次の一文を読んでみなさんはどう思うだろう。 <セックスには、お互いの同意が必要。どちらかの同意がないのであれば、それは“レイプ”だ> 「そんなのはおかしい」と思う人より、「当たり前だ」と思う人の方が多いのでは? けれど、司法の上ではこれは間違いだ。日本の刑法では、「同意がない性交=レイプ」とは見なされていない。殴る蹴るなどの暴力や、「殺すぞ」といった脅しを伴ったもののみが、レイプだ。しかし世界には、「明確な同意がない性行為はレイプ」と定めている国もある。(※1) 世界的に起こった#MeToo運動から1年、不同意をレイプの成立要件としているイギリスでの視察を元に、なぜ日本ではその「当たり前」が実現できないのかを探った。 ■日本はチャンスがあったのに法律を改正できなかったSpringの英国視察の様子(C)Shiori Ito 日本で昨年、110年ぶりに性暴力に関する刑法改正が行われたのは記憶に