ベストセラーとなった『負け犬の遠吠え』で「30歳以上、未婚、子なし」の3条件が揃った女性を「負け犬」と呼び、一大論争を呼び起こした酒井順子さん。あれから15年の時が流れた令和の幕開けに、今度は変遷する「家族」の在り方について問いかけます。家族は「あるのが当たり前」ではなかった? 衝撃の「家族終了」宣言、その真意とは――。濃縮3回シリーズでお届けします。 (1)負け犬論争から15年目の「家族終了」宣言 ←今回はココ (2)親孝行交換、家族の愛情は「掛け捨て型」 (3)「高齢者の一人暮らしは不幸」は本当ですか? 両親も兄も亡くなり、私の家族は終了しました ―― 日経ARIAの読者は、20~30代の頃に酒井順子さんの『負け犬の遠吠え』を読み、さまざまな思いに耽った世代です。あれから約15年後に出した新刊が『家族終了』。どんな思いでこのセンセーショナルなタイトルの本を書いたのでしょうか。 酒井順子