ブックマーク / realsound.jp (10)

  • チバユウスケ、人称表現から歌詞を紐解く 空想を飛び出し“他者”と向き合った約30年の変遷

    昨年11月に亡くなったチバユウスケ。The Birthdayの楽器隊がチバの遺志を受け継いで完成させたEP『April』(4月3日リリース)では、彼の病の気配など微塵も感じさせないパワフルなロックが鳴っている。 唯一無二のしゃがれた歌声。純粋で尖っていて、けれどどこか憎めない人懐っこさ。ビールと煙草、音楽をこよなく愛し、まさしくRock 'n' Rollが人間の形を成したような男。その立ち居振る舞いや生き様は、最後まで大勢の人々を魅了したままだった。思えばメンバーや形態は変動しつつも、30年近くにわたって多彩な曲を作り続けてきたチバ。替えの利かない強烈な声や音楽性と同様、彼が紡ぐ歌詞の独特な世界観も、リスナーをいまだ惹きつけてやまない魅力のひとつでもある。 逝去に際し、彼がこれまで記した歌詞を収録した詩集2冊(『チバユウスケ詩集 ビート』『チバユウスケ詩集 モア・ビート』)も再び話題に。こ

    チバユウスケ、人称表現から歌詞を紐解く 空想を飛び出し“他者”と向き合った約30年の変遷
  • 「ずっと音楽が鳴り続けている人でした」チバユウスケ『EVE OF DESTRUCTION』担当編集・尾藤雅哉が語る秘話

    THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(ミッシェル・ガン・エレファント)やThe Birthdayとして活躍し、昨年他界した日屈指のロック・ボーカリストであるチバユウスケさんの書籍『EVE OF DESTRUCTION』(ソウ・スウィート・パブリッシング)は彼の遺作となった作品だ。 書籍には、チバユウスケさんの音楽人生において欠くことのできなかった重要なレコードの数々が紹介されている。掲載されるレコードは12ジャンルで250枚以上が掲載。ジャケットをみているだけでも楽しめる内容で、チバさんが愛したレコードを彼の言葉と共に追体験できる。さらに巻末には、レコード同様にチバさんが集めてきたバンドTシャツのコレクションの一部も特別に掲載。レコードからTシャツまで、チバさんの一貫した音楽愛を感じ取ることができるだろう。 この『EVE OF DESTRUCTION』を企画した担当編集者

    「ずっと音楽が鳴り続けている人でした」チバユウスケ『EVE OF DESTRUCTION』担当編集・尾藤雅哉が語る秘話
  • 『アリスとテレスのまぼろし工場』の内容を徹底考察 “人間を描く”という岡田麿里の意識

    アニメーション脚家として多くのキャリアを積み、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』などの作品で知られている、岡田麿里。監督デビューを果たした『さよならの朝に約束の花をかざろう』(2018年)に続き、監督第2作であると同時に劇場版の監督としても第2作となったのが、この度公開された『アリスとテレスのまぼろし工場』だ。『進撃の巨人』や『呪術廻戦』のアニメーションで知られるMAPPAと組んだオリジナル作品である。 もちろん今回も自身が脚を書いた作品だが、その内容は現在の日のアニメーション作品としては珍しく、非常に作家性が強いものとなっている。さらに、何やら謎めいている物語や、思わせぶりな演出には、ある種のざわざわとした違和感すら覚え、能的に“問題作”だという印象すら与えられるのだ。この背筋をゆっくり撫でられるような異様な感覚は、どこからくるのか。ここでは、作『アリスとテレスのまぼ

    『アリスとテレスのまぼろし工場』の内容を徹底考察 “人間を描く”という岡田麿里の意識
  • 渋谷慶一郎が挑んだ『ホリック xxxHOLiC』での音楽的実験 制作エピソードと共に伝える、劇場での新たな音響体験

