今まで、就職先を選ぼうとしている学生にとって「大企業」と「中小企業」というネーミングは暗黙に「大企業の方が良い」というバイアスを発生させるものであった。大企業の内定を得た学生が中小企業の内定を得た学生に大きな顔をしたり。 「低速企業」という言葉が生まれたことで、このバイアスが解消される方向に動く。「大企業に内定した」と威張っている学生に対して他の学生が「えっ、低速企業に行くの(半笑い)」などのカウンターを打てるようになるからだ。 後者の場合、今まで大企業好感バイアスによって下支えされていた大企業のリクルーティング活動に大きな影響が出る。そのままいくつかの企業は沈没するだろうが、他の企業は人材市場の変化に合わせて行動を変えるだろう。例えば、「自分たちは大企業ではあるが高速企業でもある」と事例を作って積極的にアピールしたり。事例を作るためには、事例を作ることのできる「新しいものを生み出す人材」