福島原発事故で原子力ムラが見せた狼狽と無責任の対極にある存在が、京大原子炉実験所を拠点にした批判科学者集団「熊取6人組」でした。2月10日、彼らが35年余り続けてきた原子力安全問題ゼミが幕を閉じました。グループで最後の実験所職員、助教の今中哲二さん(65)が定年退官するためです。最後の講演で今中さんが「行政の意思決定や政策実行に係る人々、つまり役人や政治家に間違いや不作為があった場合には個人責任を問うシステムが必要だ」と締めくくりました。世界の原子力史で未曽有の惨状を招きながらぬくぬくとしている原子力ムラの政治家・官僚・学者への痛烈な非難です。 泉佐野市のホテルで開かれたサヨナラ懇親会での写真です。左から海老沢徹さん(77)、亡くなった瀬尾健さんの遺影を持つ今中さん、川野真治さん(74)、小林圭二さん(76)、それに昨年まで現職だった小出裕章さん(66)の5人が並びました。皆さんそれぞれと