    渋谷慶一郎が挑んだ『ホリック xxxHOLiC』での音楽的実験 制作エピソードと共に伝える、劇場での新たな音響体験 CLAMPの大ヒットコミックにして、初めて実写化された『ホリック xxxHOLiC』。蜷川実花がメガホンを取った作は、個性豊かなキャラクター達を神木隆之介、柴咲コウら豪華キャストが演じていることでも話題だ。 作のサウンドトラックを担当したのは、蜷川とも交流のある渋谷慶一郎。昨年、『ミッドナイトスワン』で数多くの映画音楽賞を受賞し、作品自体はもちろんその中で生きる登場人物の心情を音楽を通して伝えきった。そんな多くの人の記憶に残る作品を彩った渋谷が、今回『xxxHOLiC』ではどのような思いで向き合ったのか。日映画に向けての挑戦も込められたサントラを丁寧に紐解いていく。(編集部) 渋谷慶一郎と『xxxHOLiC』が通じる部分 ーー蜷川実花監督の映画『ホリック xxxHOLi

    渋谷慶一郎が挑んだ『ホリック xxxHOLiC』での音楽的実験 制作エピソードと共に伝える、劇場での新たな音響体験
  • バンド生活30年の人間椅子が語る、活動の軌跡 「ようやく今は世界中の人に伝わるロックの歌詞が心から書ける」

    バンド生活30年の人間椅子が語る、活動の軌跡 「ようやく今は世界中の人に伝わるロックの歌詞が心から書ける」 2019年にデビュー30周年を迎えた日が誇るハードロックバンド、人間椅子。彼らの活動の集大成を記録した『映画 人間椅子 バンド生活三十年』が現在公開中だ。作は、過去の資料映像を編集したドキュメンタリータッチなものではなく、昨年12月に行われたバンド初の中野サンプラザ公演のライブ映像をほぼそのまま映画にしている。バンドの歩みを感じられるセットリスト、爆音で浴びる熟練の演奏、何より全身全霊で演奏を楽しむ3人の姿と、彼らを温かく迎える客席の光景。たった1回分のライブ映像でありながら、彼らの30年を物語るのにこれほど適した映像は他にないだろう。海外へも人気を拡大し、最高を更新し続ける人間椅子のライブを、ぜひ劇場で体感して欲しい。 今回の映画の見どころ、そして独自のスタイルを貫いてきたバン

    バンド生活30年の人間椅子が語る、活動の軌跡 「ようやく今は世界中の人に伝わるロックの歌詞が心から書ける」
  • 過去作から振り返る、“鬼才”ジム・ジャームッシュ監督の魅力

    最新監督作『デッド・ドント・ダイ』公開記念 過去作から振り返る、“鬼才”ジム・ジャームッシュ監督の魅力 ジム・ジャームッシュ監督の最新作『デッド・ドント・ダイ』が、新型コロナウイルスによる公開延期を経て6月5日より全国公開される。“鬼才”と呼ばれるジャームッシュ監督3年ぶりの新作は、まさかの“ゾンビ・コメディ”。アダム・ドライバー、ビル・マーレイ、ティルダ・スウィントン、スティーヴ・ブシェミ、トム・ウェイツらジャームッシュ・ファミリーが集結するほか、セレーナ・ゴメス、クロエ・セヴィニー、ダニー・グローヴァー、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズら豪華キャストが共演し、アメリカ田舎町を襲うユーモラスなゾンビたちに、とぼけた警官コンビが立ち向かう模様が描かれる。 そんな最新監督作の公開を記念して、現在Blu-ray / DVDが発売中のジム・ジャームッシュ監督過去作を大特集。『パーマネント・バケ

