「この子がここまで育ったのは、そなたのお陰」 大河ドラマ「光る君へ」の第23回「雪の舞うころ」。前々回、第21回の「旅立ち」で描かれた「枕草子誕生秘話」の続編ともいうべき、感傷的な情景が展開されました。御子の出産を目前に控えた中宮定子(高畑充希さん)と清少納言(ファーストサマーウイカさん)の対話です。再び視聴者の涙を誘いました。(場面写真はNHK提供) 定子が読んだのは、「枕草子」から名高い「うつくしきもの」の一節。 にわとりのひなが 足が長い感じで 白く可愛らしくて 着物を短く着たような恰好をして ピヨピヨと賑やかに鳴いて 人のうしろや先に立って付いて歩くのも愛らしい。また親がともに連れだって走るのも みな可愛らしい。(ドラマの定子の語りから) 「栄光の日々」を記録にとどめる少納言 自らの出産を前に、幼い雛と親鳥が織りなす心温まる情景を選ぶところにも、定子の心の安息ぶりが伺えます。清少納