この秋から放送スタートしたTVアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』が、回を重ねるごとに高い注目を集めている。同作は、高いギターの腕前を持ちながらも極度な人見知りによってバンド活動ができない女子高生・後藤ひとりが、ひょんなことからバンドに加入し、仲間と共にサクセスストーリーを繰り広げていくコメディアニメ。バンド×アニメといえば1994年放送の『マクロス7』の存在も欠かせないが、本稿では2000年代以降の流れに注目しながら、その歴史の流れについて簡単に振り返っていきたい。 2000年代以降で大きな変革をもたらしたのは、筆者が思うに『涼宮ハルヒの憂鬱』の26話「ライブアライブ」の回と『けいおん!』の存在だろう。どちらも京都アニメーション(以下、京アニ)が制作しているが、近年のバンドアニメの流れを決定づけた。 2000年以前はアニメの映像と音楽を組み合わせることの難易度が高かった。アニメでダンスと言えば