    過去作から振り返る、“鬼才”ジム・ジャームッシュ監督の魅力
  • the原爆オナニーズ・TAYLOWが語る34年のバンド史、そして若手世代へのメッセージ

    結成から34年、現在でも精力的に活動を続ける日のパンクロック界の重鎮バンド、the原爆オナニーズ。過激なバンド名のため毀誉褒貶を受けつつも、海外で先駆的にライブ活動を展開するなど、現在のパンク・シーンの礎を築いてきた。後進からのリスペクトも厚く、過去には元Blankey Jet Cityの中村達也や、PIZZA OF DEATH RECORDSを率いる横山健も参加、永久メンバーとして名を連ねている。バンドを牽引してきたボーカリスト・TAYLOW氏は、どのような信念のもとに活動してきたのか。洋邦のアンダーグラウンドシーンにも深く精通する同氏に、バンドの歩みや当時のシーンについて、そして新しい世代に伝えたい事を聞いた。聞き手はハードコア・パンクバンド、FORWARDのボーカリストISHIYA氏。(編集部) the原爆オナニーズの歩みについて ーー原爆オナニーズが結成したのはいつですか? TA

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  • 遠藤ミチロウが語る、THE STALINとブラックユーモア「自分がパンクっていうふうには考えてない」

    数々の伝説を残したバンド・THE STALINの結成者であり、ボーカリストの遠藤ミチロウ。遠藤が率いるTHE ENDと、THE STALINのアルバム『trash』ジャケットイラストを描いた人物としても知られる宮西計三のバンド・THE HUNDRED DEVILSとの2マンイベントが2018年1月12日、新大久保アースダムに開催される。 今回リアルサウンドでは、そのイベント開催に先駆けて、遠藤ミチロウに単独インタビューを行うことができた。THE STALINが世に出た1980年代当時の話題はもちろん、遠藤が今興味を持っている音楽表現、さらに1月のライブへの意気込みなど話を聞いた。聞き手はパンクバンド・FORWARDのボーカルで、ライターとして活躍しているISHIYA氏。(編集部) ハードコア全体で、アンチ・スターリンみたいになってた (写真=遠藤貴也) ーーミチロウさんはこれまで色んなメン

    遠藤ミチロウが語る、THE STALINとブラックユーモア「自分がパンクっていうふうには考えてない」
  • 西廣智一が選ぶ、2017年HR/HM/ラウドロックベスト10 暗いニュースの裏にあった傑作たち

    1. MastodonEmperor Of Sand』 2. Kreator『Gods Of Violence』 3. Converge『The Dusk In Us』 4. Linkin Park『One More Light』 5. ONE OK ROCK『Ambitions』 6. Boris『DEAR』 7. Code Orange『Forever』 8. Dead Cross『Dead Cross』 9. OUTRAGE『Raging Out』 10. Arch Enemy『Will To Power』 HR/HMが誕生してから、今年でどれくらいになるのだろう? いわゆる“ラウド”な音楽の創始者は数えるほどいるので、どこを起点と決めるのは非常に難しいが、その後の影響を考えるうえでBlack Sabbathの誕生はひとつの基準になるかもしれない。そのBlack Sabbathが今

    西廣智一が選ぶ、2017年HR/HM/ラウドロックベスト10 暗いニュースの裏にあった傑作たち
  • 海外でツアーしたほうが儲かる!? BorisのAtsuoが語る、日本のライブ環境の特殊性

    BorisのAtsuoが語る海外ライブ事情と、日のバンド界の課題(前編) 2013.09.28 12:00 Borisは92年から活動を開始し、00年代以降は海外でのライブ活動を精力的に行うようになり、08年には21カ国100以上の海外公演を行った、その一方で映画『告白』(2010年)への楽曲提供や「銀座ジュエリーマキ(2012年)」のCMソングにも起用されるなど、国内外を縦横無尽に活動するBorisのAtsuo氏(Drums/Vocal)に、海外でのライブの現状及び国内の音楽シーンについて話を聞いた。 ――Borisは海外での活動をメインにしているというイメージがあるのですが、最初に海外公演を行うようになったきっかけはどういったものだったのでしょうか。 Atsuo:一番最初は96年か97年くらいだったかなあ。今でいう「クールジャパン」的なイベントをシアトルでやっている人がいて、そこに

    海外でツアーしたほうが儲かる!? BorisのAtsuoが語る、日本のライブ環境の特殊性
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