私のアカデミック・ポリシー(2003年4月16日) 0.前置き 大学・大学院で研究と教育とを職業としているが、最近いささかとまどうことが多い。いろいろな原因が考えられるが、そのうちの一つに、当方の研究者・教育者としての基本ポリシーと、文教政策あるいは学生諸君のポリシー(基本的な生活態度、生活信条とでもいえばよいのであろうか)の食い違いにあるらしい、ということに気がついた。当方が研究者や教育者や学生にたいして抱いている要求(社会学では「役割期待」という)と、そうした方々が当方にたいして抱いている要求との間に齟齬があるのである。齟齬があること自体一つの問題であるが、齟齬があることに気づかれていないことも問題である。そこで、私が大学に職を奉じている、ということにかんしてどのような信条を持っているかを告白し、アカデミック・ポリシーという形で明示しておく。 このポリシーに直面する者は、(1)これを論