敵とは話したくない。でも紛争がエスカレートして全面戦争になる可能性があるときほど、迅速に、直接、誤解がないように文章で対話する必要が生じるのは少し皮肉なものです。 先日はトランプ大統領のツイッターの使い方が、ツイッター自身にも制御できない巨大すぎる政治力をもって暴走している話を紹介しましたが、今回は逆で、ひょっとするとイランとアメリカとの緊張を緩和するのにツイッターが役立ったかもしれないという話題です。 Wiredのこの記事を書いたGarrett M. Graff氏は冷戦時代について本も書いた専門家で、さすがの詳細な解説で緊張にある二国間における通信について紹介しています。 たとえばキューバ危機の際にはモスクワからアメリカに3000ワード弱の文書を送るのに12時間もかかり、逆に在米ソビエト大使館がモスクワに文書を送る際には自転車のメッセンジャーに頼らないといけないなど、頼りない連絡手段しか