本質的に伝えたいのは「どうやって負のエネルギーをうまくコントロールするか」だ。 「嫉妬と恐怖」が組み合わさ
トレードマークの“あご髭”に手を当てながら、為末さんは呟いた。 「自分の人生を生きる、これにしよう」 テーマが決まった。今年の夏にインタビューしてから半年。何回か打ち合わせを経て、対談のテーマが決まった。そして先週末、中目黒で、15名限定のトークイベントを行った。議題はもちろん「自分の人生を生きること」だ。 イベントの帰り道、僕はぼんやり考えた。根本的な問題はどこにあるのだろうか。言い換えれば 「なにが、人々を、不安にさせているのだろう?」と。 結論から言おう、現代のビジネスパーソンを不安にさせている原因は どの世界でも自分らしく生きていける、そんなイメージが湧かないこと。 に、違いない。 どういうことか? 世界はグローバルカンパニー、ローカルチャンピオン、フリーライダーに三分されていく 先日、面白い記事を読んだ。孫正義と、(当時は後継者と言われていた)ニケシュとの対談だ。 孫:まあ、私は
UFJの預金残高は、赤信号を灯していた。 もともと数百万円以上あった貯金残高は、ついに7万円を切った。そして俺は今、無職、26歳。握りしめた手には「夜行バスのチケット」以外何もなかった。 新宿駅のバスターミナルに降り立ち、朝日を見ながら俺は悟った。 —「レールから外れること」 これは日本でいうと、死を覚悟することだった。もちろん、これだけ社会保障が発展した国において、現実的な「死」の感覚はない。「ビジネスパーソンとしての死」だ。肌がヒリヒリした。 そもそも、資本主義の社会には、3つのプレーヤーが存在する。(1)投資家、(2)経営者、(3)従業員だ。そして無職の俺はどのレイヤーにも所属していなかった。そしてそこに戻れる見込みは、限りなく0%に近いように見えた。 社会から「お前は不要である」というレッテルを押し付けられた気分になりながら朝の地下鉄に乗ると、不思議な感覚を覚えた。普通に大企業で働
夏のある日。蒸し暑いベッドの上で、13歳のその少年は考えていた。 「性欲は何を目的にコントロールされているのか?」 実存主義の考えを持つ「少年」は、全てのものは「目的に従って動いていく」と考えていた。だとすれば、性欲にも当然なんらかの目的があり、その目的さえ理解すれば、性欲をコントロールできるのではないかと考えていたのだ。つまり彼の関心が — いかなる目的であれば、性欲をゼロまでコントロールできるか と、発展していくのも至極当然のことであった。やがて時は流れ、5年が経ち、彼は18歳の男になった。 彼の関心はやがて究極的な観念にまでたどり着きつつあった。それは ブラックホールの“つぎ” と彼が呼ぶものであった。 彼自身は、世界には2つの種類があると信じており、1つは「物質的な世界」であり、もう1つは「それを認知する世界」であった。そして、ブラックホールが全ての“物質を吸い込む”という意味
先日、中目黒で30歳前後の人に向けた、トークイベントを行った。会場から見ると、まさに対照的な二人が話しているように見えただろう。 相方の高木は、いかにも「クリエイターっぽい」金髪の男。僕は、いかにも「アナリストっぽい」神経質そうな黒髪。 そんな二人をよく知る人は、僕らを「右脳と左脳」と称した。それぐらい違う。 僕は会場を眺めながら、少なからず何かしらの悩みがあって訪れたであろう20名の参加者に対して、ぼんやりこう感じた。 — あぁ、やっぱり、キャリアというのは、「恐怖」との戦いなんだなぁ、と。 あなたと、全く同じキャリアを歩む人は誰一人もいない。だから多くの人が相談したいし、議論したいのだと思う。 振り返ってみると、人は「恐怖をどう捉えるか」によって行動パターンがきまっている。そしてこの“行動パターン”は、恋愛でもビジネスでも、(予測可能な範囲の)結果をほとんどコントロールしている。 キャ
ビジネスの世界では「何をするか」より、「何をしないか」を決めることが重要と言われます。リソースが限られている中、全ての施策をやりきることは疲弊を招き、結果、敗北を招くからです。 同様にスタートアップの世界では「誰をバスに乗せるか」が重要と語られます。ですが、もっと難しいのは「誰をバスに乗せないか」だと私は考えます。 有効求人倍率が1.4倍を超えた、人不足の状態では、企業は「人をたくさんとる」方向に進みます。ですが、本当に経営者が知恵を使わないといけないのは「いつ人を採らないか」という問いであると思う。それを書きました。 note.mu しばらく、noteに引越致します。
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